赤ちゃんが打撲したとき
転落や転倒、またはどこかに体をぶつけたなどの事故により、赤ちゃんが打撲したとき、まずは落ち着いて慎重に経過を観察することが大切です。
・どこを打ったのか
・出血はないか
・意識はあるか
・嘔吐はないか
・けいれんはしていないか
・いつもと様子が違うことはないか
以上を観察し、まずは様子を見ましょう。
すぐに症状は出なくても、時間が経ってから上記のような症状が出ることもあります。最低24時間は赤ちゃんの様子を気にして、変わったことがあれば受診できるように備えておきましょう。
打撲での受診の目安
打撲したときの受診の目安は以下の通りです。
【救急車を呼ぶ必要があるケース】
・意識がない
・呼吸が乱れている
・嘔吐を繰り返す
・けいれんしている
・目の焦点が合わない
・耳や鼻から水っぽい血液が流れている
・1m以上の高さからの転落
これらの場合は救急車を呼びましょう。すぐに病院での処置が必要です。
【病院を受診する必要があるケース】
・元気がない
・顔色が悪い
・長時間痛がって泣き続けている
・ミルクや母乳の飲みが悪い
・目の周りを打った
意識はあるけれど、いつもと様子が違うときには受診しましょう。かかりつけの小児科を受診する人もいるかもしれませんが、処置ができるかどうかは病院によって異なります。受診前に電話で確認しましょう。
もし、かかりつけの小児科で処置ができない場合は、かかりつけ医に近くの処置ができる病院を教えてもらうか、総合病院を受診しましょう。
【自宅で様子を見てもいいケース】
体を打った後、すぐに大声で泣いたり、打った場所が大きく腫れずに治まったりした場合は、家で様子を見てもいいでしょう。
ただ、先述した通り時間が経ってから様子が変わることもあります。
打撲につながる事故が起きてから24時間程度は、赤ちゃんの様子を見守るようにしましょう。
打撲の応急処置方法
打撲をした箇所に腫れがある場合は、まずは冷やすことが大切です。冷たいタオルや保冷剤をタオル等で巻いて、腫れた箇所にあてましょう。
また、骨折などの可能性もあるので、できる限り安静にし、けがをした箇所を動かさないようにすることも大切です。
同時に赤ちゃんの様子を確認し、受診の必要があるか見極めます。
家で様子を見るときは、その日の入浴は控えましょう。血のめぐりが良くなって、打撲箇所の腫れが悪化するのを防ぐためです。
そしてできる限り、安静に過ごさせましょう。
打撲箇所別の注意点
打撲の箇所別に注意しておきたいことは次の通りです。
【頭を打ったとき】
頭を打ったときは、まず意識や顔色を確認しましょう。すぐに大声で泣き始めれば意識がある証拠ですが、ぐったりしている、反応がない場合はすぐに救急車を呼びます。
しっかりと泣き、顔色もよければ、その後、傷ができていないかを隅々まで確認しましょう。ただ、すぐに症状が出ない場合もあるので、慎重に24時間は様子を見守っていてください。
【顔面を打ったとき】
顔面を打った場合、目の周りの打撲には特に注意が必要です。目の周りの皮膚の色が変わっていたり、目が充血していたりする場合は、打った箇所を冷やしながら受診しましょう。目の動きが問題ないかも確認しましょう。
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その他、鼻や口から出血していないかを確認します。出血がすぐに止まるようでしたら、2~3日おうちで様子を見てもかまいません。
おでこを打った場合はたんこぶができやすいです。しっかり冷やして、様子を見ましょう。
【胸部・腹部を打ったとき】
胸やお腹を打ったときは、排泄物の異常(黒っぽい便や血の混じった尿)が見られることがあります。打撲したことで、内臓に異常がある可能性があるため、すぐに受診してください。
特に異常が見られない場合は、ゆったり目の服を着せ、打った箇所を冷やしながら様子を見ましょう。
【手足を打ったとき】
手足を打った場合は、いつも通り手足が動かせるかを確認します。動かしたときにひどく痛がるようであれば、骨折などの可能性もあるため、安静にさせながら受診しましょう。
打った箇所が赤くなっている、腫れている場合はしっかりと冷たいタオルなどで冷やします。数日経っても赤みや腫れがひかない場合は受診してください。