働くママの味方?時短勤務とは
育児と仕事の両立には、家族や会社など、あらゆる方面からの協力、理解がないと難しいものですね。
特にフルタイムで働くとなると、時間に追われたり、ママの体力が消費されるばかりという方も。
中にはこのような両立に不安を持ち、働くことを諦めてしまうママもいるようです。
そんなママにとって心強い制度が、時短勤務(短時間勤務)制度です。
この制度とはどのようなものなのでしょうか。
今回は働くママの時短勤務について、具体的な制度の内容やメリットデメリットなどを紹介します。
働くママの時短勤務制度とは?
まずは時短勤務制度の内容について見ていきましょう。
【時短勤務の制度内容】
時短勤務は、一日の労働時間を原則6時間とする制度による働き方のことです。
平成24年に厚生労働省が定めた「改正育児・介護休業法」という法律により、企業側は3歳に満たない子を養育する従業員について、従業員が希望すれば時短勤務を利用できる、”短時間勤務制度”を設けなければならなくなりました。
従業員数が100人以下の企業にも適応となる制度です。
時短勤務の制度を利用するには、以下の条件に当てはまる必要があります。
・3歳以下の子どもを育てている
・育児休業中ではない
・1日の所定労働時間が6時間以下ではない
・日雇いの労働者ではない
・労使協定により適用除外(1週間の所定労働日数が2日以下、短時間勤務がを講ずることが困難と認められる業務をしているなど)とされた従業員ではない
また法律で決められた時短制度以外にも、企業側が独自の制度を設けているケースもあります。
【時短勤務申請方法】
時短勤務を希望する場合は、まずは希望していることを相談し、勤めている企業に申し出て申請書を取得する必要があります。
企業側も準備が必要なので、遅くても時短勤務を希望する1~2ヶ月前には相談するといいでしょう。
時短勤務のメリットデメリット
働くママが時短勤務することのメリット、デメリットを見てみましょう。
【時短勤務のメリット】
・家庭と仕事の両立がしやすい
・キャリアの継続が可能
・育休後フルタイム勤務に戻るよりも体力的に楽に
・通勤退勤ラッシュが避けられる
・養育特例制度を利用すると給与が下がっても、養育前の標準報酬月額が維持され、将来の年金受給額が減らない
まずは何より、家庭との両立がしやすいことです。子どもの保育園への送り迎えなど、時間に余裕を持つことができます。
また、一度仕事を辞めてしまうとブランクができ、キャリア形成に支障が出ることを心配しないといけない場合もありますが、時短で働きながらキャリア形成も可能です。
育休後、フルタイム勤務へ戻ることが不安な方にとっても、時短勤務はメリットとなるでしょう。
まずは短時間で働いてみて、慣れてきたらフルタイムへ戻すという方もいます。
その他、時短勤務をすると給与が下がってしまうことが一般的ですが、養育特例制度という制度を利用することで、将来受け取る年金額は減らないというメリットもあります。
【時短勤務のデメリット】
・給与やボーナスは下がることが一般的
・周りの理解がない場合もある
・業務内容が変わることもある
・評価に響かないか心配な場合も
時短勤務のデメリットとして一番大きいものは、やはり給与やボーナスが下がってしまうことでしょう。
働く時間が減ってしまうため、その分収入が減ります。
一時的なことと考え、世帯収入と出費に時短勤務がどれくらいの影響を与えるかをパパと話し合ってみましょう。
また、時短勤務について、周りの理解が得られないケースもあるでしょう。
人員が足りない、繁忙期だと、時短勤務をすることで周りにしわ寄せが行ってしまうケースも。
職場での人間関係に響いてしまうことを心配するママもいるようです。
その他、時短勤務のうちは携わる業務内容によっては、短時間で済まない業務もあるため、業務内容が変わる場合も。
この点は会社によって大きく異なりますが、時短勤務制度を申請した人に不利益が起こらないよう、「改正育児・介護休業法」では企業側に”不利益な取り扱いの禁止”も定められています。
時短勤務を申請する際にママの希望も踏まえて企業側とよく相談し、不利益を被らないことが一番ではありますが、それでももし不利益な取り扱いを受けた場合は、最寄りの労働局に相談するといいでしょう。
まとめ
働くママにとって仕事と育児、家事の両立は大変なもの。
その中で、時短勤務という働き方は、両立に悩むママの心強いサポートとなってくれる制度でしょう。
デメリットはありますが、一時的なことと考え、余裕ができればまたフルタイム勤務へ戻すというように、柔軟に働き方を変えているママもいるようです。
上手に利用することで、ママ自身の時間や気持ちにもゆとりが生まれ、家庭にもいい影響を生み出すことも。
働くこと、子どもを育てること、家族と楽しく過ごすこと、ママ自身の幸せ。
生きていく中で、どれかをどれかのために諦めるという選択肢を持つ前に、時短勤務について調べてみるのもいいのではないでしょうか。