生後11ヶ月のママが抱える授乳の悩み
生後11ヶ月になると指さしをしたり、言葉の理解が進んで簡単なやりとりができるようになったりと、コミュニケーションもしやすくなってきます。
伝い歩きも安定して、ますます行動範囲が広くなりますよね。
ママの悩みのタネであった離乳食や授乳にも、少し終わりが見えてくる時期です。
1歳まで残り1ヶ月。生後11ヶ月のママは、どのような授乳の悩みを抱えているのでしょうか。
悩み1.卒乳と断乳どちらが良いの?
生後11ヶ月になると、卒乳や断乳といった言葉が頭をよぎるママが増えるでしょう。
この2つにはどのような違いがあり、どちらを選べば良いのか、迷ってしまいますよね。
【対策】
卒乳とは、赤ちゃんが自然に母乳を飲まなくなること。
断乳は仕事復帰や服薬、体調などさまざまな理由から、ママが主体となって母乳をやめることです。
またママが計画的に授乳を減らし、最終的に母乳を飲まなくなることを、卒乳ととらえることもあります。
一昔前までは「1歳までに断乳をしたほうが良い」という考えがありました。
しかし現在では、ママが望む限りは飲ませるのが主流になり、卒乳を選択するママが多くなっています。
それぞれの、メリットやデメリットを比べてみましょう。
~卒乳の場合~
メリット
・赤ちゃんへの負担が少ない
・満足するまで母乳をあげるため、赤ちゃんの心の安定に繋がる
・寝かしつけが楽
デメリット
・長く授乳を続けることで、ママの時間・体力・精神的負担が増える場合がある
・体や力が大きくなって授乳をすると、おっぱいに痛みを感じることがある
・卒乳まで夜間授乳が続くことも
~断乳の場合~
メリット
・ママのタイミングで授乳を終えられる
・職場復帰したとして、仕事中に胸が張ることがなくなるが可能になる
・体力や精神的に余裕ができる
デメリット
・断乳成功までは、赤ちゃんが泣き叫んで大変
・ママが罪悪感を感じることがある
卒乳と断乳、どちらが良いということはなく、赤ちゃんとママの事情や考えで決めて良いのです。
それぞれメリットとデメリットがあるため、ママにとって後悔のないようにしたいですね。
悩み2.夜間授乳は虫歯になりやすい?
生後11ヶ月頃には、上下の前歯が4~8本程度生えている子もいるのではないでしょうか。
そうすると気になるのが、虫歯ですよね。
「特に夜間の母乳やミルクが虫歯の原因になる」というのを聞いて、授乳を続けることに不安を感じるママがいるようです。
【対策】
虫歯菌はショ糖、つまり砂糖を代謝して増殖し、その際に作られる酸が虫歯の原因になります。
そのため、母乳やミルクに含まれる乳糖は、虫歯の直接的な原因にはなりにくいとされています。
むしろ母乳には、抗菌成分であるラクトフェリンが含まれており、虫歯の予防効果が期待できます。
赤ちゃんが母乳やミルクだけを飲んでいる時期は、虫歯のリスクは少ないのです。
しかし離乳食がはじまり糖分の摂取が増え、母乳やミルク+砂糖+虫歯菌の条件が揃うと、一気に虫歯のリスクが発生します。
授乳自体が虫歯を引き起こすわけではありませんが、離乳食の食べかすがついていたり、寝る前にジュースを飲んでそのまま寝たりすると、虫歯ができる可能性が高くなります。
また虫歯菌を洗い流してくれる唾液の分泌量が減ることから、夜間は虫歯のリスクが高くなるようです。
歯の本数も増えてきた生後11ヶ月の赤ちゃんの虫歯が気になる場合、以下のような対策をしましょう。
・食後や授乳後、寝る前は歯みがき(歯をガーゼなどでふく)をする
・生活リズムを整え、免疫力を上げる
・唾液の分泌を促すため、授乳後は歯ぐきのマッサージをする
・離乳食やおやつでの糖分の摂取を控える
歯みがきを嫌がる赤ちゃんは多く、夜間授乳後はさらに大変ですよね。
日々の心がけで虫歯のリスクは減るため、できることからはじめましょう。
悩み3.フォローアップミルクは必要?
生後11ヶ月になると、フォローアップミルクの存在が気になるママもいますよね。
「フォローアップミルクってなに?」「母乳やミルクから切り替えないといけないの?」といった疑問をもつママも多いでしょう。
【対策】
フォローアップミルクは、母乳やミルクの代わりではなく、牛乳の代用として作られたものです。
生後9ヶ月以降の赤ちゃんに足りない栄養素を補ったり、離乳食が進まず栄養の偏りが気になったりする際に、離乳食と併用して飲ませることがあります。
食事の補助という役割のため、離乳食が順調に進んでいれば、必ずしも必要ではありません。
・離乳食を食べない
・体重が増えない
・栄養の偏りが心配
などの場合は、フォローアップミルクを上手に取り入れてみるのも良いでしょう。
必要かどうか迷ったときは、かかりつけ医に相談してみてくださいね。
まとめ
生後11ヶ月になると、母乳やミルクからの卒業を意識するママが多いようです。
保育園入園を控え、実際に動き出しているママもいるでしょう。
授乳を終える時期ややり方に、正解はありません。
ママの考えやタイミングで授乳を終える場合でも、赤ちゃんがかわいそうなんて思わず、自分の選択に自信をもってくださいね。
授乳がなくなっても、赤ちゃんは変わらずママのことが大好き。
今まで以上に抱きしめ、たくさんスキンシップを取ることを心がけたいですね。