赤ちゃんの初めてのお正月に破魔弓はだれが買う？
男の子が生まれた家庭では、昔から初正月には「破魔弓（はまゆみ）」を飾る風習があります。
最近では購入する人も少なくなってきた傾向はありますが、破魔弓には赤ちゃんの成長を祝うとともに、邪気や災厄を防ぐ魔除けの意味も込められています。
この破魔弓ですが、「誰が破魔弓を購入するのか？」「いつまでに用意するべきか？」という点で、初めての子育てや慣習に不慣れな家庭では迷うことも少なくありません。
今回は一般的に破魔弓を誰が購入することが多いのか、そしていつまでに用意すべきかについてまとめました。
破魔弓とは？
破魔弓は男の子が初めて迎えるお正月（初正月）に飾られる伝統的な飾りで、家族が赤ちゃんの無病息災を願う魔除けの意味を持つものです。
弓矢は昔から、戦いの道具でありながら神聖な力を持つものとされており、邪悪なものを祓う力があると信じられてきました。
破魔弓はその象徴であり、鎌倉時代頃から武士の家庭で、男の子の成長を守るアイテムとして贈られるようになったと言われています。
破魔弓は一般的に誰が購入する？
破魔弓を誰が買うかについては、地域や家族の伝統によって異なります。
一般的なパターンをいくつか紹介します。
【パターン①母方の祖父母が購入する】
最も一般的なケースは、母方の祖父母が破魔弓を購入するパターンです。
つまり、ママの両親から赤ちゃんへ贈るということ。
これは日本の伝統的な家族構造では、女性が男性側の家庭に入るというパターンが多く、嫁いだ娘と娘が産んだ子どもにはなかなか会えないという状況になることも少なくありませんでした。
なかなか会えない娘と孫に会うために、お祝いの品を用意し、嫁ぎ先へお邪魔するということに由来するものだと考えられています。
また、破魔弓は比較的高価な贈り物であるため、赤ちゃんの親であるパパとママではなく、祖父母がその費用を負担してあげるということも一般的でした。
【パターン②父方の祖父母が購入する】
母方の祖父母が購入するパターンが多かったものの、一部の地域や家庭では、父方の祖父母が破魔弓を贈るという風習がある地域もあります。
特に家系や名字を重んじる伝統のある地域では、父方の家族が生まれた子どもの成長を祈って贈ることが一般的でした。
特に男の子なので、家を継ぐ存在と考えられていた時代には、父方の祖父母が特に力を入れてお祝いを行うことが習慣化されていました。
【パターン③両親が購入する】
祖父母が購入するというのが昔は一般的でしたが、核家族化が進む近年は、両親が自ら破魔弓を購入するケースも増えています。
購入するかどうかも踏まえて、自分たちで考えて選ぶパパママが多いようです。
最近はインターネットでも簡単に購入できますし、値段も手頃なものもあります。
住む家のインテリアに合ったもの、サイズ感を選べるという意味では、自分たちで選ぶ方が気楽だと考えるパパママもいるでしょう。
破魔弓はいつまでに用意するべきか？
破魔弓を用意する時期はいつまででしょうか？
【年末までには準備を完了する】
破魔弓は一般的に赤ちゃんの初正月に贈るものです。
そのため、年末までに用意を完了することが理想的です。
12月に入ったら、お正月の準備が始まるため、市場にも多く出回ります。
人気のデザインや限定商品は早めに売り切れることがあるという点、またお正月の前後は多忙な時期でもあることから、12月上旬頃には破魔弓も用意しておくと安心です。
インターネットで購入する際には、配送業者の混雑や商品在庫の不足などが起こる可能性があるため、余裕を持って準備を進めることが大切です。
11月から12月上旬には注文・購入を完了しておくことをおすすめします。
特に、手作りや工芸品の破魔弓を選ぶ場合、製作に時間がかかることもあるため、早めに計画を立てることが重要です。
【飾るのはいつまで？】
破魔弓は、年末までに準備を完了したら、飾るタイミングにも注意が必要です。
お正月飾りの一環として、年末の大掃除が終わった後、もしくは新年を迎える数日前に飾ることが一般的です。
特に、新年を迎える「大晦日」までに飾り終えておくのが理想です。
【片付けるのはいつまで？】
破魔弓を片付けるタイミングは、お正月が過ぎてからです。
一般的には1月7日（松の内）や1月15日（小正月）を目安に片付けます。
地域によっては、鏡開きの日である1月11日を過ぎてから片付けることもありますが、いずれにしても新年の祝いが一段落した頃に片づけるのがでしょう。
保管の際は、破魔弓を清潔な布で包み、湿気や汚れを避けられる場所にしまっておくことをおすすめします。
ただし、破魔弓は縁起物なので、片づけずに一年中飾っていても問題ありません。
まとめ
男の子の初正月に飾られる破魔弓は、家族にとって赤ちゃんの成長を祝う大切な贈り物です。
誰が破魔弓を購入するかについては、昔は母方・父方の祖父母などが多かったですが、今はパパママが購入するケースも増えています。
誰が購入するのか、祖父母とパパママの間で話し合い、いずれの場合も年末までに準備を整えることが理想です。
