新生児の目の病気

新生児の目の病気

新生児の目の病気ってどんなもの?

生まれて間もない新生児でも、目の病気にかかることがあります。
新生児の場合は特に起きている時間がまだ短いため、お世話に慣れないうちは気付きにくい場合も多いようです。
そんなとき、新生児がかかりやすい病気の種類や症状を事前に知っておくことで、判断の手がかりとして生かすことができます。
どのような目の病気があるのか、症状と治療法についてご説明いたします。

目に見られるこのような症状に注意!

新生児の目の病気を早期発見するためには、日頃の観察がポイントです。ママをはじめ、周りの大人が普段から目を意識して見るようにして、正常な状態を把握しておきましょう。
それではまず、どのような症状が出た場合に注意した方が良いのかご紹介いたします。

 

【特に注意が必要な症状】
・目が白く濁っている(小児白内障の可能性)
・目が白く光って見える(網膜芽細胞腫の可能性)
・黒目の部分が大きく見える(先天緑内障の可能性)

 

【それ以外の注意したい症状】
・涙の量が多い
・眼球が揺れる
・光を極端にまぶしそうにする
・白目の部分が赤い
・目やにが多い
・泣いていないのに涙が出る
・片目だけをつむる
・物を動かしても反応しない
・まばたきしない
・頭を傾けて物を見る
・横に向いて見る
・目を細める
・目が寄っている
・目付きがおかしい

 

新生児はまだ物をはっきり見ることができないため、見えにくい状態かどうかを自分で判断することは難しいでしょう。
泣いたり、痛そうにしてないから大丈夫と判断するのではなく、いつもと目の様子が違うと感じたら早めに受診しましょう。

 

目の病気の種類と治療法

新生児がかかる可能性のある目の病気と、治療やケアの仕方についてご説明致します。

 

【小児白内障】
先天的に水晶体が混濁する病気で、進行すると形態覚遮断弱視となる可能性があります。目の中が白く濁っているのを発見したら、できるだけ早く受診するようにしましょう。
原因としては、染色体異常、子宮内での感染などさまざまな全身疾患にともなって起こる場合が考えられます。

 

治療法:濁った水晶体と硝子体を切除する方法が一般的で、術後はコンタクトレンズや無水晶体用メガネによる矯正が必要です。

 

【網膜芽細胞腫】
網膜に発生する悪性腫瘍のことです。主な原因は染色体異常ということが分かっています。眼球が光って見えるような症状を発見したら、早急に受診しましょう。

 

治療法:腫瘍が眼球の外側にあるか内側かで治療法が異なり、眼球内にあってまだ小さければ眼球保存療法が行われます。
外にあって大きい場合は眼球の摘出、術後に化学療法などが行われます。

 

【先天緑内障】
生まれつき眼圧が高い緑内障のことで、新生児2~3万人に1人の頻度という稀な病気です。
眼圧が高いので、黒目が異常に大きく見えるという症状があります。原因ははっきりと分かっていませんが、遺伝子の変異によるケースがあるそうです。

 

治療法:薬物では治療する効果が低いため、早めに手術を行う必要があります。目の一部を切開し、眼圧が下がらない場合は複数回必要な場合もあります。

 

【先天鼻涙管通過不全】
鼻涙管といって、涙が鼻へと流れる場合に通る器官があります。この鼻涙管がふさがってしまうと、本来鼻に流れるはずの涙がたまってあふれてしまいます。
原因としては、胎児の時に鼻涙管にうまく通り道が作られなかったことが考えられます。

 

治療法:涙道を洗浄して感染を予防し経過観察する場合や、半年以上よくならないときは涙道を針のようなもので挿入し開通させる治療が行われます。

 

【新生児結膜炎】
生まれてくるときに、細菌やウイルス感染が原因でおこる結膜の炎症です。まぶたの腫れと充血、めやにが多く出るなどの症状があります。
角膜に潰瘍ができると視力障害の原因になることもありますが、生まれるときに抗生物質の点眼を行うようになり頻度としてはほとんど見られない病気です。

 

治療法:抗生物質の点眼や軟膏を使って治療するのが一般的です。

 

このように、新生児の目の病気はどれも重症の場合が多く、早期発見が重要です。毎日のお世話でしっかりと観察し、通常と違う動きを発見したら早めに受診しましょう。
先天性の場合は入院中に処置が行われることもありますので、気になることがあれば尋ねておきましょう。

 

まとめ

新生児の目の病気は、後に重い症状や病気につながってしまう場合が多いため、早期発見が重要です。
新生児の目はまだほとんど見えていないため、何かあっても自分で症状を訴えることができません。
特に注意が必要な症状に当てはまる場合は、早めの受診が必要です。
早期発見することによって、他の病気が起きるのを防ぐことにもつながります。

 

また、新生児のほとんどが生後4~6日目で受ける「新生児マス・スクリーニング」という検査もあります。
これは先天的な異常を採血で早期発見するものです。この検査結果は1ヶ月健診で知らせてもらうことが多いですが、異常があればすぐに連絡がある場合がほとんどです。
目に起こりうる症状を事前に知っておいて、大人が早期発見できるといいですね。

この記事を書いたライター

おがわ みなみ
おがわ みなみ

関西在住で一児の母です。 子育てをしながら仕事も両立したいと思い、在宅ライターを始めました。 日々、子供と楽しく暮らせるよう工夫することが大好きです。 新米ママやプレママさんのお役に立てるような記事をお届けします。よろしくお願いします。

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