生後10ヶ月の赤ちゃんがハイハイしない
ハイハイをする赤ちゃんは、まさに赤ちゃんらしく、この時期しか見られない行動ですよね。
そんなハイハイを始める時期の目安はいつごろだと思いますか?
平成22年に行われた厚生労働省の「乳幼児身体発育調査」では、生後9~10 ヶ月未満の乳児の 90%以上がハイハイができるという調査結果があります。(※1)
ただし、ここでのハイハイは腰を持ち上げずに這う「ずりばい」や、腰と同時に膝も上げて這う「高ばい」もハイハイの中に入ります。
つまり、生後10ヶ月ごろには約9割以上の赤ちゃんが、ずりばい、ハイハイ、高バイのいずれかの形の移動ができているということと捉えられますね。
そう聞くと、生後10ヶ月近くになっても、赤ちゃんがハイハイしないでいると不安になるママもいるかもしれません。
しかし、結論としては生後10ヶ月でハイハイしないからと言って、心配する必要はありません。
あくまで発達の目安なので、健診で医師から指摘等されていなければ、問題ないことがほとんどです。
生後10ヶ月ごろは、ちょうど9〜10ヶ月健診を受ける頃。
ハイハイをしないこともそうですが、それ以外で赤ちゃんの発達で心配なことがあれば医師に相談し、診てもらうと安心できるかもしれません。
問題はないものの、なぜハイハイをするようにならないのか、気になるところですよね。
今回は生後10ヶ月ごろの赤ちゃんがハイハイをしない時、どんなことが原因となりうるのかについて見ていきましょう。
生後10ヶ月の赤ちゃんがハイハイしない原因
生後10ヶ月の赤ちゃんがまだハイハイをしないのは問題がないことが多いですが、原因としてはどのようなことが考えられるでしょうか。
【赤ちゃんの個人差によるもの】
赤ちゃんの成長には大きく個人差があるものです。
みんながみんな、同じように発達、成長するものではありません。
ハイハイをしないまま、立ったり、歩いたりする赤ちゃんもいます。
ハイハイしないで、お尻を器用に動かして移動する”シャフリングベビー”と呼ばれる子もいます。(日本語では「いざりばい」と呼ばれることも)
シャフリングベビーはハイハイする赤ちゃんと比べると多くはありませんが、異常ではなく、個性の1つと言われています。
ハイハイだけが、赤ちゃんの移動手段ではないんですね。
ハイハイができるかできないかだけに注目するのではなく、他の発達面や前月より成長したところに目を向けてみましょう。
赤ちゃんのペースで成長していれば、問題がないことがほとんどです。
【赤ちゃんを取り巻く環境によるもの】
赤ちゃんのモチベーションや環境も、ハイハイの開始時期に影響を与えることがあると言われています。
例えば、ハイハイするだけの十分なスペースがない場合は、先につかまり立ちを始める子もいます。
その他にも、ハイハイして移動しなくてもママがいつも一緒でおもちゃを持ってきてくれる、興味深いものが移動しないといけない場所にないなど、ハイハイをしなくても楽しく過ごせているケースもあるでしょう。
ハイハイを促すには、安全な広いスペース、また赤ちゃんを刺激する興味のあるおもちゃなどが遠くにあることがきっかけとなることがあります。
もし、ハイハイを促したい場合には、赤ちゃんのいつもの環境はどうかな?と見直しから始めてみるのもいいかもしれません。
住宅内にスペースが確保できないようなら、支援センターなどに遊びに出かけて広いスペースで思いっきり遊んでみるのもいいですね。
【筋力の発達の問題】
ハイハイをするには、頭部や上半身の筋力とバランスが重要です。
首がしっかり据わっていて、体幹筋力がついていることがハイハイができる条件となります。
筋力の発達も個人差が大きいですし、筋力がついたからといって、すぐにハイハイができるようになるわけでもありません。
身体的発達について気になることがある場合には、かかりつけの小児科医に相談してみましょう。
9〜10ヶ月健診の際に聞いてもいいですね。
ハイハイの練習は必要?
生後10ヶ月になってもハイハイしないのは、ハイハイの練習をしていないからでは?と思う方がいるかもしれません。
基本的にはハイハイの練習は必要ありませんが、遊びの一環で練習してみるのもいいですね。
練習方法は、赤ちゃんをうつ伏せにし、少し離れたところから呼びかけてみたり、好きなおもちゃを少し遠くへ置いてみましょう。
練習中、ゴロンと転がった時に頭を打たないよう、周りにマットを敷いたり、補助をしたりと安全に気をつけながら行いましょう。
また、赤ちゃんはママやパパの真似が大好きです。
ママやパパがハイハイを楽しんでいる様子を見せてあげるのもいいですね。
まとめ
生後10ヶ月の赤ちゃんがハイハイしないのは、基本的には問題がないことが多いです。
気になることがあれば医師に相談し、問題ないと言われればあまり気にせず、その他の赤ちゃんができるようになったことに注目してみましょう。