夜泣きの原因は愛情不足?
赤ちゃんが夜に泣いて起きる現象。
それを夜泣きと言いますが、夜泣きの原因はまだ解明されていないと言われています。
つまり、原因はよく分かっていません。
原因が分からないと、対処のしようがないので不安に思う方もいるでしょう。
夜泣きに悩むパパやママも多く、また不安に思う人も多いだけに、中には根拠も何もないことを原因として結びつける意見もあります。
その中の1つに「愛情不足」が原因であるというものも。
日中、愛情が不足しているから、信頼関係がまだできていないから、夜に泣いて起きるのだというものです。
しかし、愛情不足は何を基準に不足しているといえるのか、愛情を測ることは簡単ではありませんよね。
そのため、愛情不足が夜泣きの原因であると、はっきりと言うための根拠となるものはないでしょう。
ではなぜ夜泣きをするのか、今回は夜泣きの原因として考えられているものを紹介するとともに、夜泣きと愛情不足の関係についてまとめました。
赤ちゃんの夜泣きはなぜ起こる?
赤ちゃんの夜泣きの原因は、先述したようにまだ解明されているわけではありません。
ただ、何かしらの根拠があるものが原因の1つとして入っているのではないかと考えられています。
その考えられている原因は次のようなものです。
【不快感がある】
これは夜泣きに限らず、赤ちゃんは不快感があったら、泣いて周りにお知らせします。
その不快感が解決できれば泣き止むことが多いですが、なぜ泣いているのか分からないという場合もありますよね。
それが夜なら、「夜泣き」だと認識されることがあります。
お腹が空いた、おむつが汚れている、汗をかいただけでなく、
・温度、湿度が不快
・体調が悪い
なども不快感の1つになることがあります。
【体内リズムが整っていない】
0歳代の赤ちゃんに多いのが、体内リズムが整っていない、ずれているという原因です。
そもそもリズムができていないというだけでなく、昼寝をしすぎて眠くないなど、「今は寝たくないのに、部屋を暗くして寝させられていた」という場合にも急に泣き出してしまうことがあります。
【変化に対するストレス】
お泊り、引っ越しなどで寝る環境が変わったり、園へ入園するなど生活リズムが変わったりしたときなども、夜泣きをする子がいます。
大人も初めての環境には慣れず、ストレスを感じてしまうケースありますよね。
それと同じで、慣れるまではぐっすりと落ち着いて寝られないという子もいます。
また、大きなストレスだけでなく、日中普段と違うことをした、刺激が多かったなどの小さなストレスが夜泣きに繋がることも考えられているようです。
愛情不足と夜泣きの関係
夜泣きの原因として考えられるものをいくつか挙げてきました。
では、本当に愛情不足は夜泣きにつながることはないのでしょうか。
これについては、先述もしたように、愛情や信頼関係というものは、目に見えるものではありませんし、数値化できるものでもありません。
何によって愛情を感じるのか、信頼関係が成り立っていると感じるのかは、ママやパパでも感覚が違いますし、赤ちゃんにも個性があるので個々で異なります。
そのため、夜泣きの原因として結びつけるのが難しいと言えます。
愛情遮断症候群と夜泣きの関係
愛情不足が夜泣きの原因ではないかと心配になり、検索をした人の中には、「愛情遮断症候群」という病名を目にする人がいるかもしれません。
「愛情遮断症候群」とは、家族関係などが原因で、子どもが愛情を感じられずに育った結果、成長や発達に遅れなどが見られることを言います。
ネグレクトや虐待、養育者の精神状態や知的障害などにより、十分に養育ができない状態が続くと、子どもが精神的に不安定になり、睡眠障害や栄養不足から、成長ホルモンなどの分泌が少なくなるというものです。
この睡眠障害によって、夜泣きをする子もいます。
しかし、夜泣きをする子が愛情遮断症候群であるというわけではなく、あくまで夜泣きは愛情遮断症候群の症状の1つに過ぎません。
単なる結果であるため、「夜泣き=愛情不足」だとは捉えないようにしましょう。
まとめ
夜泣きはママやパパの愛情不足のせいではありません。
そもそも、何を基準に愛情不足と言えるのかがはっきりしませんし、夜泣きの原因は、まだはっきりと解明されていないからです。
子どもが夜泣きをする日が続くと、どうしてもママやパパも寝不足から体力的につらかったり、不安で精神的にもストレスを感じたりし、つい子どもにイライラしてしまうこともあるでしょう。
それだけに、愛情不足だという意見を聞くと、「子どもにイライラしてしまうなんて、私の愛情が不足しているのかな。親として愛情が足りないんだろうか。」などという負のスパイラルに陥ってしまう方がいるかもしれません。
しかし、夜泣きは愛情たっぷりに育てていても起こることはありますし、同じように育てている兄弟でも夜泣きする子しない子で分かれることもあります。
愛情不足かどうかは気にせず、できる夜泣き対策を1つ1つ行っていきましょう。