授乳での消費カロリーは?
「母乳ダイエット」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
母乳を赤ちゃんにあげることで、消費カロリーが増えるので、特に運動などをしなくても痩せられるというものです。
授乳期のママはその消費カロリーが多いので、摂取カロリーも非授乳期よりも多めに摂るよう推奨されていますね。
授乳での消費カロリーはどのくらい増えるのでしょうか。
今回は母乳と消費カロリーの関係についてまとめました。
授乳での消費カロリーの目安
授乳で消費するカロリーは一体どのくらいなのでしょうか。
厚生労働省の資料(※1)によると、母乳1Lに含まれるエネルギーが663 kcalで、1日に赤ちゃんが飲む量(哺乳量)は0.78 L程度と考えると、
母乳のエネルギー量(kcal/日)=0.78 L/日×663 kcal/L≒517 kcal/日
と計算されます。
つまり、1日の母乳をあげることによる消費カロリーは、約500kcal。
この約500kcalは、運動に換算(体重50キロの人が500kcal消費する目安)すると、
・ランニング・・・1時間11分
・水泳・・・1時間8分
・縄跳び・・・48分
などの消費カロリーと同じくらいです。
運動しなくても、母乳をあげるだけで、これだけのカロリーが消費できるのはすごいですね。
(※1)厚生労働省HP「日本人の食事摂取基準(2015年版) エネルギー・栄養素」
【消費カロリーは個人差がある】
ただし、この消費カロリーは個人差が大きいところです。
誰でも授乳するだけで、約500kcal消費できるというわけでもありませんし、赤ちゃんの哺乳量にも差があります。
混合育児をしている人は、1日にあげる量も0.78 L程度より少ないでしょう。
その場合は消費するカロリーも少なくなります。
あくまで個人差があるということは覚えておきましょう。
授乳での消費カロリーを利用してダイエットする際の注意点
妊娠中体重が増え、産後ダイエットをしたいというママは多いですね。
母乳ダイエットは、個人差はあれど赤ちゃんにも栄養をあげながら、消費カロリーも簡単に増やせるという、一石二鳥のようなダイエット方法です。
しかし、母乳ダイエットには以下のような注意点があります。
【適切に食べる】
産後ダイエットがしたいからといって、食べる量を減らすママもいるかもしれませんが、授乳中の母親は、十分な栄養を摂取することが重要です。
赤ちゃんに必要な栄養素を母乳を通してあげるためはもちろん、自身の健康も維持するために、バランスの取れた食事をするようにしましょう。
厚生労働省によると授乳期の必要摂取カロリーは+350kcalだと言われています。(※2)
ただし、ただカロリーを摂ればいいというわけでもありません。
「〇〇(食品名)ダイエット」というような、特定の食品しか摂らない、炭水化物を控えるというような食事の仕方は授乳期は避けましょう。
タンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラルを含む多様な食品を摂り入れ、バランスのとれた適切な食事をすることが大切です。
また、授乳中はお腹が空くという人も多いでしょう。
これまでよりも消費カロリーが増えたため、すぐお腹が空いてしまうのです。
その上、育児中は何かとストレスも溜まりやすいですし、食事する時間も短く、ついつい暴飲暴食のようになったり、短時間で一気に食べてしまうという人もいるかもしれません。
しかし、必要以上にカロリー摂取すると、カロリー過多になり、痩せない、太ってしまう原因になってしまいます。
適切な量を、早食いにならないように意識していきましょう。
どうしても、まとまって食べる時間がないのであれば少しずつ分けて食べるのもいいですね。
(※2)厚生労働省HP「-主食を中心に、エネルギーをしっかりと―」
【適度に身体を動かす】
母乳ダイエットは運動しなくても痩せられるから、動かなくてもいい!と考える人もいるかもしれません。
もちろん産後、体調が優れないときに無理に動く必要はありませんし、急に過度な運動をするのはよくありません。
しかし、適度に身体を動かすことは健康にとってもいいですし、生活リズムを作るのに役立ちます。
家事や赤ちゃんのお世話はもちろん、赤ちゃんと散歩したり、妊娠出産で緩んだ骨盤の位置を整えるためのストレッチをしたりなど、適度に運動するのもいいでしょう。
授乳することで消費カロリーは増えるため、体重は減るかもしれませんが、体型はやはり運動やストレッチ等で整えないと、元には戻りにくいです。
筋トレや簡単な運動も取り入れて、効率的にきれいにダイエットしていきましょう。
まとめ
授乳によって消費されるカロリーは1日、約500kcalと言われています。
ただし、これには個人差も大きく、誰もが授乳していればカロリーが500kcal消費されるというわけではないので注意しましょう。
また、授乳を続けるには適切にカロリーを摂取していくことも大切です。
バランスよく食べ、また適度に運動も取り入れながら、健康的に母乳を続けていきましょう。