夜泣きと夜驚症は違う?
子育て中のパパやママであれば、「夜泣き」や「夜驚症」といった言葉を聞いたことがあるかもしれません。
どちらの言葉も夜に子どもが泣く、泣いて寝なくなるという現象のもので、乳幼児期によく聞く言葉ですが、この違いについてご存じでしょうか。
子どもが夜に泣くと、パパやママにとってはどうしたらいいのか、戸惑いや不安の原因となることがあります。
そこで今回は夜泣きと夜驚症の違いについて、それぞれの特徴や対処法などを探っていきましょう。
子どもの夜泣きとは
夜泣きは、赤ちゃんによって個人差がありますが、一般的に生後8ヶ月、9ヶ月頃がピークになり、2歳頃までの赤ちゃんがよく見せる行動の1つです。
夜中に急に泣き出し、お腹が空いている、おむつを交換したなどの不快な状態を解消しても泣いて寝ないため、パパやママを困惑させることがあります。
程度も夜泣きをする期間も個人差が大きく、全く夜泣きをしない赤ちゃんもいます。
【夜泣きの考えられる原因】
夜泣きの原因は、実はまだはっきりと解明されていないところがあります。
また、原因は1つだけでなく、様々な要因によって引き起こされる複雑な現象だとも言われています。
一般的な原因として考えられるのは、寝心地の悪さや不快さなどが挙げられます。
赤ちゃんはまだ感情や不快を表現する方法が限られるため、泣くことで訴えているのです。
その他、発達段階において、歯が生える過程や新しい環境へ適応などがストレスになり引き起こされるとも考えられています。
しかし、この原因をはっきりさせることは難しく、日によって、または成長に伴って原因が変わることもあります。
【夜泣きの対処法】
夜泣きの対処法としては、まずはパパとママが冷静になり、「こういう時期だ」と理解をすることが必要です。
基本的なケアをしてあげるとともに、赤ちゃんを安心させてあげましょう。
また、寝具の工夫や、生活リズムを整えてあげることも対処法の1つとなります。
子どもの夜驚症とは
夜驚症とは、夜泣きとは異なる特徴を持つ夜間の行動障害のことを言います。
主に3歳から7歳までの幼児に見られますが、成人にも発症することがあります。
夜驚症の特徴的な点は、子どもが急に起き上がり、泣き叫び、周囲に反応しないことです。
一般的に深い睡眠段階から急に覚醒したときに起こります。翌朝起きた時本人はその時の状況を覚えていません。
夜驚症は一般的に発作的に起こり、前兆のようなものがないことが多いため、親は子どもの安全を確保しつつ、慎重に対応する必要があります。
【夜驚症の考えられる原因】
夜驚症の原因も夜泣きと同じく、はっきりとは解明されていません。
しかし、遺伝的な要因や発達段階での起こるものであり、不安や心身の不調などと関連している可能性があると言われています。
【夜驚症の対処法】
夜驚症の対処法としては、パパやママがまず子どもの安全を確保することが優先されます。
特に夜間は部屋の中が暗いので、暴れてしまうと危険も多いです。
部屋を安全に整え、発作中にけがをしないように気を付けることが大切です。
また、夜驚症が続く場合は、医療の専門家に相談し、適切なアドバイスや治療を受けることが必要です。
夜泣きと夜驚症の共通点と相違点
夜泣きと夜驚症の違いについて見ていきましょう。
【夜泣きと夜驚症の共通点】
夜泣きと夜驚症は、夜間における乳児や幼児の睡眠中に起こるものである点で共通しています。
また、両方とも成長とともに自然に改善されることが多い点も共通点です。
どちらも子どもによって程度や頻度、見られる時期などには個人差があり、絶対に見られる現象ではないというところも同じです。
【夜泣きと夜驚症の相違点】
一方で、夜泣きは一般的に基本的な生理的な要因によって引き起こされることが多いですが、夜驚症は原因が特定できなかったり、さまざまな要因が重なって起こることによって引き起こされると考えられているため、原因としての違いがあります。
また、よくその現象が見られる時期も異なります。
一般的に夜泣きは2歳頃までの乳児、夜驚症は幼児期に見られます。
夜泣きの方がよく見られる現象ともいえます。
対処法としても、夜泣きはケアや慰めによって比較的早期に対処できることが多いです。
長く続く場合には、かかりつけの医師や保健師などに相談し、アドバイスをもらうのもいいでしょう。
一方、夜驚症は子どもの安全を確保し、なだめることが必要です。
症状が続く場合は、必ず医師に相談し、相違点の1つといえるでしょう。
まとめ
夜泣きと夜驚症は、乳児や幼児期における夜間の睡眠時に起こるものとして知られていますが、それぞれ異なる特徴や原因を持っています。
パパやママはこれらの行動に悩むこともあるかと思いますが、まずは冷静になって、適切なケアやサポートをしていきましょう。
どちらも成長に伴って症状は改善されていくので、まずは子どもを安心させてあげ、安全を確保することが大切です。
また、症状が続く場合には、かかりつけ医や医療専門家などと連携し、対処法を見つけてあげましょう。