赤ちゃんのミルクは温度が重要
赤ちゃんが生まれると始まる、毎日のミルク作り。
はじめての育児で作り方が分からなかったミルクも、毎日何度も作っていればだんだんと慣れてきますよね。
しかし慣れてきても、ミルクの温度について悩んでしまうママは多いのではないでしょうか。
赤ちゃんが飲むにはどのくらいの温度が良いのか、いまいち分からないですよね。
実は赤ちゃんのミルクの温度は、思っている以上に重要なのです。
そこで今回は、赤ちゃんのミルクの温度についてお話します。
適性温度や温度調節のコツもご紹介しますので、今後のミルク作りの参考にしてみてください。
なぜ赤ちゃんのミルクは温度が重要なの?
赤ちゃんのミルクを作る時は、粉ミルク中の菌を殺菌するため、1度沸騰させた70℃以上のお湯で作るのが推奨されています。
粉ミルクには製造過程で混入を防ぎきれなかった菌や、開封後に混入した菌がいる可能性があるからです。
大人であれば問題がなくても、まだ菌に対する抵抗力の少ない赤ちゃんは感染してしまう恐れがあります。
必ずしも菌が混入したり繁殖したりするわけではありませんが、赤ちゃんを守るためにも、70℃以上のお湯で調乳しましょう。
熱いお湯で調乳したミルクを赤ちゃんに飲ませる際は、ヤケドをしないよう飲める温度まで冷まさなければいけません。
しかし、反対に冷ましすぎて冷たくなってしまうと、赤ちゃんがびっくりしたりお腹を壊したりする可能性もあります。
生まれて間もない赤ちゃんは免疫が未熟な上、体温調節機能もまだ未発達。
冷たいミルクで急激に体温が下がったり、血流が悪くなったりすることが続くと、免疫力が落ちて感染症などの病気にかかることもあります。
また好みの温度があり、少しの温度変化でミルクを飲まなくなる赤ちゃんも。
このように、ミルクの温度は赤ちゃんの健康や飲む量に影響を与えるため、しっかりと調整をして飲ませてあげましょう。
赤ちゃんのミルクの適性温度は?
赤ちゃんのミルクの適性温度は「人肌程度」と言われています。
人肌とは、母乳と同じ36℃~40℃くらいの温度のこと。
前述のように熱すぎたり冷たすぎたりすると、ヤケドや赤ちゃんが体調を崩す原因になるため、このくらいの温度を守りましょう。
70℃以上のお湯で作ったミルクは、流水にあてたり、冷水や氷水の入った器に入れたりして冷やすのが一般的です。
赤ちゃんに飲ませる前は、人肌程度になっているか必ず確認しましょう。
ミルクの温度は、ママが自分の手で確認するのが1番簡単。
手首の内側など、皮膚が薄いところに調乳したミルクをたらし、ほんのり温かいと感じるくらいがちょうど良い温度です。
赤ちゃんのミルクの温度調整のコツ
赤ちゃんのミルクを適性温度まで冷ますのは、意外に手間と時間がかかるもの。
お腹が空いて赤ちゃんが泣いている時は、なるべくスムーズに温度調整したいですよね。
赤ちゃんのミルクを適性温度にする、工夫やコツをいくつかご紹介します。
【湯冷ましやミネラルウォーターを加える】
ミルクは少なめのお湯で溶かし、湯冷ましやミネラルウォーターを追加して調整すると、すぐに適温になり赤ちゃんを待たせません。
ただし湯冷ましは菌が繁殖しやすいため、清潔なふた付き容器に保存し、常温でも冷蔵庫保存したものでも24時間以内に使い切りましょう。
またミネラル分の多い硬水は、赤ちゃんの体に負担をかけます。
ミネラルウォーターを使う場合は、赤ちゃん用か軟水のものを使ってくださいね。
【ガラス製の哺乳瓶を使う】
ミルクを早く適温にするには、ガラス製の哺乳瓶がおすすめです。
ガラス製はプラスチックの哺乳瓶よりも熱伝導が良く、比較的短時間で温度を調整できますよ。
【冷たい場合は湯せんする】
冷ましすぎてしまったミルクは、湯せんして温めましょう。
ただし温め直して赤ちゃんに飲ませて良いのは、調乳後2時間以内、まだ口を付けていないミルクのみです。
またミルクの温めに、電子レンジは向きません。
電子レンジは外側はちょうど良いのに中が熱い、といった温度ムラになりやすく、ヤケドの恐れがあります。
湯せんする際も温度が均一になるよう、哺乳瓶を回しながら温めると良いですよ。
【便利グッズを取り入れる】
どうしてもミルクの温度調節が苦手な場合、最適な温度が分かる便利グッズを使用する方法もあります。
・適温になると色が変わる哺乳瓶
・調理用や、非接触式の温度計
・哺乳瓶に貼るだけで最適温度が分かるシール
などのグッズを使えば、手間をかけず簡単に温度を測れるでしょう。
ただし、便利グッズを使った場合もママの手で必ず確認をしてから飲ませるようにしてください。
まとめ
赤ちゃんにとって食事であり、成長に欠かせないミルク。
赤ちゃんの健康を守るためにも、ミルクの温度管理はとても大切です。
適温や温度調整のコツを覚え、できるだけ安全でおいしいミルクを作ってあげたいですよね。
また赤ちゃんによっては「少し熱め」や「ぬるめ」など、好みの温度が違う場合もあります。
試行錯誤しながら、よく飲んでくれる温度を見つけてあげましょう。
悩みの多かったミルク育児も、いつかは終わってしまいます。
ミルクを飲む今だけの可愛らしい姿を、是非楽しんでくださいね。