乳児の運動機能の発達は著しい
乳児期の運動面の発達は、驚くほど著しいですよね。
特に0歳台の運動面の発達は、目に見えて分かる発達も多く、一年間でこんなこともあんなこともできるようになったと成長を実感し、喜びを感じる一年と言えます。
もちろん個人差が大きいので、みんなが同じように発達するということはありませんが、今後どのような発達をするのか気になる方もいるでしょう。
今回は新生児期から2歳近くまでの運動面での発達についてまとめました。
発達する月齢や年齢についてはあくまで目安なので、参考程度にしてください。
新生児期〜首すわりまでの運動発達
赤ちゃんは生まれたときは、肘や膝を軽く曲げ、ねんねしている状態が多いでしょう。
新生児期によく見られるのが「原始反射」と言われる反応です。
口に入ってきたものを吸う哺乳反射や、手のひらに触れたものを握る把握反射などがあります。
また、徐々に手足を動かせるようになってきますが、まずは左右ほぼ同じように動かすことが多いです。
首すわり期の運動発達
首がすわる時期は、個人差が大きいですが、生後3〜4ヶ月ごろ。
立て抱きをしたときに、頭がぐらつかないようになります。
また、うつ伏せ状態の時、少しの時間なら顔を持ち上げられたり、寝転んでいる時に音のする方を向いたりできるようになる子もいます。
ハンドリガードといって、自分の手を見つめる仕草が見られることもあります。
これは自分で手を自由に動かす力と見る力が備わってきた状態です。
ただし、ハンドリガードは全くしない子もいますし、頻度も赤ちゃんによって様々です。
腰すわり期の運動発達
最初は支えてあげると座れていた赤ちゃんが、徐々に支えなしで座れるようになります。
そのくらいの時期か、それより前の時期には、寝返りが打てるようになる子も。
1人で座ったり、寝返りをしたりする時期は個人差が大きく、自分では座りたがらない、寝返りをしたがらないという子もいます。
その子のペースで、毎日元気に過ごしており、定期検診等で医師から何も指摘がなければ問題はありません。
また、この時期は手で何かを持ち、それでテーブルを叩いたり、投げたりといった成長が見られる子もいます。
はいはい・つかまり立ち期の運動発達
生まれて半年から1年経つと、徐々に自分で動けるようになる子も多いです。
ずりばい、はいはい、つかまり立ち、伝い歩きなど、始める時期も個人差が大きく、する順番や期間は様々ですが、大いに成長を感じる運動機能の発達ですね。
同時に手指も発達し、小さいものを摘むことができるようになります。
転倒や誤飲などの事故に気をつけたい時期です。
あんよ期の運動発達
何かにつかまらなくても立っていられる時間が長くなってきたり、数歩よちよち歩き始めたりする姿を見ると、ママもパパも大きな喜びに包まれるでしょう。
ただしこの時期も、個人差が大きいところです。
歩き始めの目安としては1歳前後と言われていますが、赤ちゃんのペースがあります。
気になることがあれば、かかりつけの小児科医や保健師に相談してみましょう。
また、1人歩きだけでなく、階段もはって登れるようになるなど、はいはいや伝い歩きの時期よりも行動範囲が広がります。
嬉しい成長ではありますが、事故も増える時期なので、気をつけたいところです。
手指の運動面では、クレヨンなどでなぐり書きができるようになる子も。
スプーンなどを使って、自分で食べられるようになる子もいます。
1歳半〜2歳近くの運動発達
1歳半を過ぎると、0歳台の「ねんねからたっちへ」というような大きな変化が見られないかもしれませんが、たくさん運動面でも発達していきます。
歩くスピードが速くなったり、走れるようになったり、2歳近くになるとぴょんぴょんとジャンプができるようになる子も。
音楽に合わせて、ダンスをするように全身を動かすのが好きな子もいます。
片手を支えてあげると、階段も立って登れるようになる子もいるでしょう。
手指はさらに発達し、積み木をバランスをとりながら積めるようになったり、ブロックなどで何かを模倣したものを作れるようになる子もいます。
ただし、この時期は発達の個人差はもちろん、赤ちゃんの好みによっても、行動に違い(個性)が出てきます。
運動面の発達もそうですが、言葉や体格などの発達において、気にしすぎず、その子自身が数ヶ月前よりも成長したこと、発達した面などを見るようにするといいでしょう。
その上で心配なことがあれば、かかりつけの小児科や保健師などに相談してみましょう。
まとめ
乳児期の運動面の発達についてまとめました。
どの赤ちゃんも順序よく、今回まとめた通りに発達するということはなく、その子の順番で成長していきます。
また、興味の範囲など、個性によっても発達段階は変わることがあるので、赤ちゃんのペースを見守り、他の子や目安の時期と比べすぎて気にしすぎないことも大切です。
その子自身の1つ1つの成長を喜び、できるようになったことをたくさん褒めてあげましょう。