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授乳中に気持ちが悪くなることがある
生まれてきた赤ちゃんは、とてもかわいいかと思います。
しかし、それとは別に、授乳中に何とも言えないような気持ち悪さがやってくることはありませんか?
それは、不快性射乳反射という症状で、授乳中の女性に稀に見られることがあるものかもしれません。
授乳中に気持ちが悪くなる場合、どのように対処したらいいのでしょうか。
原因や、上手な付き合い方について、一緒に見ていきましょう。
授乳中に気持ちが悪くなる不快性射乳反射とは?
授乳中に気持ちが悪くなるような症状が現れることを、不快性射乳反射と言います。
単に気持ちが悪いといっても不快感には個人差があり、症状も様々です。
・ネガティブな感情(悲しみ、絶望、恐怖、落ち込み、イライラ、緊張、否定的など)
・不快感(ゾワゾワする)
・胃の不快感(吐き気、モヤモヤ)
・授乳がとにかく辛く、止めてしまいたい
など、否定的な気持ちが込み上げてきます。
これらの症状は、母乳が出てくる数秒前~90秒ほど、長くても数分で収まることが多いです。
産後3ヶ月頃までに症状も軽くなってくるママが多いようですが、中には授乳期間中にずっと続いていたというママもいるようです。
症状が続くママでも、赤ちゃんの成長と共にうまく対処ができるようになることがあります。
後に対処法も紹介しますので、参考にしてみてくださいね。
授乳中に気持ちが悪くなる不快性射乳反射の原因
不快性射乳反射が発生する原因としては、授乳の際に発生するホルモンが関係していると考えられます。
人間には、幸せホルモンとも呼ばれているドーパミンというホルモンが分泌されますが、授乳に伴いこれが減少してしまうことが、気持ち悪さを感じてしまう原因と言われています。
母汁の生成や分泌を調整するために、授乳を行う際には際にはプロラクチンというホルモンが分泌されています。
すると、ドーパミンの分泌が一時的に低下してしまうことがあり、気持ち悪くなる現象に繋がると考えられています。
似たような症状では、産後うつの状態がありますが、不快性射乳反射は一時的なもので、産後うつとは違う症状です。
授乳中に気持ちが悪くなる不快性射乳反射の対処
赤ちゃんはかわいいのに、授乳になると気持ちが悪くなってしまう…そのような気持ちが沸いてくることで、ママも不安になってしまわないか心配です。
不快性射乳反射にはいくつかの対処法があるため、試してみてください。
【ママの気持ちを逸らそう】
不快性射乳反射の症状が現れる人は、授乳に集中してしまうと、どうしても気持ちの悪さが込み上げてきてしまいます。
授乳を行うことが億劫にならないよう、授乳の最初の2~3分ほどは、気持ち悪さを逸らせるような対処法をとってみましょう。
・好きな音楽を聴き、そちらに意識を集中する
・アロマなどで、好きな香りを楽しむ
・誰かとおしゃべりをしながら授乳を行う
・テレビを見ながら授乳を行う
・お茶や食べ物を口に入れながら授乳を行う
など、何でも構いませんので、好きなことを色々試してみてください。
自分が楽しいと思えることを考えながら授乳を行うことで、効果が期待できます。
楽しいという気持ちを抱くことで、気を逸らすだけでなく、ドーパミンの分泌も盛んになるためです。
【生活習慣を見直そう】
ドーパミンの分泌作用には、ストレスやカフェインの作用などが影響を与えている可能性が考えられます。
また母乳の分泌に伴う水分不足や、不規則な食事による栄養の偏りなども、母乳のスムーズな分泌に影響を与えている可能性があります。
育児中は生活習慣の見直しは難しいかもしれませんが、休める時に体をしっかり休めるようにし、なるべくリラックスできる時間を設けましょう。ママが休むことも育児のうちです。
【病院の受診を検討しよう】
授乳中に気持ちが悪くなるママは、自分だけではありません。
専門家に相談することで、解決することもあります。
出産した産婦人科や、母乳外来を受診してみましょう。
授乳中に気持ちが悪くなっても大丈夫!
赤ちゃんはかわいい、それとは別の感情で、授乳中に気持ち悪くなってしまう…
不快性射乳反射に悩むと「こんな気持ちが沸いてくるなんて、自分はママに向いていないのかな?大丈夫かな?」と感じてしまうこともあるようです。
しかし、気持ちが悪いという感情が沸いてくるのは、ホルモンの作用のせいなのです。
ママの感情とは別の物ですし、産後うつの状態でもありません。
落ち込む必要はありませんので、育児には自信をもって取り組んでくださいね。
まとめ
授乳中に気持ちが悪いと感じてしまう不快性射乳反射。
ごく稀に、このような症状が現れてしまうママがいます。
授乳は辛くても、赤ちゃんと過ごす日々の中には楽しいことがたくさん待っています。
気持ちが悪いのは生理現象。ママが悪いわけではありません。
辛い症状かと思いますが、上手に乗り越えながら、赤ちゃんとの日々を大切に過ごしていってくださいね。