赤ちゃんがダニに刺されたらどうする?
赤ちゃんのお肌にぽつんと赤い発疹が…。
湿疹かな?
汗疹かな?
それとも虫刺され?
赤いポツポツがいくつかあり、さらにかゆみが激しい場合は、ダニの仕業かもしれません。
ダニに刺された時はどのような症状が出るのか、おうちでのケアと病院に行く目安などをまとめました。
注意したいダニの種類
まずは、注意したいダニの種類をみていきましょう。
【おうちではツメダニとイエダニに注意】
聞きたくない情報かもしれませんが、おうちの中にはたくさんのダニがいます。
その中で、人間を刺すダニは「ツメダニ」か「イエダニ」の可能性が高いようです。
〈ツメダニ〉
繁殖力の高い「コナダニ」は砂糖や小麦粉など食品に生息していて人間を刺すことはありません。
しかし、そのコナダニをエサにしている「ツメダニ」に要注意。吸血しないので人間を刺すことは少ないのですが、寝具などで人間と接触した際には皮膚を刺すことがあります。
ツメダニは、おうちの中でカーペットや寝具、ぬいぐるみなどに生息しています。
〈イエダニ〉
古い家屋などに生息していて、ネズミに寄生していることがあります。
イエダニのエサはネズミや人間の血ですので、吸血します。
赤ちゃんとの生活では特に気を付けたいですね。
【野外ではマダニに注意】
マダニは山林や草むらの茂みなどに生息しています。
一見、赤ちゃんとは関係なさそうに思えますが、都会の公園の草むらなどでも発見されています。
公園や庭の茂みなども注意したほうが良さそうです。
赤ちゃんがダニに刺された時の症状は?
赤ちゃんがダニに刺された時は、次のような症状が出ることが多いようです。
・刺された部分が赤く腫れる
・刺された痕の大きさは0.5~1㎝くらい
・かゆみが強く、長引く
・複数の刺され痕がある
ツメダニやイエダニは皮膚の柔らかい部分を刺すので、大人の場合は二の腕や脇腹、太ももの内側などを刺されることが多いもの。
しかし、赤ちゃんの肌はどこも柔らかいので、全身いろんなところを刺されやすいのです。
マダニの場合は、手足などの露出しているところを刺されることが多いようです。
赤ちゃんがダニに刺された時のケア
ダニに刺されてしまった…大人なら、なるべく掻かないように我慢することもできますが、言葉の通じない赤ちゃんの場合は難しいですよね。
おうちではどのようにケアしてあげれば良いのでしょうか。
【①患部を冷やす】
まず、患部を水などで洗い流し清潔にします。
その後、水で濡らしたタオルなどで患部を冷やしてあげましょう。
冷やすとかゆみが抑えられるという効果もあります。
冷やし過ぎないよう注意して、保冷剤を包んだガーゼをあてておくのも良いですね。
【②薬を塗る】
毒性のないダニなどに刺された場合、軽症であれば市販のかゆみ止め外用薬を塗ってしばらく様子をみてみましょう。
市販薬を使う際は、説明書などで対象年齢を確認してください。ベビー用のものを用意しておくと安心ですね。
市販薬でもステロイドが入ったものは注意が必要です。
ステロイドの入った薬は自己判断では使わず、必ず医師や薬剤師に相談してから使うようにしましょう。
【③患部を保護する】
薬を塗ったところを赤ちゃんが触らないように、清潔なガーゼや絆創膏などで保護してあげましょう。
掻きむしらないように赤ちゃんの爪を短かめに切っておくことも大切です。
ダニに刺されて受診する目安は?
ダニに刺されたときの特徴は長引くかゆみ。大人でも辛いものです。
受診する目安はどうようなものでしょうか。
【頻繁に掻いてしまう時は皮膚科を受診】
赤ちゃんは我慢できず無意識のうちに掻いてしまうことがあります。
掻き壊してしまうと「とびひ」になることがあります。
とびひの正式名は「伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)」。皮膚や粘膜にいる常駐菌「黄色ブドウ球菌」が皮膚に感染して起こる症状です。
ダニに刺された痕をを掻き壊すと、黄色ブドウ球菌が含まれた水ぶくれができます。
その水ぶくれが破れてしまうと周囲に感染してしまうのです。
他の人にも感染しますので、家庭内や保育園などでもうつる可能性があります。
頻繁に掻いてしまって掻き壊す可能性がある場合は、早めに皮膚科を受診して処置や外用薬の処方をしてもらいましょう。
【こんな時は救急の利用を】
明らかに顔色が悪くなってきたり、呼吸が苦しそうな場合は、ダニによるアナフィラキシーショックを起こしている可能性があります。
命に係わる危険もあるので、夜間休日問わず病院を受診してください。
赤ちゃんは抵抗力が弱いため、症状が悪化しやすいのです。
いつもと違う、何かおかしいな、どうしてよいかわからないという時は、躊躇せずに早めに専門医を受診することが大切です。
ダニに刺されるとアレルギーになる?
ダニアレルギーとは、ダニが原因(アレルゲン)となってアレルギー症状や反応が起こる病気です。
アレルゲンとなるのは主にダニの糞や死骸に含まれる酵素です。
ダニに刺されただけでダニアレルギーになるわけではありませんので安心してください。
でも、ダニに刺されたということは、身近にダニの糞や死骸があるわけですから、駆除する必要はありますね。
まとめ
ダニは梅雨の時期から秋のはじめのころの気候を好むのですが、エアコンの普及やおうちの密閉性が高まったことなどにより、今では1年中活動しているともいわれています。
患部が重症化しないように、ダニに刺された痕の対応も大切です。