事故防止&救急ケアマニュアル

やけど

やけどが発生する場所はほぼ家庭内で起こり、その中でも台所(キッチン)が大半をしめます。熱湯や汁ものなど高温の液体、続いて、アイロン、ストーブなどの熱を発するものへの接触が原因です。

 

【やけど防止対策】

・ミルクや沐浴の湯の温度をきちんと確かめる

・大人が熱いものを飲むときは子どものそばに行かない、抱っこしない

・ホットカーペットは温度設定を徹底する

・赤ちゃんが引っ張る可能性があるためテーブルクロスは使わない など

 

【やけどの救急ケア】

服を着たままヤケドしたときは、脱がさず服の上から、肌に直接やけどをしたときは、やけどをした部分に直接、15~30分流水をかけ続けます。

自己判断で何か塗るのは細菌感染の原因になるのでやめましょう。

 

やけどの部分が片足、片腕以上の広範囲にわたっていたり、全身をやけどした場合、または顔や陰部周囲の場合はすぐに救急車を呼びます。電気カーペットなどの低温やけどの際も、病院を受診した方がよいでしょう。

 

誤飲・窒息

不慮の事故死のうち、特に1歳未満は、誤飲による窒息が多いのです。生後5ヶ月から2歳くらいまでの赤ちゃんは、つかんだ物を口に入れますので、誤飲や窒息の事故に注意しなければなりません。

 

【誤飲・窒息の防止対策】

・赤ちゃんが届く高さ1m以下のところに、誤飲の危険がある直径39mm以下の物は置かない(目安:トイレットペーパーの芯を通るもの)

・ふわふわしたのものをベッド周囲に置いたりや寝具に使ったりしない

・コンビニ袋や電気コードを放置しない

・豆類、飴、たばこ、電池、マグネット、指輪やピアス、イアリングなどの貴金属などを手の届く所に置かない

・おもちゃのスーパーボールやBB弾を与えない

・上の子がいる家庭では、ビーズや小さなブロックなどのおもちゃやシールを散らばったままにしない

 

【誤飲・窒息の救急ケア】

呼吸を確かめ、何をどのくらい飲み込んだのか確認します。

赤ちゃんの口の中を見て異物があれば、押し込まないように指でかき出します。異物を吐かせる時は、うつむきで喉の奥に指を入れて舌の奥を押し下げるか、頭を下にして肩甲骨の間を叩きます。

 

ボタン電池・たばこ・灯油や洗剤などは、何か飲んだり吐かせたりすると逆に危険なため、何もせずに救急車を呼ぶか、すぐに病院へ連れて行きましょう。

 

【中毒110番】

中毒110番は、次にあげる物による急性中毒について事故が発生している場合に限定し、情報提供してくれます。

 

・家庭用品(乾燥剤・化粧品・たばこなど)

・医薬品(医療用医薬品・一般用医薬品・OTC薬)

・農業用品(殺虫剤・殺菌剤・除草剤・肥料など)

・自然毒(フグ・マムシ咬傷・きのこなど)

・工業用品(硫化水素・化学薬品など)

 

溺水(おぼれる)

2歳までの子どもに多い溺水の場所は、浴槽です。ほんの少し目を離した隙に、浴槽で溺水事故が起こっています。

 

【溺水の防止対策】

・浴槽の残り湯は抜く

・浴室に鍵をかける

・洗髪中は浴槽から子どもを出す

・たとえ短い時間でも絶対に1人にしない

 

お風呂以外にも水洗トイレ、水槽、洗濯機などの水がたまる場所は、溺水防止対策をしましょう。

 

【溺水の救急ケア】

頭を胸より下にした状態で水の中から引き上げ、平らな場所に寝かせます。呼吸を確認し、大きな声で呼びかけ意識を確認します。反応があれば、タオルで体を温め、嘔吐に注意して病院に運びます。呼吸や反応がない場合は、ただちに救急車を呼びます。

 

救急車を待つ間、無理に水を吐かせずに、心肺蘇生法を行いましょう。1歳未満の乳児は指2本、幼児は両手で胸の真ん中を圧迫します。押すときのリズムは(不謹慎に聞こえるかもしれませんが)、アンパンマンの主題歌くらいのスピードが良いとされています。

 

転倒・転落

赤ちゃんの頭は大きくて重い上、バランス感覚が未発達なため、よくバランスを崩して転倒します。新生児は、ベビーベッドからの転落が多く、動き回れるようになると階段や椅子、ベランダからの転落などが増え、命に関わる事故の危険があります。

 

【転倒・転落の防止対策】

・赤ちゃんを抱いているときは足元に注意する

・ベビーベッドに寝かせるときは必ず柵をあげる

・高いところに寝かせないようにする

・階段の上下に転落防止柵を取り付ける

・おむつ台やベビーベッドに寝かせているときは常時、いつでも手を添えておく(視線を離さざるをえない時も必ず手は添えたままにする)

 

【救急ケア】

まず意識があるか確認し、意識がない時やけいれんしている場合はすぐに救急車を呼びます。

外傷があれば、流水でよく洗ってから止血し、傷が大きいか深ければ病院へ連れて行きます。

 

骨折・脱臼がある場合は、患部を動かさないようにします。

打ち身の有無を確認し、打ち身がある場合は、冷やしてください。

 

嘔吐を繰り返す、意識がぼーっとしている、体がふらつく、機嫌が非常に悪い場合も受診をするようにします。

 

以上の項目が当てはまらない場合でも、頭や体を強く打った時は、後で急変することもあるので、少なくとも24時間は様子を見ましょう。

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