授乳中に脱水症になることはある?
暑い時期になると、赤ちゃんの脱水症や熱中症が気になりますよね。
夏は自分の不調を訴えられない赤ちゃんの体調管理に、一層気を使う季節です。
一方、ママ自身のことになるとどうでしょうか。
今まで脱水症になった経験がなければ、日頃から意識しているママは少ないかもしれません。
しかし授乳中は脱水症になりやすいといわれており、暑い時期は赤ちゃん同様ママも注意が必要なのです。
そこで今回は、授乳中の脱水症についてご紹介します。
授乳中に脱水症になりやすい原因や、予防法などを解説しますので、是非チェックしてくださいね。
授乳中に脱水症になりやすいのはなぜ?
授乳中は脱水症になりやすいといわれているのは、以下のような理由からです。
【母乳で体の水分がいつも以上に失われる】
大人の体は約60%が水分でできており、毎日尿や汗、呼吸などで約2リットルもの水分が排出されています。
母乳はママの血液から作られているため、母乳育児をしている場合、ここからさらに母乳として出た水分も失われているのです。
そのため妊娠前の感覚で水分を摂っていると全く足らず、脱水症になってしまう可能性があるでしょう。
【赤ちゃん優先で自分のことを後回しにしがち】
慣れない赤ちゃんのお世話に一生懸命になっていると、自分のことが後回しになるのはよくあること。
喉の渇きに気づかなかったり、水分摂取のタイミングを逃してしまったりしますよね。
暑い時にそれが続いてしまうと、水分不足で脱水症になりやすくなるのです。
【家で過ごすことが多く気がつかない】
月齢の小さな赤ちゃんの子育て中は、暑い時期は特に家の中で過ごすことが多くなります。
家の中だし汗もかいていないからと油断していることも、原因のひとつといえるでしょう。
授乳中の脱水症がママと母乳に与える影響
脱水症は体内の水分や塩分が失われることで起こり、めまいや吐き気、頭痛などの症状を引き起こします。
脱水症はその他にも、ママの体や母乳にさまざまな影響を与えます。
【母乳の量や質に影響を与える可能性がある】
母乳の約88%は水分です。
母乳の出を良くするために、水分をたくさん摂取するよう指導を受けたママも多いでしょう。
脱水症でママの体の水分自体が不足していると、もちろん母乳の出は悪くなります。
【赤ちゃんのお世話がつらくなる】
脱水症で体調不良の中、赤ちゃんのお世話をするのは大変ですよね。
母乳の出にも影響があれば、赤ちゃんの機嫌も悪くなるかもしれません。
ママの疲れが溜まっているなと感じたときは、ちゃんと水分取れていたかな?と振り返ってみるのも良いでしょう。
【便秘になりやすい】
授乳中は母乳で水分が不足しやすく、脱水症になった場合は便秘になりやすいもの。
便秘に悩んでいるママは、特に気をつけたいものです。
授乳中の脱水症を防ぐには
授乳中の脱水症を防ぐには、とにかく十分な水分補給が大切で、喉が渇いたと感じる前に飲むのがコツです。
必要な水分量は環境や体重によっても違いますが、食事と一緒にお味噌汁やスープなどを摂り、水分は1-2リットルくらいを目安にすると良いでしょう。
【飲み方(飲むタイミング)】
一気に飲んでも、必要量を超えた分は吸収されずに尿や汗で排出されてしまうため、コップ1杯位をこまめに飲むのがおすすめです。
食事以外にも朝起きた時、寝る前、授乳前後、トイレに行ったらなど、自分でタイミングを決めておくと飲みやすいかもしれませんね。
家の中で過ごす日でも、水筒やタンブラーで飲みものを常に身近に置いておくのも、こまめな水分補給のコツです。
【何を飲む?】
日常的に飲むのは、体を冷やさない常温の水や白湯、麦茶やルイボスティーなどノンカフェインのお茶が良いでしょう。
育児の合間にコーヒーや紅茶でほっと一息つくのも、立派な水分補給です。
コーヒーや紅茶のカフェインは、1日1~2杯程度は問題ないといわれています。
カフェインレスのものもあるので、心配なら探してみても良いかもしれませんね。
3度の食事にスープや汁物をつけるのも、方法のひとつです。
水分が摂れるうえエアコンで冷えた体も温まるので、母乳の出にも良い影響があるでしょう。
まとめ
授乳中は自分の体の維持に必要な分に加え、母乳で出る分も補給しなければならないため、たくさんの水分が必要です。
しかし、育児の忙しさからついつい水分補給が疎かになるのも事実。
そうすると、脱水症になりやすくなるのです。
ママが脱水症になってしまうと母乳の出が悪くなることもあり、赤ちゃんにも影響が出るかもしれません。
赤ちゃんの健康を守るには、まずはママ自身が元気でいるようにしましょう。
こまめに水分補給をして、楽しい夏を過ごしてくださいね。