母乳育児の赤ちゃんでも便秘になる
赤ちゃんも、大人と同じように便秘になることがあります。
便秘の定義は、個人差があるためハッキリとはしませんが、週に2回以下の排便の状態が続いているようであれば、便秘の可能性もあると考えて良いでしょう。
よく「母乳よりミルクを飲む赤ちゃんの方が便秘になりやすい」と言われますが、母乳育児の赤ちゃんでも便秘になることはあります。
母乳育児の赤ちゃんが便秘になる原因とは、どんなことが考えられるでしょうか?
今回は、母乳育児の赤ちゃんと便秘についてまとめました。
母乳育児の赤ちゃんが便秘になる原因
母乳育児の赤ちゃんが便秘になる原因は、主に以下のようなことが考えられます。
【原因①母乳が不足しているから】
母乳の量が赤ちゃんに必要な量に達していない場合に、水分不足となり、便秘になることがあります。
ミルク育児の場合は、赤ちゃんが飲んだ量を目で見て把握することができるのに対し、母乳育児の場合は、どれだけ赤ちゃんが飲んだのかが分かりにくいですよね。
特に生後間もない頃は、母乳育児が軌道に乗っていないことも多く、母乳の分泌量が不足していることがあります。
また、赤ちゃん自身も、まだ飲むのが下手で、上手に母乳を吸えていないこともあるでしょう。
母乳不足かな?と疑われるときは、赤ちゃんの体重が増えているかに注目してみてください。
体重が少しでも成長曲線に沿って増加しているようであれば、母乳が足りていると考えて良いでしょう。
ほかにも、授乳したのに泣いてぐずることが多い場合は、赤ちゃんが飲み足りないと訴えているサインかもしれません。
体重の変化と併せて様子を見るようにしましょう。
【原因②腸が発達してきたから】
生後2ヶ月頃になると、赤ちゃんの腸が発達することにより、うんちを腸内に溜めておけるようになります。
これにより、排便回数が減って来ることがあります。
母乳を飲む量や体重の変化に問題がなく、週に3回以上それなりの量の便が出ていて、うんうん唸ったり機嫌が悪くなったり、お尻が切れたり、嘔吐の回数が増えたりなどしていなければ、生理的現象であると考え、少し様子を見ると良いでしょう。
母乳育児の赤ちゃんの便秘対策
母乳育児の赤ちゃんが便秘かも…と疑われるときは、以下のようなことを試し、便秘改善に努めてみましょう。
【対策①お腹のマッサージ】
まだ離乳食も始まっていない低月齢の赤ちゃんの場合、あまり動き回ることがないので、運動不足から便秘になることもあります。
お風呂上りなどに赤ちゃんのお腹周りを優しくマッサージしてあげると、腸が刺激されて排便を促すことができます。
特に「”の”の字マッサージ」はおすすめです。
おへそを中心に、ママの手のひらで優しく、ひらがなの「の」を書くイメージで赤ちゃんのお腹をゆっくりと撫でてあげましょう。
強さは、赤ちゃんのお腹が少しへこむくらいです。
赤ちゃんとのスキンシップを兼ねてやってみてくださいね。
【対策②体重が増えないときはミルクも飲ませてみる】
体重の増加が鈍く、母乳量が不足しているという場合は、完全母乳育児にこだわらず、ミルクを活用して哺乳量を調節することも考えましょう。
母乳じゃないとダメ…ということは決してありません。
最初のうちは、母乳量が安定しないこともあるので、ミルクにも頼りながら赤ちゃんが必要としている量を与えてあげましょう。
【対策③綿棒浣腸をしてみる】
赤ちゃんが便秘気味で、お腹が張って苦しそうというときは、綿棒浣腸をしてみましょう。
綿棒浣腸とは、綿棒の先端にベビーオイルなどを付けて、肛門を刺激することです。
優しくゆっくり行い、赤ちゃんの排便をサポートしてあげてくださいね。
ただし、あまり強く刺激してしまうと傷つけてしまうことがありますので、優しく行うようにしましょう。
【対策④水分補給をさせる】
離乳食をスタートした赤ちゃんの場合、水分が不足して便秘になることがあります。
白湯や麦茶などで水分補給することを心がけてみましょう。
時には”オリゴ糖”を活用してみるのも1つの方法です。
白湯に0.5g~1gのオリゴ糖を溶かし、スプーンで少量ずつ与えてみます。
オリゴ糖は、腸内にある善玉菌を活性化させる力があるため、便秘解消に役立つんですよ。
まとめ
赤ちゃんは言葉を話せないので、便秘でお腹が苦しい・つらいと訴えることができませんよね。
日ごろからママが赤ちゃんの様子をよく観察して、いち早く体調不良に気づいてあげることが大切です。
今回ご紹介したように、母乳育児であっても便秘になることはあります。
悪化してしまう前に、
・水分補給を行う
・マッサージを行う
・ミルクを追加で飲ませてみる
・綿棒浣腸をする
など、便秘解消のために自宅でできるケアを行ってあげましょう。
自宅で色々と試してみても、なかなか改善されない場合や、排便時に出血が見られる場合などは早めに病院を受診してくださいね。