赤ちゃんが上げる奇声には原因がある?
赤ちゃんが「キャー!」と奇声を上げているのを聞くと、びっくりしますよね。
どこか体に悪い所でもあるのか、発達に影響があるのではと、心配するママもいることでしょう。
また、公共の場でも赤ちゃんに叫ばれてしまうと、困ってしまうというママもいるかと思います。
赤ちゃんが奇声を上げるのには、いくつかの原因が考えられます。
一緒に探りながら、対処法も押さえていきましょう。
赤ちゃんが奇声を上げる原因
赤ちゃんが奇声を上げるというのは、実はめずらしいことではなく、発達段階でよく見られることです。
多くの場合は問題ありません。
奇声を上げ始める時期として、聴力が大人の物に近くなる生後4~12ヶ月ごろに見られることがありますが、それ以降にも奇声を発することもあります。
赤ちゃんが、発達と共に奇声を上げるようになるのには、以下のような原因が考えられます。
【声を出すことを楽しんでいる】
赤ちゃんの聴力が発達してくると、自分の声を聴けることが楽しくなってきます。
機嫌が良い時にはなおさら、声を出したくなることもあるでしょう。
大きな声を出そうとしているのですが、赤ちゃんですから声の出し方や加減が上手できません。
それが「キィー!」という奇声として、出てしまうというわけです。
【泣く代わりに】
赤ちゃんは何か不快なことがあると、泣いて訴えてくることがあります。
その不快感を泣く代わりに奇声として出てしまうことがあるのです。
顔を赤くし、怒っている様子はないか見てみましょう。
暑い、おむつが汚れている、お腹が空いている、眠いなど、不快感がないか確認してあげてください。
【注目を浴びたい】
自我が芽生え始めた時期の赤ちゃんが、構ってほしい、大人の反応が見たいという時に、大きな声を出して注目を集めようとする行為として、奇声を上げることがあります。
また、赤ちゃんが何か思い通りにならないことがあった時、かんしゃくを起こすように「キィー!」と奇声を上げることがあります。
赤ちゃんの奇声は発達障害の可能性はない?
奇声については、発達障害の症状の1つと聞いたことがあるかもしれませんが、奇声=発達障害ではありません。
発達障害の有無に関しては、幼児期にならないと見つけにくいものです。
赤ちゃんのうちは奇声を上げることは珍しくないこと。
今の段階から奇声を上げているからと言って過度に心配しすぎず、赤ちゃんの今の成長を見守っていくようにしてあげたいですね。
3歳を過ぎても奇声を多く上げる場合や、他にも何か気になる症状があるようでしたら、小児科医や定期検診の時に相談してみましょう。
赤ちゃんが奇声を上げた時の対処法
赤ちゃんの奇声は心配のいらないものだとしても、頻繁に上げられては、ママも対応に困ってしまいますよね。
赤ちゃんが奇声を上げた時、どのように向き合ってあげたらいいのでしょうか。
【家では好きにさせてもいい】
奇声は、赤ちゃんの成長の証です。
家庭で、赤ちゃんの声が気にならないようでしたら、好きに声を出させてあげても構いません。
機嫌のいい時でしたら、赤ちゃんが自分の声を聴いて楽しんでいる時でもありますので、存分に出させてあげましょう。
ただし、ご近所への配慮が必要だったり、お出かけの時にも所かまわず奇声を上げたりと困っているようでしたら、トーンダウンするよう伝えていく必要があります。
【静かにすることを教えていく】
赤ちゃんにとっては楽しい奇声ですが、時と場合によっては我慢させたい場面もあることでしょう。
静かにさせたい時は人差し指を立て、「シー」という動作を赤ちゃんにします。
まだ意味が理解できない赤ちゃんも、繰り返しジェスチャーを用いて教えていくことで、少しずつ学んでいきます。
理解ができる年齢になった頃にも、静かにしなければならない時の習慣として身に付けていくことができます。
【原因に合った対処法をしていく】
赤ちゃんに不快感があって奇声を上げている時は、その原因に合った対処法をしていきましょう。
・お腹が空いているなら授乳をする
・おむつが汚れていたら取り替える
・汗をかいていたら着替える
など。
ただし、考えられる不快感を取り除いても、興奮状態で奇声を上げる時は、落ち着けるように抱っこ紐を使って体を密着させてあやしたり、好きなおもちゃで気を引くなどの対応をしてみてください。
【赤ちゃんが公共の場で奇声を上げる時】
公共の場で奇声を発せられると、周囲の人がびっくりすることがありますよね。
その場合、赤ちゃんとしっかり目を合わせて「みんながびっくりしちゃうから、シーだよ」と、はっきりと伝えていきましょう。
しかし、赤ちゃんはまだ理解ができず、止められないこともあるかと思います。
赤ちゃんだからそれは仕方のないことです。
考えられる対応を全てしても奇声が落ち着かないとき、やむを得ない場合は、赤ちゃんを連れてその場を離れましょう。
例えば、
・電車やバスに乗っていたら一旦降りる
・レストランやお店の中などにいたらお店の外に出る
など。
そして落ち着いたら、戻るようにします。
今後も同じような展開は予想されるので、赤ちゃんに「静かにしよう」ということを繰り返し教えながら、少しずつ慣れていく練習をしていきましょう。
まとめ
赤ちゃんの奇声に戸惑ったり、もしかしたら悩んでいるというママもいるかもしれません。
しかし、奇声は赤ちゃんの成長の証でもあるものです。
赤ちゃんがさらに成長し、理解力が付いていけば、徐々に治まってくることが多いでしょう。
公共の場などでは、赤ちゃんには静かにすることも伝えながら、成長を温かい目で見守っていきたいですね。