赤ちゃんの赤いあざについて

赤ちゃんの赤いあざ「サーモンパッチ」

赤ちゃんのおでこや眉間、まぶたなどにみられる赤いあざは「サーモンパッチ」と呼ばれています。

 

これは新生児にしばしば見られるあざの種類のひとつで、特別な病気や疾患なわけではありません

生まれたばかりの赤ちゃんの肌は、全体的に赤っぽいことが多いのであまり目立たないこともありますが、肌の色が落ち着いてくると、目立つようになることもあります。

 

サーモンパッチは、成長につれてだんだん薄くなり自然に消えていくので過剰に心配することはありませんが、正しい知識を持っておくことは大切ですね。

また、サーモンパッチとよく似ているあざで、治療が必要なものもあります。

 

今回は、そんな赤ちゃんの”あざ”について、その特徴や治療法についてご紹介します。

 

サーモンパッチとは

サーモンパッチは、赤ちゃんのおでこやまぶたなど顔の中心部に近いところにできることが多い、平たく赤いあざのことです。

同じような赤いあざで、うなじや首の付け根あたりにできるものは「ウンナ母斑」と呼ばれ区別されています。

 

【原因は?】

皮膚の毛細血管が拡張することにより、赤みを帯びたあざとなって肌にあらわれたものと考えられています。

 

【経過は?】

拡張した毛細血管なので、指などで押すと一時的に赤みが消えます。

また、赤ちゃんが泣いたり入浴で体が温まったときなどは、血管がさらに拡張し一時的に赤みが増すことがあります。

 

顔の目立つ部分にあらわれることが多いので、心配になってしまうと思いますが、ほとんどの場合、成長とともに自然に薄くなり、やがて消えていくことが多いので、落ち着いて経過を観察するようにしましょう。

 

 

【治療は?】

2歳ころまでには自然に消えることが多いのですが、もし赤みが消えず、気になる場合は治療することも可能です。

 

治療方法としては、レーザーによる治療が一般的。

必要であれば、皮膚科か形成外科で相談してみましょう。乳幼児の治療を多く扱っている病院もあります。

 

レーザー治療は、病院の方針やあざの程度にもよりますが、1~3ヶ月に1回、1年近くかけて治療を行っていきます。

痛み止めのコントロールもしてもらえるので、小さい赤ちゃんの治療も安心です。

また、保険も適用されます。

 

将来治療する可能性がある場合は、治療方法や費用などについて、一度確認しておくといいですね。

 

実は、サーモンパッチとよく似た形状で自然消滅しないタイプのあざもあります。

その際は、早めに治療を受けた方が良いこともありますので、2歳ころを目安に一度専門医に相談してみましょう。

 

サーモンパッチと似た形状のあざ

赤ちゃんの顔のあざは、自然に薄くなり成長とともに消えていくものとそうでないものがあります。

成長してもなかなか薄くならない場合は、サーモンパッチ以外のあざの可能性もあります

 

【単純性血管腫】

サーモンパッチより、肌の色と赤いあざ部分の境界がはっきりしているのが特徴です。ワインのように深い赤色の場合もあるため、「ポートワイン血管腫」と呼ばれることもあります。

 

乳児期は平らですが、だんだん隆起してくることもあります。

また、成長とともにあざの面積が広がり、皮膚が厚くなったりボコボコした腫瘤(しゅりゅう)ができてしまうこともあります。

 

このあざは自然消滅しないので、レーザーなどによる治療をするかどうかの判断が必要です。

特に、顔にある大きな単純性血管腫は、「スタージウェーバー症候群」という病気の可能性もあります。

筋力の低下や視力障害などの症状につながることもありますので、専門医の受診が必要です。

 

【苺状血管腫】

サーモンパッチと同じく毛細血管が拡張してできたものですが、赤い点状から次第に赤いつぶつぶが隆起して、苺のように見えることからその名が付きました。

 

1歳前後で最も大きくなり、小学生になる頃にはだんだんと自然に消えていきますが、皮膚の表面にシミが残ってしまうこともあります。

粘膜の近くや潰瘍になりやすい部位にできた場合は、レーザー治療を進められることが多いようです。

 

 

【海綿状血管腫】

血管が皮膚の下で塊り状態になったものです。

サーモンパッチと同じく淡い赤色から青紫色のものもあり、平らなもの、隆起するものなど形状もさまざまです。

 

薄いものは日焼けなどにより目立たなくなりますが、自然消滅することはないので、気になる場合は治療も検討してみましょう。

 

 

まとめ

生まれてきた赤ちゃんの顔にあざがあった場合、ショックを受けてしまうママもいるかもしれませんね。

まずは、赤ちゃんのあざの状態を確認し、専門医に相談してみましょう。

そのうえで、将来的に赤ちゃんのあざの治療をどうするか、ママとパパで話し合ってみてください。

 

ヨーロッパでは、赤ちゃんの顔のあざのことを「天使のキスマーク」と呼ぶそうです。

天使が特に可愛がっていた赤ちゃんは、生まれてからもすぐわかるようにキスマークを付けておいたという素敵な言い伝えがあるんですよ。

天使からのキスマークが消える代わりに、ママやパパからの愛情をたっぷり注いで育ててあげましょう。

この記事を書いたライター

北村 美涼
北村 美涼

関西在住、1男1女を持つワーキングママです。 産休、育休、フレックス、時短、在宅、テレワーク、といろいろな勤務体系経験済み! ハワイとたこ焼きと太陽の塔が大好き!どれも私のパワーのみなもとです。

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