赤ちゃんの小麦アレルギー
離乳食を始める際に気になるのが、食物アレルギーではないでしょうか。
赤ちゃんの食物アレルギーで特に多いのは
・卵アレルギー
・牛乳アレルギー
・小麦アレルギー
こちらの3つで、小麦アレルギーは3番目に多いアレルギーとされています。
離乳食でも登場することの多い麺類やパンをはじめ、お菓子などさまざまな食材に小麦は含まれています。
今回はその小麦アレルギーについて、どのような症状があるのか、原因についてもご紹介いたします。
小麦アレルギーの症状
まずアレルギーの症状は、次のような三つのタイプに大きく分けられます。
・即時型・・・原因となる食べ物を食べて2時間以内、多くは15〜30分以内に症状が出る
・遅発型・・・原因となる食べ物を食べて6〜8時間後に症状が出る
・遅延型・・・原因となる食べ物を食べて1〜2日後に症状が出る
遅発型と遅延型の場合は、即時型ほど重篤になることは少ないですが、原因となる食べ物を特定することが難しく、食べてすぐに症状がでない場合もあるということも覚えておきましょう。そのためにも、離乳食でどんな食材を食べたのか毎食記録しておきましょう。
【小麦アレルギーの症状】
小麦アレルギーで特に起こりやすい症状をご紹介いたします。
<皮膚の症状>
小麦アレルギーでもっとも多いのが皮膚の症状です。
かゆみ・発疹・じんましん・むくみ・赤みなどの症状がみられます。
<呼吸器の症状>
息苦しい・喉から「ヒューヒュー」や「ぜいぜい」などの音・咳
<粘膜の症状>
目:かゆみ・充血・涙
鼻:鼻水・鼻づまり・くしゃみ
口:腫れ・かゆみ・喉の痛み
<消化器の症状>
嘔吐・吐き気・腹痛・下痢
<特に注意するべき症状>
複数の症状が重なる場合・ぐったりしている・意識がもうろうとしている・血圧低下
このような場合はアナフィラキーショックを起こしている可能性があり、特に注意しましょう。
アナフィラキーショックの疑いが見られたら、一刻も早い治療が必要です。
小麦アレルギーの症状が起こる原因
続いて、小麦アレルギーの症状が起こる原因についてみていきましょう。
【小麦アレルギーが起こる原因】
小麦アレルギーをはじめとする食物アレルギーの原因は、アレルゲンの原因となる食材を食べることにより、皮膚や呼吸器などさまざまなアレルギー症状が起こってしまうためです。小麦アレルギーはグルテンアレルギー(グルテン不耐性)ともいわれ、小麦に含まれるグルテンが原因の場合が多いようです。
【小麦アレルギーの原因となる主な食材】
小麦アレルギーの原因となる食材としては、このようなものが挙げられます。
・小麦(薄力粉、中力粉、たこ焼き粉、お好み焼きの粉など)
・小麦製品(パン、パン粉、うどん、餃子の皮、スパゲティなど)
・小麦を含む加工品(洋菓子、カレー粉のルウ、揚げ物の衣など)
このように、離乳食期でもよく使われる食材も多いため、加工品などはアレルギー表示にも注意しましょう。
赤ちゃんに小麦アレルギーの症状が出たら
もし小麦アレルギーの症状が出たら、どのようにしたらいいのでしょうか。
【症状が現れた際に注意したいポイント】
アレルギーの症状を把握するのはもちろんですが、
・アレルギーの原因
・アレルギーの症状と現れ方
以上を特に注意しましょう。
食物アレルギーの場合は、すぐに症状が出る場合もあれば数時間後に出る場合もあります。
アレルギー症状と思われる症状が徐々に現れたのか、それとも即時的に現れたのかもよく様子をみておきましょう。
また、赤ちゃんに新しい食材を試す時は、午前中の診療時間内にして、食後もアレルギーの症状に注意しましょう。
【治療方法】
小麦アレルギーを起こしてしまうと、小麦は離乳食期でもよく使われる食材ですし、進め方が心配になりますよね。
小麦アレルギーは、子どもが成長するにつれて食べられるようになる場合も多いです。
かかりつけ医にまず治療方法を尋ね、必ず相談しましょう。
アレルギーの度合いによって治療方法は異なりますので、かかりつけ医の指導のもと、治療を進めていきます。
保護者の判断で進めるのはやめておきましょう。
まとめ
赤ちゃんが初めての食材を食べる時はドキドキしますよね。
特にアレルゲン食品として、卵・牛乳・小麦には注意しましょう。小麦はパンや麺類の形状ならわかりやすいですが、加工品として使われていることも多く、気がつかずに食べさせていた、なんてことのないように気をつけたい食品です。
小麦アレルギーの症状もさまざまなので、もしかして、と疑うような症状があれば受診する方が安心でしょう。また、すぐに症状が出る場合だと特に注意したいのはアナフィラキーショックです。いくつもの症状が出たり、意識がもうろうとしている、なんてことがあれば救急車を呼びましょう。
小麦アレルギーは消化器官の発達していない赤ちゃんに起こりやすいもの。初めて小麦の食品をあげる際は気をつけましょう。