風邪で咳が出て眠れない
赤ちゃんが風邪で咳が出ているとき、とても苦しそうで心配になりますよね。
夜になるとさらに咳が出やすくなるため、赤ちゃんがなかなか眠れない場合もあるでしょう。
そんなとき、少しでも楽になってもらえるように対処したいですよね。
また、どれくらいの程度の症状で受診したら良いのでしょうか。
今回は赤ちゃんが風邪で咳が出て眠れない時について、対処法や受診の目安について解説いたします。
風邪で咳が出て眠れないときの対処法
風邪で咳などの症状が出ていると、もともと睡眠サイクルの整っていない赤ちゃんはさらに寝付きにくくなります。
また、眠れていても咳ですぐに起きてしまうので、眠りが浅い状態になります。
少しでも楽になるよう、どんな対処をしたら良いのでしょうか。
【加湿する】
部屋が乾燥していると喉の粘膜が刺激されるため、咳がさらに出やすくなります。
空気清浄機や加湿器をお持ちの場合は湿度の調整をしっかり行い、常時つけておくようにしましょう。
加湿器をお持ちで無い場合は
・お湯を沸かす
・洗濯物を部屋干しする
・バスタオルを濡らして部屋にかける
・お風呂を沸かす
などをして、加湿するようにしましょう。
【水分を取る】
咳の他に鼻水の症状があり、鼻水が喉に落ちて痰が絡むときは少量の水分を複数回に分けて取るようにしましょう。
赤ちゃんの場合の水分は母乳かミルクかぬるめの湯冷ましを基本とし、冷たい水などを与えてしまうとかえって喉を刺激してしまうため避けましょう。
【少し上体を起こして寝かせる】
仰向けのままだと痰が絡みやすいので、むせたり咳が出やすい場合があります。
頭の下に枕や座布団などを挟んで、胸元が傾斜するように上体を上げて寝かせてあげましょう。
呼吸が楽になるのと、痰を飲み込みやすくなり喉に絡みにくくなるため、咳や鼻詰まりも楽になります。
その際に、頭だけ高くなるようにしてしまうとかえって息苦しくなるので、上体の全体を少し起こす姿勢になるよう注意してくださいね。
【背中をトントンと軽く叩く】
上体を起こした姿勢か抱っこしてゲップをさせる体勢にして、赤ちゃんの背中をトントンと軽く叩いてあげましょう。
咳き込んでいる時に少し落ち着いたり、痰が絡んでいる時は少し出しやすくなります。
【寝室や寝具を清潔な状態にする】
咳が出ているからといって急に、寝室や寝具を清潔にするのではなく普段からも清潔な状態にしておくことが大切です。
埃やダニなどは風邪に関わらず刺激になるため、咳の原因となってしまいます。
特に、床に近い場所で寝かせていると、床に付着している埃を吸いやすくなります。
そのため、ベビーベッドなどで少し床から高さのある場所で寝かせるのも良いでしょう。
【十分に眠れていないと感じる場合】
咳が数日続いている場合、何日も眠れていないのではと心配になりますよね。
横になって目を閉じていたら、ある程度の疲れは摂れています。
咳で眠れなさそうな時は無理に寝かしつけず、「大丈夫だよ」「しんどいね」など優しい声がけをすると赤ちゃんは落ち着きます。
赤ちゃんが寝てくれないとママも大変ですが、焦ったり不安な表情だったりするとかえって眠りにくくなります。
横になっていれば大丈夫くらいの気持ちで、様子をみてあげるようにしましょう。
咳が出て眠れないときの受診目安
対処法を試してみても、咳が長く続いたり咳の程度によっては心配になりますよね。
咳が出て赤ちゃんが眠れないとき、どのような状態であれば受診したら良いのでしょうか。
【痰の絡んだ湿った咳が出るようになった】
咳がひどくなった場合に注意したいのが「気管支炎」や「肺炎」です。
コンコンという乾いた咳だったのが、炎症が気管支や肺に及ぶと痰の絡んだ湿った咳に変わります。
高熱が4日以上続き、痰の絡んだ湿った咳が出るようになったら、気管支炎や肺炎の可能性もあるため受診しましょう。
【肩やお腹で息をしていて苦しそう】
咳がコンコンと出続けていて「ゼーゼー」や「ヒューヒュー」といった音が目立ち、肩やお腹で息をしていて苦しそうに感じた場合も、気管支炎もしくは喘息発作が考えられます。
このような場合も受診するようにしましょう。
【「コンコンコン」と立て続けに咳をする】
「コンコンコン」と顔が真っ赤になる程立て続けに咳き込み、「ヒーッ」という息を吸う音が聞こえる場合、百日咳という病気にかかっている可能性があります。
百日咳菌が原因で、咳による症状が強く出るのが特徴です。
軽症で済む場合もありますが、呼吸困難の症状が出たり嘔吐を繰り返すようであれば急いで受診しましょう。
まとめ
赤ちゃんの咳が出ていると、寝付けにくかったり寝ていてもすぐに起きてしまったりするので、心配になりますよね。
また、赤ちゃんはまだ睡眠サイクルが整っていないので、もともと夜中でも起きやすいものです。
ちゃんと眠れていないのではと心配になりますが、そのような場合はまずは対処法を試すようにしてみましょう。
ただし、咳の様子や他の症状が見られた場合、風邪ではなく別の病気にかかっている可能性もあります。
対処法を試して一時的に寝やすくはなっても、繰り返したり何日か続く場合も、念のため受診するようにしましょう。