赤ちゃんの風邪で咳が治らないとき

赤ちゃんの咳が治らない風邪

赤ちゃんが風邪を引くと、様々な症状がありますが、その中でも気になるものひとつに、咳があります。
咳は、ひどくなると夜中に眠れなくなってしまうこともあり、とても心配でしょう。

 

そして、赤ちゃんの長引く咳は、風邪以外が原因のこともあるのです。
もちろん、基本的には風邪の症状であることが多いのですが、なかなか赤ちゃんの咳が治らない場合、風邪以外の病気を疑う必要もあります。

そこで今回は、赤ちゃんの咳が治らない場合の、原因や対処法などについてご紹介します。

 

【咳のタイプ別】慢性咳嗽の原因

赤ちゃんに限らず、8週間以上咳が続く状態のことを「慢性咳嗽(まんせいがいそう)」と言います。
慢性咳嗽は、風邪が長引いた場合にも起こりますが、そのほかの病気が原因であることもあります。
以下で、咳のタイプ別に考えられる原因をご紹介します。

 

【コンコンという乾いた咳】
コンコンという、乾いた咳の場合は、いわゆる「風邪」の症状であることが多いです。
特に冬など、空気が乾燥していると、喉の乾燥によって乾いた咳が併発されやすくなります。

 

「風邪ならば大丈夫かな」と思うかもしれませんが、赤ちゃんに基礎疾患があったり、気管支が弱い場合は咳だけが残ってしまう「感染後咳嗽」になってしまうことも。
感染後咳嗽は、風邪のウイルスが体から消失した後も、咳の症状が残り慢性化してしまうのです。

「いつもと少し違う」「少し長引き過ぎでは?」と感じたら、病院へ行くようにしましょう。

 

【コンコンと咳をした後に「ヒュー」と息を吸う】
少しわかりずらいのですが、顔が真っ赤になり息を吸えないほどコンコンと咳込んだ後、「ヒュー」と音を立てながら息を吸う症状が出ることがあります。
これは、赤ちゃんがかかりやすい病気である「百日咳(ひゃくにちぜき)」である可能性が高いです。

 

百日咳は、チアノーゼを起こしたり、突然呼吸困難に陥ってしまったりすることもある危険な病気です。
特に赤ちゃんが低月齢のうちは、要注意。
百日咳は、生後3ヶ月から接種可能な「四種混合」の予防接種の中にワクチンが含まれているものの、予防接種を行ったとしてもかかってしまうことがある病気です。

「ワクチンを打ったから」と過信せずに、特徴的な呼吸音が聞こえたら病院を受診しましょう。

 

【「ケンケン」と犬が吠えるような音がする咳】
「ケンケン」と犬が吠えるうな音がする咳の原因として、クループ症候群があります。
クループ症候群とは、ウイルスや細菌に感染した喉に炎症が起こり、声帯付近が細くなってしまう病気です。
声帯付近が細くなると、空気の出入り口が狭くなってしまうので、呼吸そのものが苦しくなってしまい、赤ちゃんとしては非常につらい状態です。

 

クループ症候群が起こると、重度の場合は呼吸困難を起こしてしまうこともあります。
そのため、「ケンケン」と犬の吠えるような音がする咳を赤ちゃんがするようになったら、以下の症状が出ていないか合わせて確認をしましょう。

 

・唇の色が悪い
・咳込みすぎて寝られない
・水分を摂取できない
・息を吸うときに喉や肋骨が凹む

これらの症状が見られる時は、夜間であったとしても病院へ行くようにしてください。

 

【「ゼイゼイ、ヒューヒュー」と音がする咳】

「ゼイゼイ、ヒューヒュー」といった音がする咳の場合は要注意。

これらの咳が見られる場合、RSウイルスに感染している可能性があります。

 

RSウイルスとは、いわゆる「風邪」のウイルスのひとつです。

私たち大人がRSウイルスに罹っても、「軽い風邪を引いたな」と感じる程度ですが、赤ちゃんが罹ると急性細気管支炎につながる危険性があります。

 

急性細気管支炎は、空気の通り道である細気管支炎に炎症が起き、呼吸困難になってしまうこともある病気です。

特に生後6ヶ月未満の赤ちゃんの場合は重症化しやすく、命に係わる場合もあるため注意が必要です。

 

「ゼイゼイ、ヒューヒュー」という音が聞こえたら、一気に症状が悪化することもあるので、早めに病院を受診するようにしましょう。

 

赤ちゃんに咳が出る時の対処法

赤ちゃんに咳が出ている時、どうにかしてその症状を和らげてあげたいと思いますよね。
自宅でできることとしては、換気と加湿です。

 

空気が乾燥していると、喉も乾燥してしまい、咳が併発されることもあります。
また、空気中にほこりがあったり、ダニが発生したりしていても、それらの刺激が咳につながってしまうことも。

そのため、赤ちゃんの部屋は十分に加湿をし、空気を清潔に保つためにもこまめな換気をするようにしましょう。

 

まとめ

赤ちゃんがひどい咳をしていると、苦しそうで心が痛みますよね。

咳は夜中にひどくなる傾向もあり、看病しているママもなかなか眠れなくてつらいですよね。
週末はパパに変わってもらったり、家族で協力をし合いながら対応をするようにしましょう。

 

また、今回ご紹介したような風邪以外の病気も隠れているかもしれません。

「ただの咳だから」「風邪だと思うから」と放置をせずに、まずは一度小児科を受診するようにしましょう。

この記事を書いたライター

小橋 まな
小橋 まな

2歳の娘を育児中のママライター。出産前は子供がとても苦手だったのに、今では娘を溺愛しすぎてたまに我に返ることもあるほどです。育児休暇後職場復帰の予定が、実父の体調不良をきっかけに退職し在宅ライターの道へ。心配性で神経質になってしまった0歳児育児の過去の自分を振り返り、ママたちが安心して育児ができるような記事をお届けしたいと思います。

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