生後10ヶ月ごろの睡眠退行ってどんなもの?
睡眠退行という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
睡眠退行とは、夜泣きや寝つきの悪化、昼寝の減少などが見られる現象のこと。
生後10ヶ月ごろに必ず起こるものではありませんが、睡眠パターンが変化することで起こる場合があります。
なぜ睡眠退行が起こることがあるのか、原因やその特徴についてまとめました。
生後10ヶ月ごろに睡眠退行が起こる原因
睡眠退行は、身体や脳の発達に伴い、赤ちゃんの睡眠パターンが変化することで起こると言われています。
つかまり立ちや指先のこまかい動作など、新しくできるようになることがたくさん増える時期ですので、脳が活発に働いているからかもしれませんね。
この睡眠退行は一時的なものだと言われています。
睡眠のパターン変化はママやパパにとっては戸惑う元かもしれませんが、赤ちゃんの成長の一過程だとも言えます。
生後10ヶ月ごろの睡眠退行の特徴
生後10ヶ月ごろの睡眠退行の特徴は、次のようなものです。
【特徴①夜に目が覚めて泣く】
夜に泣くことを一般的に夜泣きと言いますが、夜泣きと睡眠退行は一般的には別物だと言われています。
ただし、夜泣きと睡眠退行の違いは見分けにくいでしょう。
生後10ヶ月ごろは夜泣きをする赤ちゃんも多くおり、赤ちゃんによってその程度は大きく異なるからです。
そのため、夜泣きをあまりしなかった赤ちゃんの場合、睡眠パターンの変化による睡眠退行は起こることがあるので、急に夜中に起きて泣くようになり、「夜泣きが始まった」と感じるママパパもいるかもしれません。
しかし、睡眠退行では急に泣いて起きるというよりは、夜中に真っ暗な中で目が覚めてしまい、普段と違う様子に赤ちゃん自身が戸惑い、びっくりして泣いてしまうことの方が多いかもしれません。
【特徴②寝つきが悪くなる】
睡眠パターンが変化している時期なので、以前よりも長い時間がかかって寝付いたり、寝付いた後も短時間で目が覚めたりしてしまうこともあります。
「前はこんなに寝かしつけに時間がかからなかったのに・・・」など、戸惑うママパパもいるかもしれません。
【特徴③夜、起きる回数が増える】
長時間ぐっすりと眠っていたという赤ちゃんも、夜に目が覚めてしまうということも。
発達に伴う多くの刺激に対し、寝ている時も脳が活性化して、ちょこちょこと起きてしまうのかもしれませんね。
【特徴④昼寝が減る】
睡眠パターンの変化により、お昼寝の時間が短くなったり、朝は寝なくなったりなどの特徴が見られる赤ちゃんもいます。
朝寝は1歳過ぎくらいからしなくなる子もいますが、大きく個人差があるため、生後10ヶ月ごろにしなくなるのも不思議ではありません。
【特徴⑤睡眠不足により機嫌が悪くなることも】
睡眠退行は睡眠パターンの変化により起こるものですが、これまでより睡眠時間が短くなると、赤ちゃんの日中の機嫌が悪くなってしまうことも。
赤ちゃんとしても、自分の意思とは反対に目が覚めてしまうため、それが嫌で泣いてしまうことがあるかもしれませんね。
睡眠退行が起きた時の対策
睡眠退行が起きると、赤ちゃんに付き合うママの方が睡眠不足に陥り、体調を崩しやすくなることがあるかもしれません。
自然に元のリズムに戻るとは言われていますが、対策としてはどのようなものがあるでしょうか。
【生活リズムを見直す】
睡眠退行が起こるまでは正しい生活リズムで生活できていた赤ちゃんも、あまりリズムを意識せずだった赤ちゃんも、生活リズムを一旦見直してみましょう。
2ヶ月後には1歳になる赤ちゃん。
起きる時間や寝る時間は大人と少し違っても、朝日を浴びて起きて、暗くなったら落ち着いた環境の寝室で寝るという基本リズムを中心に、食事の時間、お昼寝の時間を見直してみてください。
【寝る部屋の環境を整える】
リズムと一緒に寝る部屋の環境も見直してみましょう。
寝る部屋のカーテンが薄く、街灯の灯りが気になったり、リビングの隣だからテレビ音が気になったりという環境ではないでしょうか。
これまではそのような環境でも平気で寝ていたとしても、睡眠パターンが変化している時期には、それが刺激となる場合があります。
暑さや寒さなどの気温、湿度なども一緒に整えてみましょう。
【赤ちゃんが心地よく寝られる方法を探す】
赤ちゃんによって、心地よく寝られる環境は異なります。
音のない静かな環境が良い赤ちゃんもいれば、オルゴール音やホワイトノイズなどの音があった方が寝やすいという赤ちゃんもいます。
赤ちゃんに合った、落ち着いて寝やすい方法を探してあげましょう。
まとめ
赤ちゃんに睡眠退行の特徴が見られたら、それは成長の証かもしれません。
睡眠退行は生後10ヶ月だけでなく、新生児や生後3ヶ月〜4ヶ月、7ヶ月〜8ヶ月、1歳頃、1歳半、2歳頃など、大きく成長する時期に見られると言われています。
ママやパパにとってはなかなか寝ない、何度も夜起きるのは大変かもしれませんが、赤ちゃんも不安である場合も多いので、赤ちゃんに合った、心地よい環境で寝かせてあげられるよう、できる限り工夫してみましょう。