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授乳中に出るといわれるオキシトシンとは?

授乳中に出るといわれるオキシトシンとは?

母乳の分泌には、たくさんのホルモンが関わっているといわれます。

そのひとつがオキシトシン

母乳育児を頑張っているママのなかには、聞いたことのある方もいるかもしれませんね。

 

オキシトシンは脳の視床下部から分泌されるホルモンで、乳腺の筋繊維を収縮させ、母乳の分泌を促す働きをしています。

また「幸せホルモン」「癒しホルモン」「愛情ホルモン」などとも呼ばれているようです。

 

今回は、母乳分泌には欠かせないホルモン「オキシトシン」に注目してみました。

オキシトシンが出る仕組みやその効果、授乳以外で出す方法などについてご紹介します。

 

授乳中にオキシトシンが出る仕組み

授乳中にオキシトシンが出る仕組みはシンプルで、赤ちゃんがママの乳首を吸う刺激で分泌されます。

赤ちゃんが乳首を吸うとその刺激が皮膚から脳へ伝わり、脳はオキシトシンを分泌。

血液中を流れたオキシトシンは乳腺を刺激し、母乳を出すよう促すのです。

 

オキシトシンは乳首を吸う刺激で分泌されるため、赤ちゃんに吸ってもらうほど母乳の出も良くなるといわれています。

「母乳の分泌を良くするには頻回授乳を」と言われるのは、このためでしょう。

 

授乳中に出るといわれるオキシトシンの効果

授乳中に出るホルモンであるオキシトシンには、さまざまな効果があります。

 

【母乳の分泌を促進する】

前述のように、オキシトシンの大きな役割として挙げられるのが、母乳の分泌の促進です。

産後のママの体内では、オキシトシンの濃度が高くなります。

赤ちゃんが生まれてから早いうちに、頻回授乳や搾乳で刺激を与えてオキシトシンを出すことで、母乳がたくさんつくられやすくなるかもしれません。

 

【精神の安定・ストレス軽減】

オキシトシンが分泌されると、副交感神経が優位に働きます。

そうすると心身ともにリラックスした状態になり、ストレスを軽減。

不安や心配を和らげ、情緒の安定にも役立ちます。

 

オキシトシンが別名「幸せホルモン」「癒しホルモン」と称されているのは、これらが理由といえるでしょう。

 

【産後の子宮の回復】

オキシトシンには、子宮の収縮を促進させる働きもあります。

産後に授乳をしてオキシトシンを分泌することで子宮が収縮し、悪露の排出を促進。

ママの体の回復を早める、という効果が期待できるようです。

 

【親子の絆を深める】

オキシトシンは「愛情ホルモン」とも呼ばれています。

我が子はもちろん可愛いものですが、授乳の度にオキシトシンの効果で多幸感を得られることで、赤ちゃんへの愛情もより深まるでしょう。

 

オキシトシンには相互作用があり、ママだけでなく赤ちゃんの心も安定するといわれています。

愛情をたくさん感じられることで赤ちゃんもまたママへの愛着が強くなり、親子の絆もさらに強くなりますよ。

 

【授乳後に入眠しやすくなる】

授乳後は、オキシトシンの効果でリラックスすることに加え自律神経が整い、入眠しやすくなるようです。

頻回授乳が必要な時期はなかなかまとまった睡眠時間が取れず、寝不足になりがち。

スムーズに眠れると、ママの体力の回復にも役立つでしょう。

 

【赤ちゃんの心の発育に良い】

昔は、オキシトシンは産前産後の女性特有のホルモンだとの考えがあったようです。

しかし最近の研究では、オキシトシンは性別や年齢に関係なく、すべての人に分泌されるホルモンだということがわかっています。

 

オキシトシンの細胞は赤ちゃんの時に形成されるため、生まれて1年位までの早い段階でオキシトシンの影響を多く受けると、分泌しやすい脳になります。

ストレスに強くなったり、人に対してポジティブな感情を抱きやすくなったりと、対人関係にも良い影響が期待できるでしょう。

 

幼い頃から優しい、幸せな感情をたくさん経験することは、心の発育にも大切ですよね。

 

オキシトシンは授乳以外でも出る?

オキシトシンは産前産後のママだけでなく、老若男女誰でも関わりのあるホルモンです。

では授乳以外だと、どのような時に分泌されるのでしょうか。

 

【嬉しい・気持ち良い・楽しいと感じた時】

「嬉しい」「気持ち良い」「楽しい」など、ポジティブな感情を感じた際にもつくられます。

人と会話をしたり誰かに優しくしたり、何気ない日常での前向きな行動でも、オキシトシンは分泌されるようです。

 

【スキンシップ】

マッサージや触れ合いなどのスキンシップをすると、オキシトシンが分泌されます。

一般的には、スキンシップをはじめて10分程度でオキシトシンが出てくるようですよ。

 

触覚は発達するのが早く胎児の時からあるといわれているため、赤ちゃんにはたくさん抱っこやスキンシップをしてあげましょう。

授乳はママにしかできませんが、抱っこやスキンシップはパパもできますよね。

 

まとめ

オキシトシンには、母乳を出すという重要な役割があります。

しかしそれだけでなく、前向きで幸せな気持ちになれたり親子の絆を深めたり、心の発達に影響したりと、さまざまな良い効果があるようです。

 

オキシトシンは授乳以外でも、心身ともに心地よいと感じる時に分泌されることがわかっています。

赤ちゃんの健やかな成長のためにも、日頃からポジティブな言葉を意識したり、積極的に抱っこやスキンシップを楽しんだりしたいですね。

この記事を書いたライター

中岡ゆり
中岡ゆり

5歳と2歳の男の子を育児中のママライター。ワンオペの毎日は大変ですが、バタバタと賑やかに過ごしています。 現在はパートをしながら、在宅ライターとしても活動中。ちょっとしたことで不安になり、心配していた0歳児育児。 同じように悩むママたちが、今しかない赤ちゃんとの貴重な時間を安心して楽しめるきっかけになるような記事をお届けしたいと思います。

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