できるだけ怒らずに育児がしたい
子育てに対する考え方や方針は人それぞれであり、正解や不正解はありません。
だからこそ悩みも多くなりますよね。
以前は「子どもは厳しく、怒って育てるのが当たり前」という考え方が一般的な時代もありました。
しかし近年は反対に「怒らない育児」が注目されているようです。
怒るのはエネルギーがいる行為であり、怒った方も怒られた方も後味が悪いもの。
なるべく穏やかな気持ちで育児ができたら良いですよね。
子どもの頃の怒られた嫌な思い出から、自分が育児をする時はできるだけ怒りたくない、と考えているママもいるのではないでしょうか。
そこで今回は怒らない育児について、良い点や注意点、成功させるポイントなどをまとめてみました。
怒らない育児とは?
怒る代わりに、落ち着いたポジティブな伝え方で子どもを正しい方向に導くのが、怒らない育児です。
育児中は、つい怒りたくなる場面がたくさんありますよね。
しかし小さな子どもの場合、親の大きな声や厳しい口調、怒った顔だけが恐怖として印象に残り、なぜ怒られているのか理解できないことも。
恐怖心からその時はやめたとしても、なぜ怒られたかはわからないため、繰り返し同じことをしてしまいます。
怒っても根本的な解決にならないうえ、お互い嫌な気持ちだけが残るため、怒る以外の方法で子どもに伝えるのです。
怒る以外の対応としては、以下のような方法があります。
【冷静に説明する】
落ち着いた口調で、ダメな理由を説明します。
恐怖心を与えず冷静に話せば、子どもにも伝わりやすくなるでしょう。
【自分で決めさせる】
「今すぐお片付けをする?それともおやつを食べてからにする?」など選択肢を与え、子どもに選ばせるのも方法のひとつです。
自分で決めたことだと、スムーズに行動できることも。
【質問をする】
公共の場などで騒いでしまう場面では「こういう所ではどんな声でお話すれば良いかな?」など、質問するのも効果的です。
子ども自身で気がつけるうえクイズ感覚で楽しめ、嫌な気持ちにもなりませんよね。
【気をそらす】
選択肢を与えたり質問をしたりがまだ難しい小さな子どもには、うまく他のことに気を向かせるのも良い方法です。
怒らない育児の良い点と注意点
怒らない育児には、良い面もあれば注意すべき点もあります。
両方を理解したうえで、実践してみましょう。
【良い点】
怒る、怒られるのは、お互いに嫌なもの。
怒らない育児では、親も子どももストレスが少なくなると言われています。
怒られすぎて育った子どもは、親の意見や顔色ばかりが気になり、自分の気持ちが言えなくなることもあるようです。
反対に怒らない育児では、穏やかで、自分の意見や考えをしっかりと言える子どもに育ちやすいかもしれませんね。
【注意点】
ただ単に怒らないだけでは、してはいけないことやマナーを理解できず、危険なことをしたり人に迷惑をかけてしまったりすることも増えます。
なにをやっても注意せず放置したり、子どもの言いなりになったりするのが「怒らない育児」ではありません。
そこを勘違いせずきちんと理解しなければ、子どもの我がままは歯止めが利かなくなり、子育てが大変になるだけです。
また怒られた経験がないと、少し注意されただけで傷つくなど、うたれ弱くなってしまう可能性もあります。
怒らない育児を成功させるコツ
怒らない育児を成功させるには、いくつかのコツがあります。
【怒ることがない状態を作る】
怒ることがない状態を作ることが、怒らない育児の最大のポイントです。
日頃からできていることを見つけ、こまめに褒めて認めてあげましょう。
ちゃんとママが見てくれていると感じられれば、子どものモチベーションも上がりますよね。
またできていることを褒めることで、子どもも「良い悪い」の判断がつきやすくなります。
毎日の小さな積み重ねが、怒らなくて良い状態を作るのです。
【方針はぶらさない】
優しい=すべてを受け入れる、ではありません。
「してはいけないこと」や重要なことはぶらさず、何度でもはっきり伝えましょう。
泣いたり癇癪を起したりしたら、抱っこなどで子どもの気持ちに寄り添います。
思い通りにならない時のマイナスの感情を乗り越えるのも、良い経験ですよ。
【子どもの話を聞く】
怒りたくなる場面でも、子どもなりの理由があることも。
怒る前にきちんと話を聞けば、落ち着いて話せば済むことも多いかもしれません。
【気持ちを切り替える場所を作る】
怒らない育児では、親の感情のコントロールも重要です。
カッとなりそうな時は一旦離れて冷静になり、気持ちを切り替えてから向き合いましょう。
【定期的にルールを話し合う】
子どもと話し合ってさまざまな場面についてルールを確認しておけば、怒る場面は減らせますよ。
まとめ
怒らない育児を実践すれば、親も子どももストレスを減らせ、穏やかに過ごせる時間が増えるかもしれません。
しかし怒る以外の方法で子どもを導くため、単に怒るよりも、親の根気や工夫が試されるのも事実です。
もちろん危険な場合など、怒ることが必要な時もあるでしょう。
「どんな時も絶対に怒らない」のではなく、基本的な方針として、怒らない育児を上手に取り入れてみてはいかがでしょうか。