産後に体型が変化する理由
妊娠中は体重が増え、体型も変わります。
しかし「出産したのに体重が戻らない、体型が戻らない」という悩みを抱えているママも多いのではないでしょうか。ホルモンの働きにより、ママの皮下脂肪が増えることもその一因ですが、赤ちゃんに合わせた生活が原因になる場合もあります。
赤ちゃんと一緒にママも横になることが多く、低月齢のうちはあまり外出もできないのでどうしても運動不足になりがちです。
また、母乳のためにと食事量を増やしてしまったり、楽だからとリラックスウェアばかり着ているママもいることでしょう。
妊娠中についてしまった余分な脂肪、出産によりゆるんでしまった骨盤。これらは時間がたてば自然に元通りになるというわけではありません。産後太りがそのままの体型になってしまう前に、元の体型に戻しやすい時期を逃さず積極的に体型戻しに取り組んでみましょう。
産後の体型戻しを始める時期
産後の体型で特に気になる部分といえばバストとお腹ではないでしょうか。個人差もありますが、体型戻しを始める時期は、産後2~3ヶ月が目安です。無理のない範囲で進めていきましょう。
【バストケアを始める時期】
妊娠から授乳期にかけて、ママのバストは大きく豊かになりサイズアップします。しかし、バストが急激に大きくなると皮膚に負担がかかり、バストの重みを支えられず次第に垂れてしまうことがあります。授乳期が終わると乳腺や脂肪が急激に減り、妊娠前よりもサイズダウンして「しぼんでしまった」と感じるママもいるようです。 妊娠中の大きさをキープすることは難しいですが、元のサイズに戻った時に形を崩さないように授乳中からバストケアが必要です。
【骨盤ケアを始める時期】
妊娠中に分泌されるホルモンには、産道を確保するために骨盤の靭帯を緩め、骨盤を開きやすくする作用があります。妊娠出産時に開いた骨盤は、産後3~4ヶ月くらいかけて徐々に元の位置に戻っていくのが一般的です。
しかし、産後の運動不足や筋力低下により、骨盤は正常な位置に戻りにくくなることがあります。
いつまでも骨盤が戻らないと下半身を中心に脂肪がつきやすくなってしまい、産後太りにつながります。また、冷え性、便秘、尿漏れなどの原因になることもあります。 産後の床上げが終わる3ヶ月頃から骨盤戻しに取り組みましょう。
産後の体型戻しの方法
産後の体型回復は肥満解消のためのシェイプアップとは異なります。無理な体型回復は体調を崩したり、子宮下垂などの後遺症を引き起こす危険もあるため注意しましょう。
まずは体調の回復を優先的に進めていき、徐々にステップアップしていきます。
【食事のバランス】
バランスの良い食事を心がけ、甘いおやつや脂っこいものを控えましょう。授乳中はカルシウムが不足しがちですので、小腹が空いたときはヨーグルトがおすすめです。また、便秘になるママも多いので野菜を中心にしたメニューを考えてみましょう。
【運動不足の解消】
外出できるようになったら、積極的に赤ちゃんとのお散歩を楽しみ、運動不足を解消しましょう。おなかに力を入れ、腹筋を意識しながら歩くようにします。また、自宅でできるエクササイズとして、産後すぐから始められる産褥体操などの軽いストレッチや体操を行うのもおすすめです。赤ちゃんと一緒に楽しめるエクササイズもあるので、育児をしながら取り組んでみましょう。
【バストケア】
保湿、マッサージ、エクササイズ、補正下着などが有効です。
授乳期は、赤ちゃんの口に入っても安心なオーガニックや植物由来の保湿剤を選びましょう。ただし、はちみつ入りの製品は、乳児ボツリヌス症の危険があるので避けましょう。
授乳中の下着は補正効果が弱いものが多いですが、就寝中も下着を付けたり、乳首の引っ張り飲みをやめさせるだけでもバストの形の崩れを防ぐのに効果があります。
【骨盤ケア】
ウォーキング、ストレッチ、骨盤回復用下着(ニッパー、ガードルなど)など、取り入れやすいものから始めてみましょう。
産後は徐々に体が回復する時期です。出産直後は骨盤の回復を促す程度のニッパーやサポーター付きのガードルタイプでやさしく保護しましょう。無理な締め付けはかえって骨盤底の回復を妨げるだけでなく、軽失禁の原因となったり、体型を崩す恐れもありますので、注意が必要です。