赤ちゃんのやけどは家庭内で起きやすい
赤ちゃんのやけどは、ちょっとした不注意から起こります。
外出先だけではなく、家の中にも危険は沢山あります。大人が想像もつかないところで、ケガをしたりやけどをしたりします。
特に注意したいのが、赤ちゃんが動けるようになってから。ねんね期よりも、寝返りをうったり、はいはいができるようになったりすると、自分の視界に入る様々なものに興味を持ち始めます。実際に触ってみたいという好奇心も旺盛になってくるでしょう。
このように家庭内でのヤケドの事故を未然に防ぐためにはどのような点に気を付けたら良いのか、またやけどをしてしまった時の対処法について詳しくご紹介します。
もしもの時の為に、参考にしてみてください。
赤ちゃんのやけどの原因は?
赤ちゃんのやけどの原因は一体どんなものが挙げられるでしょうか?
家庭内で起こりやすい原因についてご紹介します。
【原因①熱い飲み物をこぼしてしまう】
テーブルの上の熱い飲み物を倒してしまったり、スープやみそ汁などの熱湯が手にこぼれてしまう事でやけどになることが最も多い原因だそうです。
ママやパパは、温かい飲み物を飲んでいるときやカップラーメンなどを作ったり食べたりしているときは、赤ちゃんの手の届くところに置かないよう、配慮しましょう。
【原因②ポットや炊飯器の湯気に触れてしまう】
こちらもよくある家庭内でのヤケドです。キッチンには入れないようゲートを付けたり、赤ちゃんの届かない高さに配置するなど工夫をしましょう。
【原因③熱めのお風呂に入ってしまう】
最近では給湯温度の調節ができるようになっているので減りましたが、冬場など、温度を高くしてお風呂を沸かしてしまいがちですが、赤ちゃんの皮膚はとても薄くデリケートなため、やけどをしてしまう恐れもあります。湯温計などを使用し、確認してからお湯に入りましょう。
【原因④暖房器具でのやけど】
冬場はストーブを使う家庭も多いと思います。ちょっと目を離した隙にストーブに触ってしまったなんて事もあるかもしれません。
また、ホットカーペットなどでも低温やけどをしてしまう事もあります。
低温やけどは、見た目には分かりにくいかもしれませんが、思っていたより傷が深い場合もあるので注意が必要です。
やけどをした時にまずやることは?
やけどをしてしまったら、まずは急いで患部を流水で冷やすようにします。
冷やす時間の目安は、やけどの度合いや範囲にもよりますが、5~30分くらいは冷やした方が良いでしょう。
特に症状がひどい場合は、病院に行くまでいかに早く冷やす事ができるのかが重要になってきます。冷やすことで痛みを和らげる事もできますね。
冷やす際は、やけどをした傷口からばい菌が入らないように、清潔にすることも忘れないようにしましょう。
やけどをした場所を冷やす際の注意点
やけどの応急処置としては、素早く冷やす事が重要ですが、冷やす際にも注意しなければいけない事がいくつかあります。
【①冷やしすぎに注意】
赤ちゃんの場合は、体が小さいので冷水で冷やし過ぎると、低体温になってしまう恐れがあるので注意が必要です。
様子をみながら冷やしてあげましょう。範囲が広い場合はすぐ救急車を呼びましょう。
【②衣服の上から冷やす】
衣服を着た状態でやけどをしてしまった時は、慌てて脱がさずに、衣服の上から冷たい流水で冷やすようにしましょう。
無理に衣服を脱がせると、衣服と一緒に皮膚を剥がしてしまう恐れがあります。
【③直接氷で冷やさない】
直接氷や、保冷剤をあてて冷やすと、凍傷を起こしてしまうことがあります。
必ず清潔なガーゼタオルやハンカチで巻いてから冷やすようにしてください。
病院に行く目安は?
軽度のやけどであれば、冷やして痛みが治まりますが、症状によっては病院に行くべきか悩むこともありますよね。
以下のような症状が見られたら、一度かかりつけの小児科で診てもらうようにしましょう。
診察の際は、どのような経緯でやけどをしたのか、原因についても医師に伝えるようにしてください。やけどの原因によっても治療法が変わることもあるからです。
また、万が一、赤ちゃんがぐったりとして元気がないときはすぐに救急車を呼びましょう。
【病院に行く目安】
・軽傷でも範囲が広い時
お腹や背中全体、両手、両足の全体など。特に赤ちゃんの場合大人よりも皮膚が薄いので注意してあげましょう。
・皮膚の色が白っぽくなってしまったり、暗赤色になっている時 救急対応ができる病院に行きましょう。
・水膨れができている時
小さな水膨れでもつぶさないようにしましょう。
つぶしてしまうと細菌感染を起こしたり、跡が残ってしまう可能性があります。
・外陰部の場合
やけどをしたのが外陰部の場合も速やかに受診しましょう。男の子の場合は特に、おちんちんにお湯がかかるなどしてやけどをした場合、時間が経つにつれておちんちんが腫れてきて尿道を閉塞してしまいおしっこが出なくなってしまう恐れがあります。
腫れ上がる前に管を入れるなど処置が必要になることもあるので、必ず病院へ行きましょう。
まとめ
いかがでしたか?
赤ちゃんのやけどは、主に0~1歳児に多く、その原因のほとんどが、家庭内での事故だと言われています。
はいはいやつかまり立ちなど、赤ちゃんの行動範囲が広くなってきたら、赤ちゃんの周りに危険なものがないかどうか、今一度お部屋の中をチェックしてみてくださいね。
やけどの場合は、最初の応急処置が非常に重要となります。なるべく傷痕が残らないよう、早めに冷やしてあげるといいと思います。
また、今回は外部の皮膚のヤケドについての原因や対処法についてご紹介しましたが、離乳食がスタートすれば、赤ちゃんが口にするスープなどもヤケドの原因の1つとなりますので注意しましょう。
赤ちゃんがヤケドをしたら、まずは慌てず、冷静に対処するよう心がけてくださいね。