赤ちゃんの部屋の冷房はこの点に注意
日本の夏は猛暑が多く、冷房が必要になる期間も初夏から残暑までと意外と長いものです。
大人ならば、暑ければ冷房の温度を下げれば良いかもしれません。逆に冷えすぎたなと思ったら温度を上げて調整することもできますよね。
けれども、赤ちゃんは言葉で「暑い」「寒い」を伝えることはできません。
また、体温調整機能が未熟で温度や湿度の変化に敏感なため、快適な温度管理をしてあげる必要があります。
一方で、汗をかくことによって汗腺が発達して体温調整できるようになるのだから、冷房は控えた方が良いのではと思うママもいるかもしれませんね。
確かに、人間の汗腺は3歳頃までに発達すると言われています。
けれどその間、お風呂や外遊びなど、汗をかく機会は他にもあるため、無理に家の中で汗をかくようにする必要はないでしょう。
それよりも、無理をして室温の高い部屋で長時間過ごすことによって体温が上昇し、熱中症などにかかるほうが心配です。
赤ちゃんと過ごす初めての夏は、特に気になる点が多いですよね。赤ちゃんと過ごす部屋の冷房について、気を付けたいポイントを見ていきましょう。
ポイント①設定温度に注意する
大人よりも平熱が高い赤ちゃんは、26~28℃くらいの室温が過ごしやすいと言われています。
ただ、同じ室内でもエリアによって体感温度が異なります。
赤ちゃんの過ごすスペースは、冷房の風が直接当たらないよう風向きを設定したり扇風機を使って風の流れを変えるように工夫しましょう。
室内外の気温差は5℃くらいが望ましいのですが、猛暑の時期はその設定温度では暑すぎる場合もあります。
外出の前は、あらかじめ設定温度を少し上げておき、暑い室外へ出た時に急激な温度差にならないよう注意しましょう。
夜間も、扇風機やタイマー機能を利用して、冷えすぎないように工夫しましょう。
ポイント②適切な湿度を保つ
冬は暖房による湿度低下や乾燥に気を付ける必要がありますが、反対に夏は湿度上昇によるカビやダニの繁殖に注意が必要です。
【湿度は60%以下が目安】
赤ちゃんと過ごす部屋の湿度は、通年40〜60%くらいに保つのが適切とされています。
湿度が60%以上になると、アレルギーの原因物質となるカビやダニなどが発生しやすくなります。
エアコンのドライ機能や除湿器を利用して、快適な湿度を保つようにしましょう。
梅雨の時期の室内湿度は60%を超えることもあります。湿度が高いと、汗をかきたくてもかけない状態になり、熱が体の中にこもり、危険です。
特に赤ちゃんのねんねスペースであるベビーベッドやベビー布団は、寝汗によりカビやダニの繁殖に適した場所になってしまいます。
定期的に干したり換気したり、そして何よりも湿度管理に気を付けるようにしましょう。
【湿度を下げ過ぎない】
冷房により肌やのどが乾燥すると夏風邪の原因になることもありますよ。
そんなときは、数分間窓を開け外気を取り入れ、部屋の空気を入れ替えましょう。
ポイント③定期的にお手入れする
抵抗力の弱い赤ちゃんと過ごす部屋のエアコンは、定期的にお手入れして清潔を保ちましょう。
【自分でお手入れ】
フィルター部分のお手入れを怠ると、ほこりが溜まりカビの温床となります。
エアコンを運転させると部屋中にまき散らすことになり、赤ちゃんだけではなくママやパパの健康にも影響が出るかもしれません。
シーズン初めに使う時にフィルターの掃除をしておきましょう。
その後は1ヶ月に1回、可能であれば2週間に1回のペースでお手入れすることを心掛けましょう。
エアコン掃除用スプレーやスチームクリーナーなどを使うのも良いでしょう。
エアコンの取扱説明書にはお手入れ方法が記載されているので、確認してみてくださいね。
また、新規購入を考えている場合は自動お手入れ機能の付いたエアコンを選ぶのも良いですね。
【専門業者に依頼】
「自分でお手入れするのは大変」と思うママは、専門業者のエアコンクリーニングサービスを利用してみるのも良いかもしれません。
自分では落としきれない内部の汚れまできれいにクリーニングしてもらえます。
料金は、時期やお住まいのエリアによって多少違いがあります。
オフシーズンサービスや、複数台作業割引サービスなどを実施しているところもあります。ネットなどで料金や評判を比較してみましょう。
まとめ
暑がりのパパの隣で靴下やひざ掛けが手放せないママもいるように、冷房の温設定にはそれぞれ好みがあります。
赤ちゃんと過ごす部屋の冷房は、温度調節とともに赤ちゃんの実際の様子や体調を適宜確認することが大切です。
また、汗をかいてそのままにしておくと冷房で冷えて風邪をひいてしまうこともあるので、こまめに着替えさせてあげましょう。
体温調整が上手でない赤ちゃんは、夏でも手足が冷えて冷たく感じる場合があります。
あわてて室温を上げるのではなく、お腹のあたりを触って体温チェックしてあげるようにしましょう。