月齢が進むと睡眠時間も変わる
2~3ヶ月になると、ママは赤ちゃんのお世話に慣れると同時に、昼夜逆転や頻回授乳など、育児の疲れがたまってくるかもしれません。
そこで気になることのひとつが赤ちゃんの睡眠時間と生活リズムではないでしょうか。
「そろそろまとまって眠ってほしいな」
「いつ頃になったら、夜、長い時間寝てくれるんだろう」
そんな気持ちにもなることもあるかもしれません。
赤ちゃんの睡眠時間は月齢とともに変化していきます。
月齢2~3ヶ月ころの赤ちゃんの睡眠時間と生活リズムの特徴を見てみましょう。
2~3ヶ月の赤ちゃんの睡眠時間は
新生児の頃は1日に16時間以上眠っていた赤ちゃん。
この時期になると、1日に合計13~15時間くらいと、少しずつ眠っている時間が短くなり起きている時間が増えてきます。
まだ日中と夜間の区別はありませんが、なんとなく昼間に起きていることが多く、夜に少し長めに眠ってくれるようになったと感じるママもいるかもしれません。
生後3ヶ月間は身長・体重の成長ペースが著しい時期で、それに伴って1回の授乳量も増えてきます。
母乳やミルクは腹持ちが良いので、たっぷり飲んでお腹がいっぱいになると「お腹が空いて」起きる回数が減るというわけなんです。
ただし、まだ浅い睡眠(静睡眠:大人でいうレム睡眠)の時間が長いので、目を覚ましやすいと感じることも多いかもしれません。
空腹以外の原因(温度や湿度、テレビの音量や照明の明るさなど)で起きないように気を付けてあげましょう。
2~3ヶ月の赤ちゃんの生活リズムは
体内時計に影響を与える「メラトニン」というホルモンの分泌が増えてくるので、少しずつ昼と夜の区別がつき、生活リズムが整いはじめます。
とは言うものの、メラトニンの分泌量や赤ちゃんの睡眠時間には個人差がありますから、なかなかまとまって寝てくれなくても気にし過ぎないようにしましょう。
体内時計が「時間になったら眠たくなる」仕組みだとすれば、「疲れたら眠たくなる」仕組みが「恒常性維持(ホメオスタシス)」と呼ばれるものです。
人間の体はとてもよくできていて、周囲の環境が変化しても自分の体の状態は維持できるように働きます。
たとえば、
・発熱時は汗をかいて体温を調整する
・目にゴミが入ったら涙を分泌する
・疲れたら眠くなる
など、環境に左右されないように無意識のうちに体の機能を使って状態を維持してくれるのです。
睡眠の場合は、「睡眠物質」とも呼ばれるアデノシンやプロスタグランジン類が体内に溜まってくると眠くなるような仕組みになっています。
この睡眠物質を溜めるには、適度に疲れさせることがポイントだそうです。
季節にもよりますが、1ヶ月検診の後から赤ちゃんとのお散歩など、外出を始めるママも多いと思います。
ずっと家にいるだけの生活から少し活動的になることによって、体内時計とともに睡眠物質も溜まり、まとまって眠ってくれるようになるのかもしれません。
生活リズムを整えるポイント
2~3ヶ月の赤ちゃんの生活リズムを整えるには、さきほど紹介した恒常性維持(ホメオスタシス)を利用する工夫をしてみるのはどうでしょう。
【お散歩などの外出】
気候の良い時期や時間帯を選び、赤ちゃんとお散歩などの外出の習慣をつけるのがおすすめです。
もちろん赤ちゃんはベビーカーや抱っこひもの中ですが、外の世界は刺激がいっぱいです。
五感をフルに使うので、10分程度のお散歩でも赤ちゃんは意外と疲れるものです。
お天気が良ければたくさん日光を浴びることもできるので、体内時計を調節するメラトニンや、赤ちゃんの不足しがちな栄養素「ビタミンD」の生成にも役立ちます。
外出の際は、紫外線対策と水分補給を忘れないようにしましょう。
【お風呂やベビーマッサージ】
まだ体力のないこの時期の赤ちゃんは、お風呂に入るだけでも体力を消耗し、疲れるものです。
心地よい程度の入浴の疲れを利用して、眠気を誘うのもよいですね。
なるべく決まった時間に入浴の習慣をつけてあげるのも生活リズムを整えるのに役立ちます。
入浴して上がった体温が下がる頃に眠るようにすれば寝つきが良くなるともいわれているので、お風呂の時間を夜にしてみてもよいでしょう。
また、入浴後のベビーマッサージもおすすめです。
少し照明を落として静かな環境でマッサージしてあげれば、赤ちゃんもリラックスできるでしょう。
ママと赤ちゃんのボディコミュニケーションにも役立ちそうですね。
まとめ
短い間隔で寝たり起きたりをくり返していた新生児期よりも少しずつまとまって眠るようになってくるこの時期の赤ちゃん。
小さなことかもしれませんが、体内時計が働きはじめ、赤ちゃんの成長と捉えることができそうですね。
低月齢の赤ちゃんの生活は1日の大半が睡眠時間です。
この睡眠時間を上手にコントロールすることによって生活のリズムが整ってくるのですね。
赤ちゃんの生活のリズムを整えると同時に、ママやパパの生活リズムも少し見直してみるのはいかがでしょう。
朝少し早起きして日光を浴びる、夜は早めに就寝する、寝室でのスマホは控えるなど、できそうなことから実践してみましょう。