ベビーマッサージの目的
赤ちゃんの時期に、心身の触れ合いを多くすることは、その後の成長に大きく影響すると言われています。 たとえば、スキンシップや授乳に満足している赤ちゃんは、あまり泣かずに機嫌が良く、利発で発達が良いと言われています。
また、スキンシップによって満足感・幸福感が得られると赤ちゃんの情緒が安定します。情緒が安定することで自分に自信がつき、好奇心が旺盛で、何事にも意欲的な子どもに育つとも言われています。
ある心理学者の研究によると、両親からきちんと話を聞いてもらい、しっかりした結びつきを感じて育ってきた人間は、適切な仕方で相手に頼り、頼られる能力を自然に培っていくと言います。他人と楽しい信頼関係を築くことができるので、恋愛や結婚も上手くいくのだそうです。
一方、不安定で危うい愛情を受けた赤ちゃんは、他人に対して非同情的で、人から支えや助けを得ることが不得手という傾向が現れています。他人との関係は信頼感と親密感が欠けており、嫉妬深く、問題を引き起こしやすく、友情も結婚生活もいつのまにか失ってしまう恐れがあるというのです。
ベビーマッサージをする目的は、このように赤ちゃんの時期に、しっかりとした親子のコミュニケーションを取り、信頼関係を築くことにあります。 それらが、ひいては子どもの将来に大きな影響を与えることを理解しておきましょう。
赤ちゃんにとってのメリット
ベビーマッサージは、赤ちゃんにリラックスと適度な運動を与え、赤ちゃんの心身の発達を促進し、精神の安定につながるといわれています。 その主なメリットは次のようなものです。
【ベビーマッサージのメリット】
・ 精神が安定しやすい
・ 満足と幸福感をもたらす(脳内快感物質エンドルフィン)
・ 歩くための筋肉の発達を促進
・ 消化器官の動きを促進
・ 食欲の増進
・ 血行がよくなる
・ 皮膚が丈夫になる
・ 免疫力が高まる
・ 寝つきが良くなる
・ 便秘解消
・ 親子の愛情・絆が深まる
・ EQの能力が高くなる(※1)
・ ママが体調の変化に気付きやすい・・・
など
※1. EQとは…感情指数・心の知能指数のこと ベビーマッサージを行っていた子どもは、EQの能力が良く発達していると言われています。EQの能力が高いと、感情を上手にコントロールすることや、他人と円滑にコミュニケーションをとることが上手く、感受性豊かな子どもに育ちます。
ママにとってのメリット
赤ちゃんのお世話は、わからないことや戸惑うことがいっぱいです。良いママになろうと頑張り過ぎて育児ストレスが溜まることもあるでしょう。 ベビーマッサージには、そのようなママのストレスを軽減する効果があると言われています。
また、ベビーマッサージでスキンシップをとることで、赤ちゃんへの愛情が深まります。さらに、子育てに対しての自信やママの自覚・責任感などの母性本能が育つとも言われています。
ママだけでなく、パパにとっても同様の効果が期待できます。赤ちゃんにベビーマッサージを施すことで、絆が深まり、愛情も深くなるでしょう。パパが積極的に育児参加をする良いきっかけになるかもしれません。
ただし、ベビーマッサージを1日に何度も行うと赤ちゃんが疲れてしまうので、1日に1回15~20分程度にしておきましょう。赤ちゃんが嫌がるときは無理にする必要はありませんし、反対にママが忙しい時は5分くらいでも構いません。
赤ちゃんにもママにも負担にならない範囲で、ベビーマッサージを楽しむようにしましょう。