赤ちゃんの授乳~浅吸いで困っている~
母乳育児の赤ちゃんが授乳の際に、乳首を深く咥えられず、浅い状態で吸っていることを浅吸い(浅飲み)といいます。
赤ちゃんが母乳を浅吸いすると、ママの乳首が切れやすくなったり、白斑や乳腺炎などの母乳トラブルに発展してしまったりすることがあります。
また赤ちゃんの方も、十分な量の母乳が飲めなくなってしまい、頻回授乳になっていることがあります。
赤ちゃんが浅吸いになってしまう原因はいくつか考えられますが、対処法もあるため、浅吸いを解消できるよう工夫しながら授乳を行っていきましょう。
赤ちゃんが授乳で浅吸いをしてしまう原因
赤ちゃんが母乳を浅吸いしてしまうことには、以下の原因が考えられます。
【ママのおっぱいの飲み方に慣れていない】
赤ちゃんには、吸啜反射という原始反射が備わっていて、口に入ったものを吸って啜ることができるようになっています。
生まれながらにおっぱいを吸う機能が備わっているものの、みんなが最初から上手に飲めるわけではありません。
おっぱいを吸うことに慣れるまでは口が大きく開けられなかったり、深く咥えることができなかったりすることは珍しいことではなく、慣れるまでは浅吸いになってしまうことがあります。
【ママのおっぱいの問題】
ママの乳首が固いと、赤ちゃんがおっぱいを吸う時に力が必要になって滑ってしまい、浅吸いになりがちです。
また、乳首が大きいママは、特に新生児期の赤ちゃんの口には収まりにくくなってしまうこともあり、結果浅吸いに繋がっているということもあります。
【ママのおっぱいの出が良い】
ママのおっぱいの出が良いと、赤ちゃんがおっぱいを深く咥えている時に苦しくなったり、むせたりしてしまいます。
そのため、乳首を浅く咥えるようになってしまうのです。
【授乳時の抱き方が苦しい】
授乳時に赤ちゃんがしっかりおっぱいを吸える姿勢で抱いてあげていないと、母乳を飲みたくても飲みにくくなっていることがあります。
赤ちゃんが大きな口を開けやすい抱き方がありますので、後ほど対処法の項目で確認していきましょう。
【赤ちゃんが遊んでいる】
母乳を飲むことに慣れてくると、赤ちゃんが遊び飲みをし始めることがあります。
わざと浅く咥えて楽しんだりして、ママを困らせてしまうのです。
テレビなどに気を取られて授乳に集中できない環境が原因になっていたりします。
赤ちゃんが授乳で浅吸いをする時の対策
赤ちゃんが授乳で浅吸いをする時は、以下のような対処を試してみましょう。
【吸い方をマスターしよう】
赤ちゃんが上手に母乳が飲めるように、正しい乳首の吸い方をマスターできるといいですね。
赤ちゃんに授乳をする時は、ママのおっぱいを口に近づけていくのではなく、赤ちゃんの頭を支えている手を、頭ごとおっぱいに寄せてあげると、スムーズに咥えさせることができます。
赤ちゃんの頭を支える時は、首~頭の下部を支えるようにしてあげると、赤ちゃんの顔が少し上向きになります。
すると、口も開きやすくなり、乳輪までしっかり咥えやすくなりますよ。
ママのおっぱいのななめ下45度くらいの角度のところから、頭を引き寄せるようにするのが上手くいくコツです。
しっかりおっぱいを吸えている時の赤ちゃんの口は、アヒル口のような横に平たい形になります。
最初は難しいかもしれませんが、おっぱいを深く咥えられるまでチャレンジしてみましょう。
【抱き方に気を付けよう】
授乳の時は、赤ちゃんが飲みやすいように授乳クッションで高さを調節してあげるといいですね。
横抱きの時は、体とお腹がしっかりくっつくように抱いてあげましょう。
もし、横抱きが上手くいかない場合は、縦抱きで飲ませてあげた方が飲みやすい赤ちゃんもいます。
ママの足に座らせて、首をしっかり支えて飲ませてみましょう
【ママの乳首を柔らかくする】
ママの乳首が固い場合、柔らかくなるようにマッサージをしてみましょう。
マッサージをすることで母乳を吸いやすくなるだけでなく、良く伸びて赤ちゃんの授乳の刺激にも耐えられる乳首になります。
親指、人差し指、中指で優しく乳首を圧迫し、縦横左右に引っ張るようにマッサージしてみてください。
【最初に少し搾乳する】
ママの母乳の出が良すぎる場合は、飲ませる前に少し搾乳してあげると、赤ちゃんが飲むときに母乳の勢いが収まり、むせにくくなります。
【授乳時の環境を整える】
赤ちゃんが遊び吸いをして浅吸いになっている場合は、授乳に集中できる環境を整えてあげましょう。
テレビは消し、赤ちゃんの目を見ながら母乳を与えてみてください。
また、十分にお腹が空いた状態であれば、授乳に意識を向け、集中して飲みやすくなるかと思います。
まとめ
赤ちゃんの浅吸いの原因は様々ですが、赤ちゃんとママが息を合わせて授乳を行えるようになることで、解消されていきます。
どんなことが原因で浅吸いになっているか、赤ちゃんの様子をよく観察してみてくださいね。
赤ちゃんが上手におっぱいを吸えるように、ママも工夫してみてくださいね。