赤ちゃんの下痢が続く時の原因と対処法

赤ちゃんの下痢が続く時の原因と対処法

赤ちゃんの下痢が続く時

赤ちゃんの下痢がずっと続くと、ママは心配になります。もともと新生児期や乳児期は、赤ちゃんのうんちはゆるく水っぽいものですが、どう見ても下痢と思われる状態がずっと続くのは良くありません。

 

赤ちゃんが下痢かどうか見分けるには、普段のお世話で赤ちゃんの1日の排便回数やうんちの状態を知っていることが大切です。排便回数が明らかに多い、うんちがいつもよりゆるい、臭いや色などがいつもと違うなどといった場合に下痢かどうか判断することができるでしょう。

 

赤ちゃんの下痢が長く続く時、ママはどうすれば良いでしょうか。今回は、赤ちゃんの継続する下痢の原因や下痢の時の離乳食についてご紹介します。

 

急性の下痢の原因は?

下痢が続いているとわかったら、どれくらい続いているかで急性か慢性か判断します。

 

急性の下痢は、継続期間が2週間未満の下痢のことです。
赤ちゃんの下痢のほとんどは、急性の下痢で、原因は主に感染症による胃腸炎や食中毒、食物アレルギーや抗菌薬の服用によるものです。

 

胃腸炎は大半がウイルス感染によるもので、細菌や寄生虫が原因のこともあります。
食中毒は、菌が付着したものを食べることによって起きます。
抗菌薬の服用で下痢になる場合は、風邪などの際に処方される「抗生剤」の服用によって腸内の善玉菌までも死滅してしまい、悪玉菌が優勢な腸内環境になることで起きます。

 

これらの場合、脱水症に気をつけ、ほかの症状がないかなど様子を見るようにします。
体内の菌が下痢によって排出されれば、回復に向かうでしょう。

 

赤ちゃんの下痢が慢性的に続く原因

慢性の下痢とは、2週間以上続く下痢のことです。
慢性的な下痢の原因には、下記のような病気が潜んでいる可能性があります。

 

【乳糖不耐症(ラクターゼ欠乏症)】
乳糖不耐症は先天性のもので、小腸で分泌されるラクターゼという消化酵素が分泌されないため、乳糖を含む食品を食べると消化不良を起こして下痢をします。

 

【二次性乳糖不耐症】
ウィルス性胃腸炎などで起きた下痢によって腸内の乳糖分解酵素(ラクターゼ)が減り、乳糖を含むミルクなどが分解できずに消化不良を起こす二次性の下痢です。
急に始まった下痢が2週間以上続く時は、二次性乳糖不耐症が原因かもしれません。
二次性乳糖不耐症の下痢はすっぱい臭いがするのが特徴で、通常1~2週間で治まることが多いです。

 

1週間以上続く下痢で改善の兆しが見えず、ミルクや乳製品が原因と疑われる場合は医師に相談の上ドラッグストアなどで購入できる乳糖除去ミルク(乳糖不耐症用ミルク)を試してみるのも良いでしょう。

 

【セリアック病(シリアック病)】
北欧地域で多い遺伝性の病気で、アフリカや日本を含むアジアでの発症例は少ないです。大麦や小麦、ライ麦などの麦類に含まれるグルテン(たんぱく質)を食べると小腸の粘膜に炎症を起こします。
セリアック病の場合、腹部膨満や便の色が薄くなり、異常なほどの悪臭がする下痢をするのが特徴です。グルテンフリーの食品を食べることで、症状を抑えることができます。

 

【吸収不良性症候群】
食べた物の栄養のほとんどは小腸で吸収されますが、その小腸で栄養を吸収することができない病気の総称です。栄養素が吸収できない原因は、病気や先天異常などさまざまな理由があります。

 

消化や吸収にかかわる臓器は主に胃と小腸ですが、すい臓・肝臓・胆のうからの消化液の分泌が必要で、十二指腸で食べた物と混ぜられ小腸で吸収されます。ある種の病気や先天異常が、胃・小腸・すい臓・肝臓・胆のう・十二指腸にある場合、消化酵素が不足して消化不良を起こし下痢になります。これが、吸収不良性症候群です。

 

赤ちゃんの下痢が続く時の離乳食は?

離乳食期に赤ちゃんの下痢が続くときは、離乳食の進め方が早すぎて消化不良を起こしているかもしれません
また、生卵を食べて赤ちゃんが下痢になることがあります。生卵のサルモネラ菌に感染して下痢になることがあるので、卵を離乳食で使うときは、しっかり加熱してから使うようにしましょう

 

下痢が続いたときは、腸内の乳糖を分解する酵素が不足するため、ミルクを乳糖不耐症用のミルクに変えるというのも良い方法です。
ただし、母乳は赤ちゃんが吸収しやすい成分になっている上、下痢の時に起きがちな脱水症を予防する効果もあります。母乳の場合は、水分補給にもなるので飲みたいだけ与えるようにしてください

 

まとめ

下痢が続くと、赤ちゃんの体内から急激に水分が失われるため、月齢の小さな赤ちゃんは、特に脱水症を心配しないといけません
高熱で汗をかき、嘔吐で胃の中の物を吐きだせば、さらに脱水症状が進みます。ぐったりしているときは、赤ちゃんが脱水症を起こしている可能性が高いですから、しっかり水分補給してあげましょう

 

赤ちゃんの下痢がなかなか改善されず1~2週間続くようなら、必ずかかりつけ医に診てもらうようにしてください。大人と違って赤ちゃんの下痢は、とても注意が必要です。たかが下痢だと軽視せず、適切な対処をしてくださいね。

この記事を書いたライター

月子
月子

親の病を機に九州へ舞い戻る一児のママライター。 おかしな方言の使い方をする子どもに笑い、癒されながら、バタバタ過ごす毎日です。 趣味は料理とベランダ菜園。育てたものはおいしく食べています! 心がほっとするような、楽しく役立つ情報をたくさんお届けしていきたいです。

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