子育てと仕事の両立は在宅勤務で解決?
子育てと仕事を両立したいと思っていても、うまくいくことばかりではありませんよね。
・大事な会議のある日に発熱、園からのお迎え要請コール
・シフト変更の利かない日に、学校(園)行事
・きょうだいでインフルエンザ伝染、2週間出社できない
・休みや早退時、同僚たちの視線が気になる
・満員電車に揺られて帰宅、家事の気力もない
「在宅勤務だったら良かったのに!」と思う日も、あるかもしれません。
確かに、在宅勤務には以下のようにたくさんのメリットがあります。
・子どもの体調不良時、付き添える
・平日昼間、学校や地域の行事に参加できる
・上司や同僚の顔色を気にしなくても良い
・通勤時間がないので、時間を有効に使える
他人の視線を気にせず、自宅で子育てしながら空いた時間で働ける、そんなイメージの在宅勤務は魅力的です。
でも、実際はどうなのでしょうか。在宅勤務にすればすべて解決、というオールマイティな働き方というわけではないかもしれません。詳しく見ていきましょう。
在宅勤務には仕事時間の確保が大切
例えば、企業で事務の仕事をしているママの場合、子どもを保育園に預けるとママが一人で行動できる時間が始まります。
子どもの手を引かなくても良いし、荷物も自分のショルダーバッグだけ。出社後は、たまに子どものことを思い出しつつも、「職場」で集中して仕事に取り組めます。
では、在宅勤務の場合はどうでしょうか。まずは仮に、保育園などを利用せず家で子育てと在宅勤務を両立する場合を考えてみましょう。
家事をこなしつつ、子どもとお散歩、外遊び。気が付けばお昼ご飯の支度の時間。お昼寝時間を見計らって仕事を進め、子どもが起きたら、テレビを見ている間に仕事を続ける・・・。そんなときも目が離せない時期の子どもと別室というわけにもいかず、ずっと「にぎやかな部屋」の中で仕事をしなければならないのです。
これでは、仕事に集中できる時間の確保は難しいですね。また、会社などに勤めながら在宅勤務をする場合、制限があることもあります。実際には、在宅勤務であっても保育園などを利用するママも多いようです。
在宅勤務あるあるをご紹介
他にもこんな「在宅あるある」があります。
【仕事は夜中に】
昼間は子どもに付き合って、仕事に取り掛かるのは子どもを寝かしつけてから・・・となると、通勤時間は減ったものの睡眠時間が減る場合があります。
【自由が利くと思われる】
働いているとはいえ、周囲からは時間の自由が利くと思われていて、保護者会や自治会役員を頼まれることも。
実際、「在宅」ではあると断りづらい面もありますね。
【家事の手抜きができない】
通勤してると「時間がなくて…」でごまかせそうな家事の手抜きも、常に家にいるのだからと罪悪感を持ってしまう場合があります。
通勤ママだと許されるお惣菜の晩御飯も、手抜きかも?と後ろめたくなるかも。
【周囲の視線が気になる】
子どもを保育園に預けると「ママが家にいるのに保育園に預けるの?何のための在宅勤務?」という周囲の声が気になることがあります。
企業の在宅勤務制度を利用する場合
フリーランスの在宅勤務ではなく、あくまでも社員として企業の制度に則った在宅勤務に従事する場合、就業に関する勤務規則が定められています。
・勤務開始/終了時間には上司にメールやチャット、電話などで連絡しなければならない
・パソコンの起動時間で勤務時間をチェックされる
・週に1度は出社が必要
など、企業により規則はさまざまですが、企業は社員の長時間労働や不規則勤務の把握に努めなければならないので、「納期さえ守れば、いつ仕事をしても構わない」というわけにはいかないのです。
また、新入社員には在宅勤務を認めていない企業がほとんどです。
これは、在宅勤務には個人の自律的な業務遂行能力が求められるからだそうです。上司による適正チェックが行われる場合もあります。
在宅勤務を上手にこなすポイントは?
【仕事時間を設定する】
職場のようにタイムカードがあるわけではありませんが、フリーランスの場合もある程度自分の中で仕事に充てる曜日と時間を決めておいた方が良いでしょう。
先に紹介したように、企業の在宅制度を利用する場合はあらかじめ仕事時間の設定をすることになります。
【保育園を利用する】
子どもを保育園に預け、ママは出社するのではなく家に戻って仕事をする、という考え方です。
企業の在宅制度を利用する場合は、必須事項となるでしょう。
一時保育の利用で、たとえば週に3日、午前中のみ、でも、まとまった時間が確保できれば仕事時間を作ることができます。
3歳以上のクラスであれば利用料無償制度の恩恵を受けられる場合もあります。
まとめ
子どものための在宅勤務のはずが、「ママはずっと家にいるのに自分と遊んでくれない、自分よりお仕事が大事なんだ…」と思われたら悲しいですね。
なんのための在宅勤務なのか分からなくなってしまいそうです。
今後、企業の働き方改革がさらに進むと、在宅勤務のニーズも高まってくることでしょう。
そして、子どもは成長して日々、手が掛からなくなってきます。乳児から園児の数年間だけ乗り越えられれば、在宅勤務を軌道に乗せることができるかもしれません。選択肢の1つとして上手に活用できると良いですね。