新生児の体重が増えない理由とは?

新生児の体重が増えない理由とは

新生児期の体重の悩み

新生児期に、赤ちゃんの体重があまり増えないと、母乳の量が足りているのか、赤ちゃんが上手く飲めているのかなど、悩むことがありますよね。
新生児は、生まれたときの体重の個人差が激しいため、平均値で見るよりも、その子の日々の体重の増減を見ることで、成長具合や授乳量の過不足を判断したほうが良いでしょう

 

今回は、新生児特有の「生理的体重減少」や、新生児期に体重が増えない理由について詳しくご紹介します。

新生児の平均体重の目安

生まれてすぐから生後28日未満の赤ちゃんのことを「新生児」と呼びますが、この時期の赤ちゃんの平均体重はおよそ3kgほど。男女の平均値は以下のとおりです。(※)

 

・男の子3.04kg
・女の子2.96kg

 

新生児期は1日20~40gほど体重が増加すると言われていますので、成長の目安にすると良いでしょう。2週間で300gほど増えているのが最低ラインの目安です。
1日の体重増加が20g未満の場合は、一度かかりつけ医を受診するようにしましょう。生後1ヶ月を迎える頃に、出生時より1kgほど体重が増えていることが理想的です。

 

※データ参照:厚生労働省『平成22年乳幼児身体発育調査』(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/73-22-01.pdf)より

新生児の体重の測り方

まずは、赤ちゃんの体重の測り方についてご紹介します。

 

【ベビースケールで測る場合】
新生児期の赤ちゃんの体重は、ベビースケールという赤ちゃん用の体重計で測ります。ベビースケールは赤ちゃんが乗るところがバスケット状になっていて、ねんね期の赤ちゃんをそのまま乗せることができるようになっています。計測単位は、5g、20g、50gと3種類があります。最大20kgまでというものがほとんどなので、子どもが6歳になる頃には使えなくなります。

 

感度が高いものほど価格も高く、5g単位で細かく計測できるものは1万円ほどで販売されています。しかし、普段使用する程度であれば、通常8,000円前後の20g単位で測れるベビースケールで問題ありません。レンタルなどもあるので、お試しで使ってみたいというママにおすすめです。

 

ベビースケールでの体重測定はとても簡単で、裸(もしくはおむつだけ)の状態の赤ちゃんを静かにスケールに乗せるだけです。1回の授乳量が知りたいという場合は、授乳の前後に測り、その差で授乳量を把握します。1g=1㏄を目安に考えましょう。
あまり神経質にならないためにも、授乳ペースがつかめたら、1~2週間おきに計測し、体重の増減を確認するようにしてください。

 

【一般的な体重計で測る場合】
ベビースケールほど正確には測れませんが、わざわざベビースケールを購入しなくても一般的な体重計を使って新生児の体重を測ることができます。手順は以下の通りです。

 

①お風呂前など赤ちゃんが裸の状態で使います。まずママだけが体重計に乗って測定します。
②次にママが赤ちゃんを抱いたまま体重計に乗って計測します。
③赤ちゃんと一緒に乗った時の体重から、ママ1人の時の体重を差し引いた差が、赤ちゃんの体重です。

 

自宅では上記のような方法で体重を測り、ベビースケールが必要なときは外出先で使うというのも1つの方法です。ベビースケールは、小児科や地域の子育て支援センター、ショッピングモールなどの授乳室(赤ちゃん休憩室)などに置いてあります。おむつ交換や授乳のついでに計測してみると良いでしょう。

生理的体重減少とは

生後3~5日は、赤ちゃんの体の中にたまっていたうんちやおしっこが体外に排出されるため、一時的に200~300g体重が減ることがあります。これを「生理的体重減少」と言います。
生後7~12日を過ぎる頃には出生体重に戻り、体重が増えだしますので特に心配は要りません。

新生児の体重が増えない理由とは

新生児の体重が増えないときに考えられる原因は以下の通りです。

 

【赤ちゃんがミルクや母乳を飲むのが下手】
新生児の赤ちゃんは生まれたばかりで、おっぱいやミルクを飲むのは初めての経験です。赤ちゃんが上手に飲めるようになるまで、授乳の仕方を工夫し、温かく見守ってあげましょう。母乳だけで足りていないと感じた時は、粉ミルクで不足分を補うようにします。完全母乳育児が軌道にのるのは生後2ヶ月くらいからと言われていますので、まだこの時期に母乳不足だと諦めないようにしましょう。

 

【母乳量が不安定】
赤ちゃんが生まれたばかりで、ママの体も最初はどのくらい母乳を作ればよいかわかりません。赤ちゃんが母乳をよく飲むようになると、それに合わせてママの体もたくさん母乳を作るようになります。
新生児の頃は、母乳量が不安定なことはよくあるので、あまり神経質になる必要はありません。まずは赤ちゃんにおっぱいを吸ってもらい、授乳リズムをつかむように心がけましょう。気になる場合は、母乳外来で相談してみると良いでしょう。

 

【病気が原因】
赤ちゃんがちゃんとミルクや母乳を飲み、排泄もきちんとしているにもかかわらず、極端に体重が増えない場合は病気が原因かもしれません。
また、嘔吐が多い場合も体重が増えない原因の1つです。何らかの病気であることも考えられます。
一度かかりつけ医を受診すると良いでしょう。

まとめ

新生児期は、体重の増減が特に気になる時期ですよね。ベビースケールなどを活用し、数値として成長度合いを見ることで安心感を覚えるママもいるでしょう。しかし、あまり体重の増減を気にし過ぎてしまうと、かえって育児ストレスになってしまいます
「母乳が足りていないのかも」「きちんと母乳を飲めていないのかも」と母乳育児に対するプレッシャーが重くのしかかることで、余計に母乳の出が悪くなってしまうこともあるそうです。

 

未熟児や低体重児として生まれてきた赤ちゃんは、こまめに計測する必要があるかもしれませんが、そうでない場合は、あくまで目安として捉え、体重の増減にこだわり過ぎないようにしましょう
赤ちゃんの日々の成長を、ゆったりとした気持ちで見守ることも大切ですよ。

この記事を書いたライター

月子
月子

親の病を機に九州へ舞い戻る一児のママライター。 おかしな方言の使い方をする子どもに笑い、癒されながら、バタバタ過ごす毎日です。 趣味は料理とベランダ菜園。育てたものはおいしく食べています! 心がほっとするような、楽しく役立つ情報をたくさんお届けしていきたいです。

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