けいれんを起こす病気にはどんなものがあるの?

けいれんを起こす病気にはどんなものがある?

ママになると、赤ちゃんの体調不良や異変にはとても敏感になってしまうもの。

ちょっとした変化やいつもと違う様子が見られると、不安になってしまいますよね。

 

赤ちゃんに起こる可能性のある病気や症状のなかで、けいれんてんかんという言葉を聞いたことがあるかもしれません。

けいれんとてんかんは、何が違うのでしょうか。

 

そこで今回は、けいれんとてんかんの違いについてご紹介します。

知識として知っておくと、もしもの際に役立つかもしれませんよ。

 

【赤ちゃんの病気】けいれんとは?

けいれんは「ひきつけ」とも呼ばれ、体の一部や全身の筋肉が自分の意思に関係なく硬直したり、ガクガクと収縮したりする状態などのことです。

赤ちゃんは脳や体がまだ発達しておらず、けいれんを起こしやすいといわれています。

 

また一般的にけいれんは症状を指すもので、病名ではありません。

 

【症状(例)】

・全身を突っ張らせたり、ガクガクと震わせる

・眼球が上転し、目つきが定まらない

・唇や口元がヒクヒクする

・唾液の泡をふく

・呼吸が妨げられ顔色が悪くなる

・刺激しても反応がない

 

【原因(例)】

・憤怒けいれん

・熱性けいれん

・胃腸炎に伴うけいれん

・てんかん

・脳炎

・髄膜炎

 

赤ちゃんがけいれんを起こす原因はさまざまです。

憤怒けいれんや熱性けいれん、胃腸炎に伴うけいれんは、激しく泣いたことや発熱、体調不良などが原因になります。

そのような場合のけいれんはたいてい1~2分、長くて5分程度で治まり、命に関わることはめったにありません。

 

しかしてんかんや脳炎、髄膜炎をはじめとする、早急に治療が必要な病気の場合にも、けいれんは起こります。

ひとくちにけいれんといっても、その原因は心配のいらないものから重篤なものまで、さまざまなのです。

 

【赤ちゃんの病気】てんかんとは?

てんかんとは、脳の神経細胞が過剰や活動を起こすことにより、発作が繰り返し起こる病気です。

医師が脳波検査やMRI、血液検査などを行い、総合的に診断します。

 

一概にはいえませんが赤ちゃんのてんかんは、正しい治療を受ければ成長に伴い改善していく可能性もあるようです。

なかには特別な治療が不要なケースもありますが、一般的にはまず、抗てんかん薬という薬を使って治療を行います。

 

【症状(例)】

・手足や頭部に突然力が入り、けいれんする

・うなずくような動作を何度も繰り返す

・手足がピクピクと動く

・突然意識がなくなる

・モロー反射のような動きを繰り返す

・反応がなくぼんやりしている

・口をモグモグさせている

 

これらは一例であり、他にもさまざまな症状が見られます。

また特に新生児の場合、顔色が悪くなったりぐったりしたりするだけの発作もあり、発見が遅れるケースも。

 

【原因(例)】

・不明

・胎児の時や生まれた時の脳の損傷

・脳炎や髄膜炎、外傷による脳の損傷

・先天性代謝異常

・先天性奇形

 

てんかんは原因不明の場合と、大脳が傷つくことによって起こる場合があるようです。

また生まれつきの代謝異常や奇形の可能性もあります。

 

そしててんかんの発作の原因は、脳の神経細胞の活動が乱れて過剰な発火が起こることです。

てんかんの種類や脳のどの部分で起こるかによって、症状が変わるといわれています。

 

けいれんとてんかんの違い

けいれんは、さまざまな原因によって起こる症状を表すものであり、てんかんは、脳が原因でてんかん発作を繰り返し起こす病気です。

 

てんかん発作の際にはけいれんがよく見られるため、けいれんを起こすとてんかんを疑ってしまうのかもしれません。

ここでは、赤ちゃんのころに見られやすいけいれんの症状と、てんかんという病気の違いについてまとめました。

 

【けいれん】

・1度起こっても再発しないことも多い

・一般的には大泣きや発熱、体調不良、頭の中の炎症や感染症などがセットで起こる

・脳波でてんかん波は見られない

 

【てんかん】

・同じ症状を繰り返す

・熱や体調不良がなくても突然起こる

・脳波にてんかん波が見られる

 

赤ちゃんの頃によくある憤怒けいれんや熱性けいれんなどは、成長と共に見られなくなるケースが多いようです。

大きな病気が原因でないかぎり、治まれば安静にして、経過観察だけで済むことが少なくありません。

 

しかし脳の活動異常で起こるてんかんは、きちんとした診断と適切な治療が必要な病気なのです。

 

けいれん症状があったら受診を

原因が何であれ、赤ちゃんがけいれんを起こしたらママは心配でたまりませんよね。

けいれん症状だけでなく、赤ちゃんに不安な症状が見られる場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

症状が起きている時の様子が分かるよう、スマートフォンで動画を撮っておくと、医師の診断もスムーズに進むかもしれませんよ。

 

まとめ

けいれんは、てんかんでよく見られる発作のひとつです。

けいれんはてんかんでなくても起こりますし、反対にてんかんにはけいれん以外の症状が出ることもあります。

どちらにしても医師による適切な診断と、必要に応じた治療が必要です。

自己判断せず、かかりつけ医に相談してくださいね。

赤ちゃんのつらい症状と、ママの不安が少しでも早くやわらぎますように。

この記事を書いたライター

中岡ゆり
中岡ゆり

5歳と2歳の男の子を育児中のママライター。ワンオペの毎日は大変ですが、バタバタと賑やかに過ごしています。 現在はパートをしながら、在宅ライターとしても活動中。ちょっとしたことで不安になり、心配していた0歳児育児。 同じように悩むママたちが、今しかない赤ちゃんとの貴重な時間を安心して楽しめるきっかけになるような記事をお届けしたいと思います。

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