産後すぐの授乳の仕方
産後すぐは睡眠サイクルが整っていないため、ほとんどを寝て過ごす赤ちゃん。昼や夜の区別はなく、3~4時間で起きて寝てを繰り返します。
授乳とおむつ替え以外の時間、およそ15~20時間を寝ていることになります。産後すぐはママも授乳に慣れず、間隔がうまく掴めない場合が多いようです。
まずは新生児の授乳間隔や回数を目安にして、ペースをつかむようにしましょう。
<産後すぐの授乳の仕方>
【授乳の回数】
・完全母乳の場合…1日に7~8回
・混合(母乳とミルク)の場合…1日に6~8回
・完ミ(完全ミルク)の場合…1日に8回
【授乳の間隔】
・完全母乳の場合…2~3時間おき
・混合の場合…3~4時間おき
・完ミの場合…3~4時間おき
【授乳の量】(1回に飲ませる量)
・生後0~9日…生後日数×10ml+10ml
【母乳の飲ませ方のポイント】
母乳の場合はミルクと違って、出る量に個人差があります。上手に飲めないと量が足りていないか不安になりますよね。
産後すぐはこまめに体重を測って、量が足りているか確認しましょう。また、母乳は赤ちゃんが欲しがるだけあげることが基本です。
産後から生後3ヶ月までの授乳の目安
産後すぐは生後日数を基準とした授乳の量が目安でしたが、退院後の新生児の時期から生後3ヶ月まではどのように変化していくのでしょうか。
生後1~3ヶ月の授乳の回数・間隔・量の目安を参考にしましょう。
【生後1ヶ月】
<授乳の回数>
・完全母乳の場合…1日に7~8回
・混合(母乳とミルク)の場合…1日に6~8回
・完ミ(完全ミルク)の場合…1日に8回
<授乳の間隔>
・完全母乳の場合…2~3時間おき
・混合の場合…3~4時間おき
・完ミの場合…3~4時間おき
<授乳の量>
・生後10~14日…80~100ml
・生後15~30日…100~120ml
<進め方のポイント>
母乳が出にくい場合はミルクを先に飲ませて、後から母乳を欲しがるだけ与えるようにしましょう。
ミルクは母乳に比べて腹持ちが良いため、飲ませすぎると消化不良になるため注意してください。
【生後2ヶ月】
<授乳の回数>
・1日に7~8回
<授乳の間隔>
・3~4時間おき
<授乳の量>
・1日あたり体重1kgに対して150mlくらいが目安
(平均体重を5kgとすると1日で750ml・一回あたりにすると100~110ml)
<進め方のポイント>
この時期は1日に25g以上体重が増えていれば授乳量は足りています。母乳の出が良くなったり、赤ちゃんの飲み方が上手になっている頃です。
少しずつ授乳時間や間隔が決まり、リズムが整ってくるでしょう。
【生後3ヶ月】
<授乳の回数>
・1日に6~8回
<授乳の間隔>
・3~4時間おき
<授乳の量>
・母乳だと900~1.000ml
・ミルクだと800~1.200ml
<進め方のポイント>
新生児の頃と比べると胃がかなり大きく育っているため、1度で飲む量も増えます。満腹中枢ができあがるのもこの頃なので、満腹を感じると飲むのを自分でストップすることもあります。
満腹を感じると「遊び飲み」を始める場合もあるので、その際はダラダラ飲ませるのではなく切り上げるようにしましょう。
また、授乳量が足りているか気になる場合は、体重を測って減少していなければ様子を見るようにしましょう。
産後すぐの授乳に起きやすいトラブル
産後すぐの授乳では、母乳のトラブルが起きやすいと言われています。母乳が出にくく、赤ちゃんもまだ上手に飲めないなど不安に思うママも少なくありません。
起きやすいトラブルと対処法をご紹介します。
【授乳に伴うしこり】
母乳が詰まってしこりができて、ヒリヒリとした痛みを感じる
<対処法>
・詰まりを解消するためにマッサージを行う
・母乳がさらに溜まるのを防ぐため授乳は続ける
【赤く痛みがある】
乳房が赤くなり痛みを感じる場合は、乳腺炎の可能性があります。乳房が炎症を起こしている状態で、痛みから発熱につながる場合もあります。
<対処法>
・症状のあるおっぱいから母乳を与え詰まりを和らげる
・母乳は安全なため頻繁に授乳や搾乳を行う
・発熱がある場合は早めに受診する
【母乳量が増えない】
赤ちゃんの飲む量の増加に対して足りていないと感じる
<対処法>
・授乳を継続して行い自然に増やす
・赤ちゃんが欲しがるままに与える
【乳首が痛む】
産後すぐは特に乳頭に痛みを感じることがあります。数日で落ち着くことがほとんどですが、あまりに続く場合は受診しましょう。
<対処法>
・母乳パッドを頻繁に取り替えて衛生状態を良くする
・授乳後は乳頭を乾かし細菌の繁殖を防ぐ
まとめ
産後すぐから生後3ヶ月までの授乳の仕方をご紹介いたしました。
特に産後すぐは赤ちゃんもママも初めてのことで、なかなか上手にいかないこともあるかもしれません。
月齢ごとの授乳の仕方を目安にして、焦らずゆっくりと進めていきましょう。