赤ちゃんがけいれんを起こしたらどうする?
赤ちゃんは病気をしながら強くなっていくため、咳や鼻水といったよくある症状なら、慣れて慌てることもなくなりますよね。
しかし、けいれんはどうでしょうか?
けいれんとはさまざまな要因により、自分の意思に関係なく筋肉が激しく収縮する状態を指します。
突然体が硬直したり震えだしたり、手足をガクガクさせたり。
他にも眼球の上転や口から泡を吹く、顔色が悪くなり呼びかけても反応がない、などの症状があります。
そのただ事ではない様子から実際に目にすると「怖くなって冷静さを失い、どうして良いか分からなくなる」というママが多いようです。
そこで今回は、赤ちゃんがけいれんを起こした時の対処法についてご紹介します。
少しでも落ち着いて対処できるよう、チェックしてみてくださいね。
赤ちゃんがけいれんを起こす原因
赤ちゃんがけいれんを起こす代表的な原因を、いくつか挙げてみました。
・憤怒けいれん
・熱性けいれん
・胃腸炎に伴うけいれん
・てんかん
・髄膜炎
・脳炎
憤怒けいれんや熱性けいれん、胃腸炎に伴うけいれんは、激しく泣いたことや体の不調などが原因で起こります。
てんかんや髄膜炎、脳炎が引き起こすけいれんは、脳に起こったなんらかの問題が原因になるようです。
まだ脳が未発達な赤ちゃんは、大人に比べてさまざまな刺激によりけいれんが起きやすいといわれています。
熱性けいれんや憤怒けいれんは、小さな子どもによくある症状のひとつとして、聞いたことがあるママもいるかもしれませんね。
しかしけいれんが起こる原因のなかには、まれにてんかんや髄膜炎、脳炎など、病院での早急な治療が必要な疾患もあります。
重篤な場合は治療が遅れると命に関わる可能性もあるため、素早い判断と対処が必要なのです。
赤ちゃんがけいれんを起こした時の対処法は?
赤ちゃんがけいれんを起こした時の対処法について、まとめました。
【①周りにおもちゃなどがあればスペースをあけ、安全を確保する】
ぶつかってケガをしないよう、周りにものがあればどかしましょう。
【②服やおむつを緩めて呼吸を楽にする】
服やよだれかけ、おむつを緩めて少しでも呼吸を楽にしてあげます。
【③体を横にして寝かす】
抱き抱えず、平らな所に寝かせてください。
口内に吐物があれば取りのぞき、唾液や吐いたものが気道を塞がないように体を横にします。
【④落ち着いて観察する】
受診時にはけいれんがおさまっていることが多く、話だけでは医師も判断が難しい場合もあるかもしれません。
・けいれんの起きた状況 熱はあるか、嘔吐・下痢をしているか
・けいれんの様子 左右対称か、手足がピクピクしているのかぴーんと突っ張っているのか、目はどっちを向いているか
・どのくらい続いていたか(持続時間)
などけいれん時の様子は、医師の診断の大切な判断材料になるため、落ち着いて観察しましょう。
メモを取ったり、スマートフォンで動画を撮ったりすると良いですよ。
【⑤必要に応じて医療機関を受診する】
5分以内に治まって意識がはっきりしていれば、かかりつけ医や救急外来などに電話で相談し、指示を仰ぎます。
水分を欲しがったら湯冷ましなどを少しづつ飲ませ、安静にしてくださいね。
・5分以上けいれんが続く
・けいれんが治まっても意識が戻らない、視線が合わない
・けいれんを繰り返している:一旦止まったが、再度始まった時
・熱がない場合のけいれん
・左右非対称のけいれん
などの場合は、すぐに医療機関への受診が必要です。
不安なら、迷わず救急車を呼びましょう。
けいれんの対処でやってはいけないこと
赤ちゃんがけいれんを起こしている際に、やってはいけないことがあります。
ついやってしまいがちなこともあるため、事前にチェックしておきましょう。
・舌を噛まないように、口の中に物を入れる
・体を揺り動かす
・けいれんを止めようと、無理に押さえつける
昔はけいれんが起きたら「舌を噛まないよう、口の中に手や物を入れる」という考えがあったようですが、今は「けいれん中に舌を噛むことはほとんどない」といわれています。
舌や口内を傷つけたり、気道を塞いで窒息したりする恐れがあるためやめましょう。
体を揺り動かしたりすると嘔吐をした時など気管に吐物が入ってしまうことがあります。
また体を押さえつけてもけいれんは止まりません。
治まるまでは観察しながら、そっと見守ってくださいね。
赤ちゃんのけいれんの対処で大切なこと
赤ちゃんがけいれんを起こした際に最も大切なのは、落ち着いて冷静に対処することです。
ママやパパにとって、赤ちゃんがけいれんしている姿を見るのは恐ろしいこと。
突然のことに気が動転してしまうと何もできなかったり、誤った対処をしてしまったりすることもあるかもしれません。
まずは落ち着き、なにをするべきか考えましょう。
また、けいれんの原因が早急な治療の必要な病気の可能性もあるため、迷った時は自己判断せず、すぐに医療機関を受診してくださいね。
まとめ
赤ちゃんがけいれんしているのを目の当たりにして、冷静でいられるママはいないでしょう。
そのため、もしもに備えて事前に対処法を知っておくのは大切です。
この記事を読んでくれたママは、けいれん時の対処について少し理解が深まったのではないでしょうか。
まずは慌てず落ち着いて、ご紹介した対処法を試してくださいね。
ママの冷静な判断と対処が、赤ちゃんを少しでも早く回復させてくれるはずですよ。