赤ちゃんの断乳・卒乳後は乳腺炎予防が必要
断乳、卒乳ともに、赤ちゃんに授乳するのを止めた後は、乳腺炎になることがあります。
特に母乳の出が良いときに、何らかの事情があり、急に断乳をすることになった際には、乳腺炎などのおっぱいトラブルを抱えるリスクが高まります。
トラブルになるリスクを少しでも減らせるよう、予防方法を知っておきましょう。
赤ちゃんの断乳・卒乳後の乳腺炎とは
そもそも乳腺炎とはどのようなおっぱいトラブルなのでしょうか。
【乳腺炎の種類】
乳腺炎は、「うっ滞性乳腺炎」と「急性化膿性乳腺炎」という2種類に分けられます。
「うっ滞性乳腺炎」は母乳が乳腺内に詰まることで起こります。
つまり、断乳や卒乳によって起こりやすい乳腺炎は、この「うっ滞性乳腺炎」である場合が多いです。
また、出産後まもなく、赤ちゃんが上手におっぱいが飲めない、ママが上手に飲ませられない場合も、母乳が乳腺内に残り、「うっ滞性乳腺炎」になることもあります。
対して、「急性化膿性乳腺炎」は、乳管や乳頭にできた傷から細菌に感染することで起こる乳腺炎です。
赤ちゃんが乳首を噛んで傷ができたときなどにかかりやすい乳腺炎です。
断乳や卒乳によって、この乳腺炎になることはあまりありませんが、傷などがある場合には清潔にし、化膿しないようにケアをしておきましょう。
【乳腺炎の症状】
乳腺炎の症状には、おっぱいが赤く腫れ上がる、強い痛みが生じる、しこりがあるなどがあります。
また、高熱が出て、悪寒を感じることもあります。
育児をしながら、このような症状が出るのはとてもつらいもの。
断乳、卒乳後に乳腺炎にならないよう、予防するにはどのような方法があるでしょうか。
断乳・卒乳後の乳腺炎予防
乳腺炎の予防方法には次のようなものがあります。
【間隔をあけて搾乳】
まずは断乳、卒乳後はそれまでの授乳間隔よりも、時間をあけて搾乳しましょう。
搾乳が不要な場合もありますが、放っておくとおっぱいの張る感覚がするなど、まだ分泌量が多い場合は搾乳ケアが必要です。
1~2週間程度は様子を見ながら、搾乳をしていきましょう。
ただし、頻繁に搾乳をしていると、まだ母乳が必要であると体が判断し、分泌量が増えてしまうことがあります。
意識的に間隔をあけて搾乳するようにしてください。
また、電動の搾乳機ではなく、手で絞るようにしょましょう。
しこり等がないか、手で確認しながら、優しくマッサージもするといいですね。
【おっぱいマッサージに通う】
また、おっぱいケアのために、母乳外来や助産院等へおっぱいマッサージへ通うのもいいでしょう。
断乳、卒乳したことを伝えると、適切なケアをしてくれます。
また、心配なことがあれば相談にも乗ってくれるので、1人でケアするのは心配だという方にはおすすめです。
【食事はバランスよく適量を】
断乳、卒乳後に母乳のでが良くなる物を食べると乳腺炎になる・・・と考える人もいるかもしれませんが、食べ物と乳腺炎の関係はまだはっきりとしていません。
そのため、食べる物に関しては意識しなくても構いませんが、やはりママ自身の体のためを思うと、何でもバランスよく適量を食べるのがおすすめ。
授乳中我慢していたものを、たくさん食べたくなる時期ですが、健康のためにも暴飲暴食は避けながら食事を楽しみましょう。
【下着はしばらく授乳用のままに】
断乳、卒乳後、胸を圧迫するようなきついブラジャーをつけていると、それが原因で乳腺を詰まらせることがあります。
それだけでなく、きついブラジャーは体調不良を引き起こすこともありますし、逆に大きすぎるブラジャーは体型崩れの原因にもなります。
また、完全に母乳が止まったわけではないので、ブラジャーを汚してしまう可能性もあります。
これらのことから、断乳、卒乳後もしばらくは、使用していた授乳用のブラジャーを使用するのがおすすめです。
もし断乳・卒乳後乳腺炎になったら
予防をしていても、乳腺炎になってしまうことはあります。
その際には、どのように対処するといいでしょうか。
【母乳外来を受診】
まずは無理をせず、母乳外来を受診しましょう。
乳腺炎になると、自分だけでどうにかするのは難しいです。
適切な処置をしてもらい、処方箋を飲むことで楽になれる場合もあります。
その後どのように過ごせば乳腺炎が再発しないか、相談にも乗ってもらえるでしょう。
【患部を冷やす】
母乳外来を受診する前に、痛みがひどくて我慢ができそうにない場合は、患部をシャワーや保冷剤をタオルで包んだもので冷やしましょう。
少し痛みが和らぎ、腫れが引くことがあります。
高熱などの症状がつらい場合には、断乳、卒乳後なので、市販の薬で対処しても構いません。
受診する際には何の薬を飲んだか、伝えられるようにしておいてください。
まとめ
断乳後、卒乳後は乳腺炎になることは稀ではありません。
忙しい育児中、つらい思いをしないよう、ご紹介したケアを試してみてください。
そしてもしケアをしても乳腺炎になったかなと思われたときは、母乳外来を受診して相談してみましょう。