赤ちゃんのヒップシートとは?
赤ちゃんとの生活の中で、「ちょっとだけ抱っこする」「急に抱っこを迫られる」という場面は何度もあると思います。
そんなときに役立つのが「ヒップシート」と呼ばれる育児アイテムです。
ヒップシートとは、大人の腰に巻きつけて使用する赤ちゃん用の補助シートのことで、赤ちゃんを座らせる台座のような部分がついています。
腕や肩だけで支える必要がなく、赤ちゃんの体重を腰まわりで支えることで、抱っこする人の負担を大きく軽減してくれます。
今回はこのヒップシートについて、いつから使えるのかや、ヒップシートのメリットデメリットについてまとめました。
赤ちゃんのヒップシートはいつから使えるの?
ヒップシートが使えるのは、首や腰が据わる子の多い時期である生後6ヶ月頃からが目安とされています。
それまでは赤ちゃんの首や腰が不安定なため、使用を控える方が安全です。
一部のヒップシートには、新生児用のサポート機能がついていたり、布製キャリアと一体化したタイプもありますが、基本的には「おすわりができるようになってから」が推奨される使用時期です。
使える期間は製品によって異なりますが、だいたい3歳前後(体重15kg程度)までが一般的な目安となります。
ヒップシートにはどんなタイプがあるの?
ヒップシートには、大きく分けて2つのタイプがあります。それぞれの特徴を見てみましょう。
【単体型ヒップシート(シートのみのタイプ)】
腰に巻きつける台座が単独で使えるシンプルなタイプです。
赤ちゃんを座らせた状態で片手で支える必要がありますが、構造が簡単で着脱も楽。
ちょっとした移動や、家の中での「ながら抱っこ」に便利です。
軽量でコンパクトなモデルが多く、価格も比較的リーズナブルなのが特徴です。
ベビーカーや車の中に常備しておくと、急な「抱っこして〜」にもすぐ対応できるでしょう。
【キャリア一体型ヒップシート(肩ベルトつき)】
ヒップシートに肩ベルトや背中のサポートがついた、より抱っこ紐に近い構造のタイプです。
赤ちゃんを両手でしっかり支える必要がないため、長時間の抱っこやお出かけにも向いています。
前向き抱っこ・おんぶ・対面抱っこなど、複数の抱っこスタイルに対応している製品も多く、使える期間も長めです。
その分サイズや重さがやや大きくなる傾向がありますが、安定感と安心感を求めるならこちらがおすすめです。
ヒップシートのメリット
ヒップシートの最大のメリットは、赤ちゃんの体重を腰で支えることで、肩や腕への負担を大幅に軽減できることです。
通常の抱っこでは、腕や肩、背中などに重みが集中してしまい、長時間の抱っこはどうしても疲れてしまいがち。
そんな時にヒップシートを使用することで、身体への負担が分散され、楽に抱っこを続けることができるようになります。
また、ヒップシートは抱っこ→降ろすの動作がスムーズに行える点も大きな魅力です。
赤ちゃんが歩き始めた時期には、「自分で歩きたいけれど、疲れたらすぐ抱っこしてほしい」という場面がよくあります。
そんな時にも、ヒップシートならサッと赤ちゃんを乗せて、必要なくなったらすぐに降ろすことができるため、ママやパパにとってもストレスが少なく、赤ちゃんの気分にも柔軟に対応できます。
さらに、密着度が高くなりにくいため、暑い季節でも蒸れにくく快適に使えるのもメリットの一つです。
赤ちゃんとの距離がほどよく保たれることで、双方にとって過ごしやすく、家の中でも屋外でも重宝します。
ヒップシートのデメリット
一方で、ヒップシートにはいくつかの注意点もあります。
まず、片手で赤ちゃんを支える必要があるため、完全に両手が空くわけではないという点です。
特に単体型のヒップシートでは、赤ちゃんが座っているだけの状態なので、バランスを保つために必ず手を添えておく必要があります。
そのため、料理や洗濯など、両手を使って行う作業中に使うには不向きな場面もあるでしょう。
また、赤ちゃんの体重がすべて腰にかかる構造のため、長時間の使用では腰への負担が大きくなる可能性があります。
特に腰痛を抱えている方や、体格の小さい方は注意が必要です。
腰ベルトをしっかり装着することである程度の安定感は得られますが、無理のない範囲での使用が求められます。
さらに、ヒップシートは比較的かさばりやすいサイズ感であることもデメリットの一つです。
外出時にカバンにしまうことは難しく、ベビーカーや車に常備するか、装着したまま移動することが前提となります。
特に旅行や買い物など、荷物が多い場面では持ち運びに工夫が必要かもしれません。
まとめ
ヒップシートは、赤ちゃんとの日常の中で頻繁に起こる「ちょっと抱っこ」にぴったりの育児アイテムです。
ママやパパの身体への負担を軽くしながら、赤ちゃんにも快適な姿勢で抱っこできるため、育児の負担がぐっと和らぎます。
ただし、使う場面や時間帯によっては注意が必要な点もあるため、抱っこ紐やおんぶ紐と上手に使い分けるのが理想的です。
目的や生活スタイルに合わせて、自分に合ったヒップシートを選び、無理のない抱っこライフを楽しんでください。