目次
赤ちゃんの言葉が出ない原因は?
赤ちゃんの成長においては、いろんなことが気になりますよね。
中でも、「赤ちゃんの言葉」に関しては個人差が大きいと分かっていても、周囲の子が「ママ」「ワンワン」などと話し始めると、自分の子がまだ言葉を話さないことに不安を覚える方も多いのではないでしょうか。
今回は赤ちゃんの言葉が出ない原因、またどんな場合に相談すればいいのかについて紹介します。
言葉の発達には大きな個人差がある
赤ちゃんが初めて言葉を話す時期は、一般的に1歳前後と言われています。
しかし、これはあくまで「平均的な目安」であり、すべての子どもに当てはまるわけではありません。
1歳を過ぎても言葉が出ない赤ちゃんもいれば、2歳近くまでほとんど言わない子もいます。
特に男の子は言葉の発達がゆっくりめと言われることがあり、第一子よりも第二子以降の方が言葉の出始めが早いという傾向もあります。
もちろん、女の子も第二子以降でもゆっくりな子もいます。
このように発語の時期には、個人差が大きいのです。
「まだしゃべらない」=発達に問題があるとは限らない
赤ちゃんがなかなか話さないと、「発達障害では?」「自閉症かも?」と心配になることもあるでしょう。
しかし、言葉が遅い=必ずしも障害があるとは限りません。
言葉を話し始める前のサインとしては、以下のようなものが挙げられます。
・名前を呼ぶと振り向く
・簡単な指示に従う(「ちょうだい」「おいで」など)
・ジェスチャーで意思表示をする(指さし・手を伸ばすなど)
・表情が豊かで、他人とアイコンタクトができる
・意味のない言葉(「あー」「うー」など)で声を出す
これらの反応がある場合、言葉はまだ出ていなくても、周囲の言語をきちんと理解し、コミュニケーションの土台はできていると考えられます。
焦らずに見守ることが大切です。
言葉が遅れる原因とは?
言葉がなかなか出ない背景には、さまざまな要因が考えられます。
【聴力の問題】
言葉の習得には「聞こえること」が不可欠です。
中耳炎の慢性化や先天的な難聴などで音が十分に聞こえていないと、言葉の発達にも影響が出ます。
テレビの音に反応しない、振り向かないなどの様子があれば耳鼻科での診察を検討しましょう。
【周囲とのコミュニケーション不足】
言葉が少ない環境では、赤ちゃんが言葉を学ぶ機会が減ってしまいます。
「話しかけられる」「やり取りする」という日常の積み重ねが、言葉の発達にはとても重要です。
【口の筋肉や構音の問題】
舌や口の筋肉の発達が未熟だと、声は出てもはっきりした言葉として発音できないことがあります。
食事のときの咀嚼や、発声練習などで口の運動を促すのも一つの方法です。
【心の発達の段階】
言葉を発するには、「伝えたい」という気持ちが育っていることも大切です。
人との関わりに興味が薄いと、言葉の発達にも時間がかかる傾向があります。
どのタイミングで専門機関に相談すべき?
個人差があるとはいえ、以下のような場合は、専門家への相談を検討しましょう。
・1歳半を過ぎても、まったく言葉らしいものを発しない
・2歳になっても意味のある単語が一つも出てこない
・指さしをほとんどしない、物や人に興味を示さない
・周囲の言葉を理解していない様子がある
・アイコンタクトが取れない、反応が乏しい
など。
1歳半検診や2歳児検診などがある場合が多いので、気になる場合にはそこで相談するといいかもしれません。
気になった時点で、地域の保健センター、小児科や児童発達支援センター、言語聴覚士など専門職に相談するのもいいでしょう。
早めに相談することで、必要な支援が受けられ、不安も軽減されるかもしれませんよ。
家庭でできる言葉のサポート
赤ちゃんの言葉を育てるには、毎日の中でできる工夫がたくさんあります。
【たくさん話しかける】
「今日はいいお天気だね」「おむつ替えようね」「バナナおいしいね」など、赤ちゃんに対してナレーションのように話しかけましょう。
返事が返ってこなくても、声をかけ続けることが大切です。
【ジェスチャーと一緒に伝える】
「バイバイ」「いただきます」「おいしい」など、身振りを交えた言葉は赤ちゃんに伝わりやすく、理解が進みます。
指さしで物を教えたり、「これがね、くるまって言うんだよ」といった説明も効果的です。
【絵本の読み聞かせ】
絵本は、言葉の世界を広げる素晴らしい手段です。
短い文章でも、繰り返し読むことで、音やリズム、語彙が自然に身についていきます。
【赤ちゃんの発音をまねる】
「あー」「うー」「ばばば」といった喃語に対して、「そうだね、ばばばって言ったね!」と反応してみましょう。
赤ちゃんは「伝わった!」という達成感を覚え、言葉を発する意欲につながります。
まとめ
赤ちゃんが言葉をなかなか話さない場合、成長の個人差によるものであることが多く、すぐに問題と結びつける必要はありません。
とはいえ、心配な兆候がある場合は早めに専門家に相談することで、安心できたり、必要な支援が得られたりする可能性があります。
家庭でできるサポートを日々意識しながら、赤ちゃんの発達を温かく見守っていきましょう。