月齢によって睡眠時間は変わる
赤ちゃんのお世話が始まって気付くことのひとつが
「赤ちゃんってこんなにずっと寝ているものなの?」
ということかもしれません。
赤ちゃんの睡眠時間は月齢とともに変化していきます。
生まれて間もない0~1ヶ月までの赤ちゃんの睡眠時間と生活リズムの特徴を見てみましょう。
0~1ヶ月の赤ちゃんの睡眠時間は
この時期の赤ちゃんは、1日に合計16~20時間もの間眠っています。
日中と夜間の区別はなく1回の睡眠時間の長さも決まっていないため、30分ほどで起きてしまったり、4時間まとめて寝てくれたりとバラバラです。
これは、この時期の赤ちゃんの睡眠は浅い睡眠(静睡眠:大人でいうレム睡眠)と深い睡眠(動睡眠:大人でいうノンレム睡眠)のサイクルが短いことと関係しています。
大人の睡眠サイクルは90~100分ですが新生児の場合は40分くらいと、大人の半分の時間だそうです。
また、大人と比べて深い眠りにつく時間が短いので、少しの刺激でも目を覚ましてしまうこともあるのです。
せっかく目を覚ましてくれても、授乳が済むと大抵すぐ眠ってしまいます。ミルクを飲むだけで体力を消耗してしまうのかもしれませんね。
睡眠時間について気になることは?
赤ちゃんのお世話に慣れないうちは
「ずっと寝ているけど大丈夫?」
「眠りが浅くてすぐ起きるけど寝不足では?」
と心配になることがあるかもしれません。
【ずっと寝ているけど大丈夫?】
小さな赤ちゃんが4時間も5時間もずっと寝ていても、特に問題はありません。
新生児の場合でもお腹が空けば目を覚ますので、基本的にはそのまま起こさなくても大丈夫。
ただし、暑い時期や乾燥している室内では脱水症状に注意が必要です。
呼吸や汗の状態、顔色などをこまめにチェックしましょう。
目はつむっているけれどもモゾモゾと体を動かしているときに、母乳やミルクを近づけるとそのまま飲んでくれることもありますよ。
また、いつも睡眠時間が長い場合は授乳回数が少なくなる傾向にあります。
この時期の赤ちゃんの体重増加の目安(1日25gほど)を下回る場合は、1ヶ月健診の時に医師や助産師と相談し今後の方針を決めるようにしましょう。
【すぐ起きるけど寝不足では?】
大人でも細切れにしか眠れなかった日は、疲れが取れなくて寝不足のように感じてしまうことがありますよね。
眠りが浅い赤ちゃんも寝不足になるのでしょうか。
基本的に赤ちゃんは本能のままに生活しています。昼と夜の区別もないため、昼間寝ようと夜中に起きようと気にしていません。
眠たい時に眠っているので、必要以上に心配しなくても大丈夫です。
自分の寝たいときに寝て起きたいときに起きているので、トータルで考えれば寝不足にはならないと思ってよいでしょう。
0~1ヶ月の赤ちゃんの生活リズムは
1日の大半が眠っている状態で、昼と夜の区別もなく睡眠、授乳、排せつを繰り返しています。
大人は基本的に夜になると眠たくなり、朝になると目が覚めるという生活リズムが整っていますよね。
これは、人間が持っている「体内時計」の働きによるものなのです。
体内時計は、睡眠をはじめとした体のリズムを整える役割を持っていて、脳から分泌される「メラトニン」というホルモンによってうまく機能するようになっています。
しかし、生まれて間もない赤ちゃんは自分で十分な量のメラトニンを作ることができません。
そのため、体内時計をうまく機能させられず、生活リズムもまだ整わないのです。
生活リズムを整えるポイント
0~1ヶ月の赤ちゃんの場合、無理して生活リズムを整える必要はありません。
2ヶ月頃から自分でメラトニンを作れるようになってくるので、体内時計が働き自然と生活リズムが整ってくるようになります。
この時期は、その手助けとしてメラトニンが生成されやすい環境を作ってあげることを意識する程度で良いでしょう。
【朝の光を浴びる】
太陽の光を浴びるとメラトニンの分泌は一旦ストップします。
その後14~16時間くらい経つと再びメラトニンが活発に分泌されるようになり、同時に自然と眠くなります。
たとえば、朝7時に太陽光を浴びると、夜9時ころにメラトニンの分泌が始まり眠くなってくることが期待できますね。
毎日同じ時間帯に眠くなってくると、だんだん生活リズムも整ってきます。
【夜は刺激を与えない】
自然な眠りに誘ってくれるメラトニン。
朝の光を浴びることで夜間に多く分泌されるのですが、夜でも明るすぎる環境にいると分泌が抑えられてしまうそうです。
夜は適度に照明を落とした環境で赤ちゃんを寝かせてあげましょう。
また、夜間の授乳時も電気を明るくし過ぎず、静かな環境で刺激を与えずに授乳から入眠の自然な流れを作ってあげましょう。
赤ちゃんと過ごす室内の温度や湿度に注意してみるのも良いですね。
まとめ
0~1ヶ月の月齢の赤ちゃんは1日の大半を眠って過ごすことが多いのですが、よく眠ってくれる子なら
「ママも休める、ラッキー」
くらいの気持ちでいると育児が少し楽に感じられるのではないでしょうか。
また、あまり長く眠ってくれない子の場合は
「新生児期にも目を覚ましている写真がいっぱい撮れてラッキー」
とも考えられますよね。
大人がそうであるように、赤ちゃんの睡眠時間にも個性があります。
本やネットの情報や、他の赤ちゃんを比べて心配し過ぎないようにしましょう。