初めての離乳食で気を付けたいこと
はじめての離乳食は作り方や食べさせ方、進め方やメニューなど、いろいろ悩んでしまいますね。しかし、赤ちゃんにとっても初めてのミルクや母乳以外の食事。赤ちゃんの健やかな成長のために、いくつか気を付けなければいけないことがあります。
今回は離乳食を進める際に特に注意したい、新たに食材を取り入れる時のコツをご紹介します。また、食物アレルギーを起こしやすい食材についてもご紹介しますので、取り入れる際には注意してみてください。
初めての食材を取り入れる5つのコツ
初めての食材を離乳食に使ってみようと思ったときには次のコツを確認してから、取り入れてみてください。
【コツ①初めて食べさせる食材はひとさじから】
初めて赤ちゃんに食べさせる食材は、ひとさじからとよく言いますよね。お米、野菜、肉魚などの食材の種類にかかわらず、ひとさじからというのが基本です。この理由はその食材に慣れるためと、アレルギー症状が出ないかを確認するためです。
ひとさじというのは小さじでカウントします。小さじ1は約5gのこと。ただし、1さじでも多いな、食べづらそうにしているなと感じるようであれば、小さじ半分の量でも大丈夫です。次の日は小さじ半分ずつくらい量を徐々に増やしていきます。
【コツ②初めて取り入れる食材は1種類まで】
初めて食材を取り入れる時は、その1食に対し、1種類までにしておきましょう。もし何か体調に気になる症状が現れたときに、どの食材を食べてその症状が出たのかが分からなくなるからです。
【コツ③食べさせた後は様子を観察する】
初めての食材を食べさせた時には、しばらく赤ちゃんの様子を観察しましょう。肌や口の中にじんましんや湿疹が出ていないか、機嫌が悪くなっていないか、下痢をしていないかを観察します。初めて食べる食材でアレルギー症状が出るのももちろん怖いですが、内臓が未発達なので下痢は起こしやすいです。
下痢になったときは無理に新しい食材を進めず、機嫌よく食べられる食材を使ったメニューにしましょう。嫌がるものは無理に食べさせなくても大丈夫です。
【コツ④午前中に食べさせる】
新たな食材を取り入れるのはできる限り、かかりつけの病院の開院時間である午前中にしましょう。アレルギー症状が出た!など、何かあったときにすぐに赤ちゃんを病院に連れていけるようにするためです。
【コツ⑤舌触りの良いものから順に取り入れる】
次はどのような食材を試してみるか悩んだときは、離乳食の本などを確認するのもいいですが、舌触りの良いものから順に取り入れるのが基本です。野菜だったら例えば、ニンジンやかぼちゃなど、すりつぶしたときに滑らかになるものを先に取り入れます。それが順調に食べられるようになったら、葉物野菜を取り入れます。
その他の食材を取り入れる時も、舌触りがよいものからというのを覚えておくと、進めやすいですよ。
注意したいアレルギー表示義務の食材
初めて食材を取り入れるコツに加え、注意したいのがアレルギーが出やすい食材です。取り入れる前には慎重になり、体調がよく機嫌がいいときに取り入れてみましょう。
【アレルギー表示義務7品目】
消費者庁が定めているアレルギーを起こしやすい食材は次の7品目です。
・卵
・乳
・小麦
・落花生
・エビ
・そば
・カニ
これらの食材が含まれている加工食品には、必ずパッケージ等に記載がされています。中でも卵、乳製品、小麦は私たちの食事の中に日常的に出てくる食材ですよね。離乳食に取り入れる時は少量ずつ試してみましょう。そして、いつも以上に食後の様子を観察してみてください。
また、エビ、カニは1歳以降に取り入れましょう。そばはアレルギー反応が出ると、重篤な症状が出やすい食材です。離乳食時期にあえて取り入れる必要はありません。
このほかにも、アレルギー表示推奨20品目もあります。上記の7品目に加え、アレルギーを起こす可能性のある食材はたくさんあります。コツを抑えて、慎重に少しずつ進めるのがおすすめです。
【1歳未満はNGの食材】
アレルギーを起こす食材ではないのですが、1歳未満の赤ちゃんには気を付けたい食材もあります。
・ハチミツ、黒糖
ボツリヌス菌が入っており、食べさせると乳児ボツリヌス症の原因になります。死亡してしまった例もありますので、1歳未満の赤ちゃんには食べさせないようにしてください。甘みを出したいときには白砂糖を使いましょう。
・刺身などの生魚
最近により、食中毒を引き起こす恐れがあります。1歳未満はもちろん、3歳くらいまでは食べさせないほうがよさそうです。
まとめ
離乳食を始める時にはいろいろな戸惑いがありますね。ただ、最初に食べる食材は今回ご紹介したコツを抑えて、慎重に取り入れるようにしてください。
また、なかなか進まないのが心配、同じ月齢の子から遅れてしまっているかも…などと焦らないことも大切です。離乳食の進み具合はとても個人差があるところです。赤ちゃんにとって離乳食はこれから何十年も続く食生活の第一歩。ゆっくりと赤ちゃんのペースでさまざまな食材を楽しんでもらいながら、進めていってくださいね。