赤ちゃんの離乳食に含まれる塩分が心配
大人の食事の味付けとしては欠かせない塩分。
しかし、赤ちゃんの離乳食で使用する際には、摂り過ぎてしまわないか心配になることがあるかもしれませんね。
なるべく素材の味を生かした離乳食を用意してあげたいものですが、離乳食が進んで様々な食材を使うようになると、塩分を完全に取り除くことも難しくなります。
赤ちゃんの離乳食には、どの程度の塩分を使用してもいいのでしょうか。
上手な取り入れ方について、詳しく見ていきましょう。
離乳食ではなぜ塩分を控えた方がいいの?
なぜ、離乳食では薄味を心がけたり、塩分は極力控えるようにしたほうが良いのでしょうか。
【味覚を育てるため】
赤ちゃんが離乳食を食べている時期は、素材の味を生かした調理法をするのが望ましいです。
薄味すぎないかと心配になるかもしれませんが、赤ちゃんのうちから濃い味付けに慣れてしまうと、その後も濃いめの味付けを好むようになっていきます。
素材の旨味を感じて味わうことで、赤ちゃんの味覚を育ててあげたいですね。
【将来的に減塩傾向の生活ができるようになる】
薄味を美味しく味わえるようになることで、味覚が育っていきます。
将来的に薄味でも食事を楽しめるようになり、減塩傾向の食生活ができるようになります。
減塩をすることで、生活習慣病などのリスクを低下させることにも繋がりますよ。
【塩分は赤ちゃんの体に負担がかかるため】
赤ちゃんは腎臓がまだ未熟です。
塩分を摂り過ぎてしまうと、体から上手く排出できず、体に負担をかけてしまうことがあります。
一般的な離乳食に使われる範囲では、体に明らかな不調が現れるほどのことはないため、過度に心配しすぎる必要はありません。
しかし、塩分の多いメニューの組み合わせで塩分を摂り過ぎることが続くと、嘔吐などの症状が現れることもあります。
塩分の摂り過ぎに注意しながら、離乳食のメニューを考えていきましょう。
離乳食ではどのくらいの塩分を使用していいの?
日本人の食事摂取基準(※1)のデータによりますと、生後6ヶ月~11ヶ月までの赤ちゃんの1日の塩分摂取基準は、1.5gとなっています。
1歳~2歳までですと、3.0g未満までとなっています。
なお、小さじ1では5gとなっているため、1日の摂取量はかなり少ないことが分かるかと思います。
※1厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」を元に記載
離乳食への塩分の上手な取り入れ方
ミルクや母乳ですら、ほんのわずかですが塩分が含まれています。
離乳食が進むにつれて、様々な食材を取り入れていきますが、その食材にも塩分が含まれている食材は多々あります。
(一例としては、昆布から摂れる出汁、パン、うどん、そうめん、しらすなどの魚、ツナ、チーズなどに含まれています。)
野菜を茹でる際にも、塩を使うこともあるでしょう。
離乳食の味付けにも、塩や醤油、味噌などを使うことがありますよね。
塩分を完全に取り除くということはできません。
離乳食で塩分を取り入れる際には、以下のことを意識して使っていきましょう。
【離乳食初期では出汁のみ】
離乳食が初期の時期は、塩分は出汁から出る旨味成分を摂取する程度にとどめましょう。
まだ離乳食も始めたばかりです。
まずは食べることに慣れるのが大切ですので、過度な味付けはせず、素材の味を生かした離乳食を食べる用にしていきましょう。
【離乳食中期では少しだけ調味料を取り入れよう】
食材や食べる品数も増えてくるため、塩、醤油、味噌などを使用することもあるでしょう。
1食あたりの目安として、塩分は指先に少しつく程度の量にとどめてみてください。
かなり少なく感じますが、この時期はまだまだ薄味の調理を心がけていきたいですね。
【後期も塩分に気を付けながら取り入れていこう】
離乳食も後期になると、マヨネーズやケチャップを使った離乳食も食べられるようになります。
味も濃いものになりがちですが、料理の風味付け程度の使用を心がけてみてください。
どの調味料もほんの色づく程度を意識すると良いかもしれません。ケチャップではなくトマトピューレを使用すると無塩のものもあるのでおすすめです。
離乳食で摂取する塩分を抑える工夫
離乳食で使う塩分を減らすためには、以下の方法も効果的です。
【塩抜きをしよう】
しらすやツナ缶、鮭、納豆などは、一度お湯で茹でてあげると塩味が抜けるため、塩分の摂り過ぎを予防できます。
【ベビー用の食材を使おう】
ドラッグストアやベビーショップで買えるベビー用のうどんやそうめんは、最初から塩分を抑えた商品が扱われているので、そちらを使うのがおすすめです。
赤ちゃんが食べやすいように細かくなっているため、調理をするママの手間も省けますよ。
【減塩商品を選ぼう】
赤ちゃんの調味料を選ぶ際には、減塩醤油や減塩味噌、減塩や無塩のマヨネーズなどがあるため、そちらを選ぶと良いですね。
大人も一緒に使え、ママも健康を意識した生活ができますよ。
まとめ
赤ちゃんのうちは、素材の味を感じられるような薄味の離乳食を意識することが大切です。
もし、塩分を使った調理をする際でも、量や調理方法、使う食材を工夫することで、塩分は大幅に抑えることも可能です。
赤ちゃんの味覚を育て、健康に過ごせるよう、工夫してみましょう。