誰かから名前をもらう名づけ方
誰かから名前をもらって命名することを、「あやかり名(あやかりな)」といいます。「あやかり名」の名づけ方は、ある人物の名前をそのまま、もしくは1文字もらってつけます。
自分の子に「こんな立派な人になってほしい」と願ってあやかる名前ですが、もらう人物のイメージが一生付きまといますので、よく調べて検討することが必要です。
両親からわが子への最初のプレゼントである大切な「名前」ですから、じっくり納得がいくまで考えてから、決めてあげましょう。
先祖・親・親族にあやかる名づけ
最近は少なくなってきましたが、昔は先祖や親や親族などの名前にあやかって、子どもに命名することはよくありました。その人との絆を強く感じられるのがよい点です。
何百年も続く老舗の跡取りなどは、先祖の名前をあやかって引き継ぐことがあります。
注意したいのは、もし名前をもらった相手との関係が悪化したときに、子どもに対する印象に問題がないかという点です。また、漢字によっては、他の漢字と組み合わせづらいこともあるため、相手と全く同じ名前になってしまう恐れもあります。
歴史上の人物にあやかる名づけ
大好きな歴史上の人物の名前にあやかって名づけたい場合、その人物についてよく調べてから名づけるようにしましょう。一般的に良いイメージの人でも、よく調べてみると人間関係や家庭内に問題があったり、心に問題を抱えていたということがあります。
人生の成功した部分だけにスポットを当てるような見方をせずに、どんな一生を送ったのか、しっかりリサーチすることが必要です。あやかるのであれば、後で知って後悔することがないように、よく調べてからにしましょう。
また、偉大な人物の名をあやかると、名前のイメージが強すぎて「名前負け」してしまう可能性がありますので注意が必要です。
【代表的な歴史上の人物のあやかり名】
・坂本龍馬にあやかる・・・竜馬、龍馬
・滝廉太郎にあやかる・・・廉太郎
・野口英世にあやかる・・・英世
・宮本武蔵にあやかる・・・武蔵
・秀吉の妻の名前「ネネ」・・・寧々
有名人・知人・恩師にあやかる名づけ
好みの有名人の名前、あるいは尊敬する知人や恩師の名前にあやかって名づける場合、歴史上の人物と同じように、あやかった人物のイメージが子どもにつきやすいため注意が必要です。
歴史上の人物はすでに亡くなっているので、子どもの将来に影響を与えることはありませんが、生きている人物から名前をあやかった場合、その人の未来が子どもにも大きく影響することがあります。
その人物が、この先もずっとよ良いイメージなら問題ありませんが、評判が悪くなったりトラブルがあったりすると、そのまま子どもにも悪影響を与える可能性があります。 存命中の人の名前にあやかるときは、その人物と子どもの互いの将来も考えて、名づけるようにしましょう。