赤ちゃんとほくろ
ほくろは、稀に悪性のものもあることから、赤ちゃんの体にできると心配になってしまうママもいますよね。
そもそもほくろとは、「色素性母斑」というもので、メラニンという色素をつくる細胞が集まったものを指します。
色は、茶色や黒、薄い褐色のものなどがあり、平らなものや少し盛り上がったようなものなど様々です。
赤ちゃんの肌は、とても白くてキレイですから、ほくろが1つあるだけで目立って見えるもの。
今回は、赤ちゃんのほくろはいつからできるのか?健康に問題はないのか?などについてご紹介します。
赤ちゃんのほくろはいつできる?
体にできる黒い点を「ほくろ」と認識している人も多いと思いますが、厳密に言うと、すべての黒い点が「ほくろ」というわけではありません。
実はほくろと言うものは、黒いあざの一種で、直径1.5cmまでのものを「ほくろ」。直径1.5~20cmまでのものを「あざ」としています。
そのため、赤ちゃんの体にある「ほくろ」だと思っていたものは、もしかしたら「あざ」である可能性もあるということです。
一般的にほくろは、新生児には見られません。
個人差はありますが、3~4歳くらいから現れ始めることがあります。
もし、生まれた時にほくろのような黒い点が見られる場合は、ほくろではなく、あざの一種である「先天性色素性母斑」や「扁平母斑」かもしれません。
赤ちゃんにほくろができる原因
ほくろができる原因は、主に紫外線によるものと考えられています。
また、ママやパパにほくろが多いと、子どももほくろが増えやすい傾向にあるとも言われています。
年齢を重ねるごとに増えたり、元々あったほくろの形状が変化したりすることもあるでしょう。
ほくろは、体の至る所にできますから、場所によっては、気になってしまうこともありますね。
赤ちゃんのほくろを予防したいのであれば、なるべく外出時には日焼け止めを塗ったり、帽子をかぶせたりするなど、紫外線対策をしっかりするようにしましょう。
ほくろがあっても大丈夫?
前述のとおり、一般的に言う「ほくろ」は、赤ちゃんの頃にはあまり見られません。
数や場所には個人差がありますが、ほくろそのものは、ほとんどの場合、害のない良性のものが多いため、あまり心配し過ぎる必要はないでしょう。
一方、”ほくろのようなもの”=色素性母斑は、赤ちゃんでも見られることがあります。
色素性母斑は、生まれつき存在する「先天性」のものと、生後数ヶ月でできる「後天性」のものと2種類あります。
小さなものであれば、悪性化することはあまりないと言われていますが、以下のような場合は悪性化する可能性があるため、かかりつけの小児科や皮膚科に相談するようにしましょう。
・小さかったほくろが突然大きくなった
・形がいびつ(左右対称ではない)
・ほくろの色にムラがある
・ほくろと皮膚の境目部分がはっきりしない
・膨らんできた
など。
また、生まれつき見られる「先天性色素性母斑」についても、直径5cm以上の大きなもの=巨大色素性母斑については、悪性化する可能性があるため注意が必要です。
よく赤ちゃんの手のひらや足の裏に、ほくろができたので皮膚がんではないか?と心配される方も多いですが、上記のような注意したい症状でなければ、ほとんどの場合、問題ないことが多いので、慌てずほくろの状態をよく観察するようにしてください。
赤ちゃんのほくろは除去できる?
稀に悪性のほくろだった場合は、もちろん治療という意味で切除しますが、そうではなく、顔や首など、目立つ部分にほくろができてしまった場合に、将来のことを考えて切除したいと考えるママもいるかもしれませんね。
悪性ではないほくろでも、赤ちゃんのうちにほくろを除去しても構わないのでしょうか。
もちろん、良性のほくろでも、切除をすることは可能です。
一般的にほくろの治療は、レーザーで焼き切ったり、ほくろの周りを円形状にくり抜いたりする手術が行われます。
赤ちゃんの皮膚は、再生能力が高く、手術跡がほとんど残らないと言われていますし、レーザーでの処置そのものは、さほど時間や回数をかけずに行うことができます。
しかし、レーザーでの処置は、ほくろを除去できても、盛り上がった皮膚を治すことまではできません。
良性の場合であれば緊急性は低いため、これらのことを踏まえて、本当に切除の必要があるかどうか、よく考えてからでも遅くはないでしょう。
子どもの成長を待って、本人と相談するでも良いかもしれませんね。
まとめ
赤ちゃんのうちは、私たちが認識しているような「ほくろ」ではなく、あざの一種である「色素性母斑」というものです。
その形状や大きさによっては注意しなければならないものがあるため、もし赤ちゃんに黒や赤い斑点色素性母斑が見られたら、一度かかりつけ医に相談してみると良いでしょう。
初めての育児は、不安も多いもの。
ママが赤ちゃんの様子を観察して、少しでも気になることがあれば、遠慮なく専門家に相談し、不安や悩みを早期に解消するようにしてくださいね。