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覚えておきたい赤ちゃんの虫刺されケア
夏はお出かけや水遊びなど楽しい季節ですが、赤ちゃんの虫刺されが気になる季節でもありますね。
新生児が初めて虫に刺されたとき、すぐには症状が出ないことがあります。
たとえば蚊に対する免疫を持たない赤ちゃんは、数回刺されるうちに赤みやかゆみなどの反応が起きてくるそうです。
蚊に刺されると赤くなったりかゆくなるというのは、実は蚊の唾液に対する人間の体のアレルギー反応です。そのため、蚊に対する免疫が少ない赤ちゃんは、大きく腫れたりかきむしって跡が残ったりしてしまうこともあります。
赤ちゃんは言葉で言ってもわかりませんから、そばにいるママやパパがしっかりとケアしてあげることが大切ですね。
今回は、赤ちゃんが蚊やハチ、毛虫に刺されたあとのケアについて、ご紹介します。
基本は同じなので覚えておきましょう。
蚊に刺されたときのケア①冷やす
赤ちゃんに虫刺されがあることに気付いたら、まずは患部を洗い流し清潔にします。
その後、冷たいタオルなどで患部をよく冷やしてあげましょう。
保冷剤をガーゼで包んだものを患部に当ててあげるのも良いですね。
赤ちゃんに患部を触らせないよう、ママがそっとガードしてあげましょう。
蚊に刺されたときのケア②薬を塗る
赤みやかゆみはいったん落ち着いても、その後またかゆみがぶり返すことがあります。
かゆみを抑えるために、虫刺され用の薬を塗ってあげましょう。
市販の虫刺され薬の場合、外箱や説明書などで対象年齢を確認します。
ステロイドが入った薬は自己判断で使わずに、必ず医師や薬剤師に確認してから使うようにしましょう。
蚊に刺されたときのケア③保護する
薬を塗った箇所を赤ちゃんが舐めたり触ったりしないように、清潔なガーゼや虫刺されパッチ、なければ絆創膏などで保護してあげましょう。
赤ちゃんの爪が伸びている場合は短く切っておくと良いですね。
かきむしったあとに水ぶくれなどができた時は、破れて細菌に感染すると「とびひ」になる恐れがありますので気を付けましょう。
【とびひとは】
細菌による皮膚の感染症の一種で、正式名を「伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)」と言います。
赤ちゃんの場合は虫刺されや汗疹、湿疹などをかきむしることにより発症することが多く、水ぶくれができたり皮がむけてびらんになることもあります。
重症化すると炎症がおこり痛みを持ったり、発熱、リンパの腫れなど全身症状が出る場合もあります。
ハチに刺されたときのケア
赤ちゃんがハチに刺された場合は、血圧低下や意識障害などのショック症状を起こすこともあるため、念のためかかりつけ医の受診をおすすめします。
すぐに病院へ行けない場合は、
・患部に針が残っている場合、とげぬきやピンセットなどで根元をしっかり掴んでから抜く
・刺された周囲を指などで押して、毒を出す
・水で洗う
などのケアを行います。
ハチに刺されると焦ってしまいますが、ママがパニックになって赤ちゃんをびっくりさせないように、落ち着いて行動しましょう。
チャドクガ幼虫に刺されたときのケア
公園などで遊んでいる時に、ツバキ科の植物によく付いているチャドクガの幼虫に刺されることもあります。
毒のある毛を持っており、刺されるとじんましんのような赤いブツブツを発症します。
かきむしると発疹が広がってしまうので、受診したほうが良いでしょう。
すぐに病院に行けない場合は、
・患部を水で洗う
・皮膚に毛が残っている場合は、粘着テープなどで取る(こすらない)
・冷たいタオルで冷やす
などのケアを行います。
かゆみが強いので、かきむしらないようにガードしましょう。
受診する目安とは
たいていの場合は、2、3日で赤みやかゆみも引いていきます。
しかし、患部がなかなか治らない、水ぶくれができている、かきむしってしまった、など、心配な場合はかかりつけ医を受診しましょう。
赤ちゃんの月齢や症状にもよりますが、病院ではステロイドや抗生物質の外用薬が処方されることが多いようです。また、場合によっては内服薬がプラスされることもあります。
虫刺されぐらいで病院に行くのもたいそうだな…と思うかもしれませんが、赤ちゃんは体も小さく皮膚もデリケートで、虫刺されに対する免疫力も少ないため、思ったよりも重症化したり跡が残ったりしてしまうことがあります。
なかには、蚊に対するアレルギー「蚊刺過敏症(ぶんしかびんしょう)」の場合もあります。蚊に刺された後に高熱、リンパの腫れ、潰瘍が起こりやすいため、検査が必要になります。
特に、
・全身に蕁麻疹のような症状が出ている
・高熱が出たりリンパ節を痛がる
・顔色が悪く機嫌が悪い
・苦しそうに呼吸している
・便がいつもと違う
などの症状がある場合は、すぐに受診しましょう。
まとめ
虫に刺されたあとのケアは大切です。パニックにならず、落ち着いて対処しましょう。
その後は患部を経過観察し、必要に応じて受診しましょう。
また、
・網戸や蚊帳(かや)を使う
・虫よけスプレーや虫よけシールを使う
・肌の露出を減らす
・家の周りに蚊が発生しやすい環境を作らない(水たまりなど)
など、虫に刺されにくくするための予防策をとっておきたいですね。