新生児期の赤ちゃんの発達
生まれてすぐから生後28日未満の赤ちゃんのことを「新生児」と呼びます。
この時期の赤ちゃんの体は様々な変化が起こります。新生児期ならではの特徴を知り、日々の赤ちゃんのお世話に役立てていきましょう。
もし、新生児期の赤ちゃんの発達で不安なことがある場合は、1ヶ月健診を待たずにかかりつけ医に相談するようにしてください。
【新生児黄疸】
赤ちゃんの肌の色は、生後すぐはピンク色ですが3日目くらいから新生児黄疸が現れて黄色くなり、1週間ほどで黄色みがピークになり、その後2~3週間くらいで落ち着きます。
母乳育児の場合は、長く黄疸が続くことがありますので、心配な時は1ヶ月健診で診てもらいましょう。
【胎便】
生後0ヶ月の赤ちゃんのうんちは、最初は胎便とよばれる黒っぽい色をしていますが、3〜4日目くらいになると黄色や緑色になります。
【へその緒】
へその緒とは、お腹の中の赤ちゃんとママをつなぐ血管のこと言い、「臍帯(さいたい)」とも呼ばれます。
へその緒は、分娩後にカットされますが、一部は赤ちゃんのおへそに少しくっついた状態です。それが、生後4〜5日目くらいで乾燥し、自然と落ちていきます。
【体重の変化】
生後0ヶ月の赤ちゃんは、生まれて3〜5日の間に、一時的に体重が200〜300gくらい減少します。
これは「生理的体重減少」と言い、どの赤ちゃんにもあることなので問題ありません。 1〜2週間ほどで体重は戻り、その後少しずつ体重が増えていれば大丈夫です。
【視力と聴覚の発達】
生後0ヶ月の赤ちゃんの視力は未発達で、ぼんやりと見える程度ですが、耳はよく聞こえ、ママやパパの声を聞き分けるほど発達しています。
【原始反射】
生まれたての赤ちゃんには様々な原始反射が見られます。 この原始反射は、「生命維持」「危険回避」「中枢神経系の発達を促す一過程」という役割があり、初めての環境に適応し、成長していくために必要なものです。
主な原始反射は、
・唇に触れると突きだしてくる「口唇探索反射」
・口の中に入ったものに吸いつく「吸てつ反射」
・手のひらに触れるとぎゅっと握る「把握反射」
・大きな音や強い光、急に体が傾いたときなどに、ビクッとしてゆっくり万歳するように腕を広げ、しがみつくような格好になる「モロー反射」
などです。
これらは外からの刺激に対し、中枢神経系によって引き起こされる無意識の反射行動で、成長するにつれてなくなります。 反射によって異なりますが、だいたい生後3〜5ヶ月ころにはみられなくなるでしょう。
新生児期の赤ちゃんの生活
【授乳】
新生児期の赤ちゃんは、1日の7割を眠って過ごします。
母乳やミルクを飲み始めたばかりの赤ちゃんは、まだ飲み方が下手なので、飲むことに疲れてすぐ眠ってしまうでしょう。
母乳やミルクを飲んでは眠り、起きては飲むことを、2~3時間おきに繰り返すのが新生児の1日の過ごし方です。
授乳間隔にとらわれず、赤ちゃんが泣いて欲しがるときは、欲しいだけ母乳をあげましょう。 この時期母乳が足りないのではないかと心配するママもいますが、数多く吸わせるほど乳腺が開き、母乳の出がよくなります。
授乳について、赤ちゃんの体重が増えているのか、今の授乳方法で良いのか、おっぱいや乳首が痛むなどの不安がある時は、助産師や産院に相談してみましょう。
おしっこが1日6~8回程度、便が1日3~8回程度出ていて、元気であれば問題ないことがほとんどです。
新生児期の赤ちゃんのお世話ポイント
【睡眠】
新生児期の赤ちゃんは、まだ昼夜の区別がつかないため、夜中でも目を覚ましておっぱいを欲しがります。
産後1ヶ月ころは、慣れない赤ちゃんのお世話に、ママは睡眠不足になり、イライラすることも増えていきます。 そんな時はパパや家族にも協力してもらって乗り切るようにしましょう。
【出生後の手続き】
赤ちゃんが無事生まれたら、忘れずに出産育児一時金や児童手当金など申請の手続きを済ませておくようにします。 児童手当金は、申請前の分は遡ってもらうことができませんので、できるだけ早めに申請します。
詳しくは、お住まいの市区町村役場児童課へ問い合わせましょう。
出産育児一時金の申請期限は、出生日から2年以内、児童手当金の申請は、申請した月の翌月より支給されます。