赤ちゃんが秋にかかりやすい病気

赤ちゃんの秋に多い病気ってある?

夏の暑さが少し和らいできた秋。

季節の変わり目は、大人も子どもも体調を崩しやすい時期ではありますが、秋は空気も乾燥し、感染症に注意が必要になる季節です。

感染症は流行りやすい季節、時期があるので、それを知っておくだけでも予防もできますし、またかかってしまった時の対応にも役立ちます。

 

今回は赤ちゃんのかかりやすい病気の中でも、秋に多い、秋によく流行る病気にはどんなものがあるのか紹介します。

 

赤ちゃんが秋にかかりやすい病気

赤ちゃんが夏から秋の季節の変わり目、また秋から冬前にかかりやすい病気には、次のようなものがあります。

 

【RSウイルス感染症(細気管支炎)】

喉や気管支、肺など呼吸器に炎症を起こす病気であるRSウイルス感染症

毎年、夏頃から秋にかけて流行りやすいと言われています。

月齢が小さいほど重症化しやすく、肺炎や中耳炎を合併しやすい病気です。

 

《症状》

発熱(ない場合もあり)、咳、鼻汁、ヒューヒューというような呼吸(呼気性喘鳴)、多呼吸、陥没呼吸など

 

《注意点》

発熱がないので気付きにくいこともあります。

1歳児以下の赤ちゃんは特に重症化しやすいので、哺乳力低下、チアノーゼ、無呼吸発作などが起こることも。

入院が必要となることもあります。

ぜんそくなど、気管支が弱いと言われたことがある赤ちゃんは、咳の症状が酷くなる前に受診することをおすすめします。

 

 

【マイコプラズマ感染症】

マイコプラズマ感染症はひどい咳が長く続くのが特徴の感染症ですが赤ちゃんがかかることはほとんどありません。学童期の子どもに多い感染症です。

3~4週間ほど咳が続きますが、赤ちゃんの場合は比較的症状が軽く済むことが多いという特徴もあります。

潜伏期間も3~4週間と長いです。

 

《症状》

咳、発熱、倦怠感、頭痛、喘鳴など

 

《注意点》

赤ちゃんの場合は軽症で済むこともありますが、5歳以上の子どもは肺炎を引き起こすことがあるので、周りにうつさないように注意が必要です。

 

 

【伝染性紅斑(りんご病)】

保育園児や就学前後の子どもに多い伝染性紅斑(りんご病)ですが、ごく稀に赤ちゃんにも発症することがあります。

左右の頬に赤みが出てくるのが特徴ですが、赤みが出てくる頃には感染力がなく、治癒している証拠と言われています。

妊娠中の方は胎児が感染すると貧血を引き起こし、流産に繋がることがあるため、注意が必要です。

 

《症状》

頬の赤み、手足や全身への紅斑など

 

《注意点》

対処法はなく、自然治癒するので、特別な対処は必要ありません。

しかし、頬の赤みや身体の紅斑が、他の皮膚疾患の可能性もあるため、かかりつけ医を受診するといいでしょう。

 

 

【インフルエンザ】

インフルエンザは冬の病気というイメージも強いですが、10月頃から流行り出す年もあるので、秋にも注意が必要です。

空気の乾燥に伴い、流行しやすいです。

 

《症状》

発熱、倦怠感、関節痛、嘔吐・下痢、咳、鼻水など

 

《注意点》

赤ちゃんだけでなく、大人もかかりやすいので家族みんなでの予防が大切です。

予防接種は生後6ヶ月以上になると受けられます。(13歳未満の場合は2回接種)

 

赤ちゃんのインフルエンザの予防接種はいつから?

 

【ロタウイルス、ノロウイルス】

感染性胃腸炎を引き起こす、ロタウイルスノロウイルスも11月頃の秋から冬にかけて流行する傾向があります。

嘔吐や下痢などの症状が見られ、赤ちゃんが感染すると家庭内感染も起こりやすく、大人は重症化しやすいので注意しましょう。

 

《症状》

腹痛、嘔吐・下痢、発熱など

※ロタウイルスの場合は白い便が出るのが特徴

 

《注意点》

ウイルスによる下痢や嘔吐の影響で、脱水症状を起こしてしまうことがあります。

重い脱水症状の場合は入院が必要となることも。

 

嘔吐物によっては窒息に繋がることがあるので、様子をよく観察する必要があります。

 

また、ロタウイルスの場合は、感染した際に合併症を引き起こし、最悪死に至る可能性のある病気です。

けいれんや意識の低下などの症状が見られたら、救急車を呼び、すぐに受診してください。

ロタウイルスの予防には、予防接種を受けることが有効です。

1回目の接種は、生後6週0日~14週6日まで(標準的には生後2ヶ月から)が推奨されていて、公費で接種ができるので、受けたい場合はかかりつけ医に相談してみてください。

 

秋に流行りやすい感染症を予防するには

秋に流行りやすい病気の中には、赤ちゃんは重症化しやすいものもあります。

感染症を完全に予防することは難しいかもしれませんし、まだ赤ちゃん自身が予防できるところは少ないので、周りの大人が気を付けてあげる必要があります。

 

・家族で規則正しい生活を送る

・赤ちゃんと買い物などへ行くときは混雑時間を避ける

・手洗いとうがいを徹底

・風邪の症状があるときにはマスクを着用

・ウイルスの繁殖を抑えるため、室内の湿度50~60%を保つ

 

まとめ

今回は秋にかかりやすい病気について紹介しました。

もちろん紹介した病気以外や、季節外れの病気にもかかることはあるかもしれませんが、この時期にかかりやすい病気には何があるのか知っておくだけでも、予防や対応に役立つこともあります。

赤ちゃんの場合はちょっとした風邪かなと思っていても、重症化しやすいものもあるので家族みんなで注意していきましょう。

この記事を書いたライター

おかだ うみ
おかだ うみ

2人の男の子を育児中のママライター。うどん県出身、お蕎麦の美味しい北陸在住。趣味はカフェ巡り、キャンプ、音楽鑑賞。子どもたちとの些細なできごとを100%楽しめるような毎日にしたい!と日々模索中。その中で学んださまざまな情報をお届けできたらと思っています。

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