0歳児が起こす癇癪の原因
大声で泣く赤ちゃん。一度泣き出してしまうと、あやしてもなかなか泣き止んでくれず、甲高い声を上げて叫び続ける…まだ0歳児なのに、これって癇癪(かんしゃく)を起しているの?と感じているママもいるかと思います。
赤ちゃんを泣き止ませようとしているのになかなか泣き止んでくれないと、ママは困ってしまうし、もしかしたら泣き声にイライラしてくることもあるかもしれません。
そもそも癇癪とは、言葉をうまく話せない子どもが自分の欲求を通す手段として、激しく泣いて訴えたり暴れたりする行動のことを言います。
子どもはまだ感情をうまくコントロールできないため、欲求が通ったとしても気持ちを切り替えることができず、しばらく引きずって泣き続けたりもし、ママをしばしば困らせることも。
時には、癇癪によって欲求が通ることで「自分にとってプラスになることがあった」と思ってしまうと、気を引くために再度激しく泣くこともあります。
癇癪は1~4歳くらいの子どもで、まだ自分の気持ちをうまく表現できない時期に多くみられる行動ですが、自我の芽生えがまだない0歳児の赤ちゃんのうちの癇癪には、別の理由が挙げられます。
【0歳児の癇癪の原因】
赤ちゃんが「お腹が空いた」「眠い」「おむつが気も落ち悪い」「甘えたくて抱っこしてほしい」などといった生理的な不快感を抱えている時、言葉では伝えられないし、自分で取り除くこともできません。
そんな欲求を表現する手段として、泣いて訴えるということで伝えようとします。
赤ちゃんのうちは不快感が取り除かれると気持ちが切り替わりやすいですが、ちょっとした不快感が残ったり、取り除くまで時間がかかると泣き続け、結果激しく泣き叫ぶこともあります。
赤ちゃんにも個人差がありますので、中には泣き始めたら悲しい気持ちを切り替えられない…という赤ちゃんもいます。
【黄昏泣きが原因】
生後2週間くらいから始まる「黄昏泣き」という現象では、特に理由もないのに夕方になると赤ちゃんが癇癪を起こしたかのように激しく泣き始め、なかなか泣き止まないということもあります。
医学的にも原因が分かっていませんが、生後3~4ヶ月を過ぎることには、自然に収まってくる赤ちゃんも多いです。
【背中スイッチ】
抱っこで気持ちよく眠っていた赤ちゃんですが、布団に下した瞬間に目を覚まして激しく泣き叫ぶことも。
眠たいのにうまく眠りにつけない不快さから、普段以上に激しく泣き続け、結果ますます寝付けない…となってしまい、ママはずっと抱っこを続けなければいけないこともあります。
【体調の異変】
あまりに激しく泣き続けるようでしたら、何かしらの体調の異変も考えられます。
赤ちゃんは注意深く様子を観察し、必要に応じて通院してください。
赤ちゃんが癇癪を起した時の対応
赤ちゃんが癇癪を起してしまった時、ママはどうしたらいいのでしょうか。
【抱っこをする】
赤ちゃんの悲しい気持ちをママに受け止めてもらえることで、信頼関係が芽生えていきます。
赤ちゃんは不快だという感情表現をしているので、しっかり抱っこをしてあげましょう。
【不快感を取り除く】
癇癪を起す原因となった不快感を取り除きましょう。
・ミルクの時間ではないか(まだ時間でなくても、前に与えたミルクの量が少なく、お腹が空いているということも)
・おむつは濡れていないか、ずれてしまって不快感があるのではないか
・赤ちゃんが暑かったり寒かったりしていないか
・眠たくなってきていないか
・甘えたいのではないか
・どこか痛いところはないか
などが原因として挙げられます。
泣き続ける赤ちゃんの足の指に髪の毛が絡みついていて、血が通っていなくて泣いていた子や、おちんちんの袋の中に腸が入り込んでいて、その痛みで泣いていた子もいます。
どうしても泣きやまない時は一度全身をくまなく見てみましょう。
【気持ちを切り替える工夫を】
不快感を取り除いても泣き続ける時のために、赤ちゃんの気持ちが切り替わる方法を考えておくといいですね。
・外気浴をする
・赤ちゃんが好きな音のなるおもちゃを使う
・タオル、ぬいぐるみ、おしゃぶりなど、赤ちゃんが安心できるものがあったら使う
・母乳やミルクを与える
・反応する好きな音楽やテレビコマーシャルを活用
など、日ごろの赤ちゃんの様子からお気に入りのものを見つけておきましょう。
【少しだけ泣かせてみる】
どうしても泣き止まないのでしたら、泣いて気持ちを発散させるという方法もあります。
ママは少しだけ赤ちゃんから離れて様子を見て、しばらくしたらまた抱っこをしてあげることで気持ちが切り替わることもあります。
ただし、長時間放置したりせず、赤ちゃんに異常がないか目が届くところで見守ってあげてくださいね。
癇癪を起したらママは冷静に
赤ちゃんが悪いわけじゃないけれど、泣き声って聞いていると疲れてきたり、イライラすることもありますよね。
ママが赤ちゃんの悲しい気持ちに引きずられないよう、一呼吸おいて冷静に向き合うことが大切です。
癇癪は、赤ちゃんなりの気持ちの表現の1つ。なかなか泣き止まないこともあるでしょうが、思いつめないようにしたいですね。
あまりに癇癪が気になるようなら、周りに育児を手伝ってもらったり、専門機関に相談してみてください。