新生児特有の「夜泣き」とは?
赤ちゃんが生まれたら、今までと同じように好きな時にゆっくり眠ることは難しくなります。生活リズムが整っていない新生児期の赤ちゃんの場合、昼夜問わず寝起きし、泣いてママに何かを訴えます。
出産で疲れた体を少しでも癒したいところですが、夜間にまとまった睡眠をとることができるのは、赤ちゃんの生活リズムが整う生後3ヶ月くらいからになります。
一般的に「夜泣き」とは、空腹やおむつの汚れなど、はっきりした理由がないのに赤ちゃんが夜間に目覚めて泣き続けることを指します。
一方、新生児期の夜泣きは、「お腹が空いた」「おしっこをしたから気持ちが悪い」「抱っこして欲しい」など、何かしらの理由があって泣いていますので、厳密には普通の「夜泣き」とは異なるのです。
そのため、この時期の夜泣きに対しては、赤ちゃんが泣いている原因を突き止め、適切な対処をしてあげることが必要です。
赤ちゃんの泣き声で泣く原因が分かる?
新生児期の赤ちゃんは、泣くのが仕事ですから、何か不快なことや欲していることを「泣くこと」で訴えます。
四六時中泣いている赤ちゃんを見て、どう対処したらいいのか、途方に暮れてしまうこともあるでしょう。しかし、実は赤ちゃんの泣き声には種類があり、泣き方によって欲している内容を知ることができるのだそうです。
オーストラリアのプリシラ・ダンスタンという人が発見したことから、これを「ダンスタン・ベビーランゲージ」と言い、赤ちゃんの泣き声は「言葉」と同じ意味を持つと考えています。この法則によると、赤ちゃんの泣き方は5つあると言い、おおむね以下のように聞こえるのだそうです。
・眠たい、疲れた→「オォ、アォ」
・おむつが濡れていて気持ち悪い、汗をかいて不快→「ヘェ」
・お腹が張って痛い→「エァー」
・ゲップがしたい→「エッ」
・お腹が空いた→「ネェ」
この泣き声は生後3ヶ月頃まで続くようで、世界共通の泣き声なのだそうですよ!もし、本当に泣き声の違いを理解することができれば、適切な判断を素早くすることができるので、いつまでも赤ちゃんが泣き止まない!ということにはならないかもしれませんね。
泣き声の違いが分からない場合は、ありとあらゆる原因を探ってましょう。「おむつかな?」「ミルクかな?」「暑いかな?」など、考えられる原因に対する対処法を1つずつ試してみてください。慣れてくれば、自然と赤ちゃんの欲していることがママにも分かってきますよ。
新生児夜泣きの対応の注意点
夜間に赤ちゃんが泣いた場合は、すぐに泣き止ませなければと焦らず、落ち着いて対処しましょう。
ここでは新生児夜泣きの際についやってしまいがちな注意点についてご紹介します。
【①夜間の添い乳】
夜間の添い乳にも注意が必要です。
赤ちゃんがおっぱいを飲みながら、満腹感と安心感に包まれて眠りにつくことがありますが、ママも疲れている場合、うっかり深い眠りに入って赤ちゃんに覆いかぶさってしまう危険があります。
窒息事故の恐れもあるので、なるべく添い乳は止めて、しっかり体を起こした状態で授乳し、寝かせるようにしましょう。
【②ママのイライラ】
赤ちゃんがなかなか寝てくれないと、疲れているママはイライラして怒鳴ってしまうこともあるかもしれません。
ママがイライラしていると赤ちゃんにも伝わってしまい、余計に寝てくれなくなってしまうこともあるのです。まずは深呼吸をして落ち着きましょう。
どうしてもイライラしてしまうときは少し赤ちゃんから離れて様子をみるのも良いかもしれません。
【③揺さぶり】
赤ちゃんを泣き止ませよう、寝かせようと揺さぶり過ぎるのは大変危険です。乳幼児揺さぶられ症候群と言って、脳に障害が残ることもありますし、、ひどいときには死亡することもあります。
【④赤ちゃんと距離を置くときの注意点】
イライラしたり揺さぶったりしたくなってしまった時は、赤ちゃんを安全な場所において10~15分離れるのは良い方法の1つです。
大事なのは、その時に安全な場所に赤ちゃんを置くということです。ベビーベッドの場合は柵が上までしっかり上がっている、周りに赤ちゃんの上を覆いそうな毛布やぬいぐるみがないなどを確認しましょう。
また、ソファの上や大人のベッドの上など、うつ伏せになった時に窒息する可能性があったり、落下の危険があるところは避けるなどし、赤ちゃんと距離を置いた際の事故に十分気をつけましょう。
まとめ
生まれてすぐの赤ちゃんは短い周期で寝る・起きるを繰り返しているので、夜中に起きて泣くのはごく自然なことです。
授乳やおむつの交換などを試し、部屋の温度や衣服を調整し、それでも泣き止まないときは抱っこやスキンシップなどで安心させてあげましょう。
産後疲れからイライラしてしまうこともありますが、赤ちゃんは泣くのが仕事と割り切り、気持ちを大きくもって対応してくださいね。寝不足により、ママの体調が悪いときは、お休みの日はパパに赤ちゃんを見てもらうなどして、上手に休息をとるようにしましょう。どうしてもイライラしたり赤ちゃんを揺さぶったり叩きたくなった時は、一旦赤ちゃんを安全な場所において離れて見るのも良い方法です。